日本応用動物昆虫学会誌
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58 巻 , 1 号
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特集:光防除の最前線
巻頭言
総説
  • 蟻川 謙太郎, 若桑 基博, 木下 充代
    原稿種別: 総説
    2014 年 58 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    Spectral sensitivity of insect visual system is one of the most important functions that are useful for controlling potential pests. After briefly summarizing the basic structure of two typical compound eye types, the apposition type of diurnal insects and the superposition type of nocturnal insects, we will introduce the mechanisms underlying the spectral sensitivity of insect photoreceptors. We will then explain some technical aspects that are crucial for measuring spectral sensitivities.
原著
  • 貴志 学, 若桑 基, 間佐古 将, 井沼 崇, 蟻川 謙太
    原稿種別: 原著
    2014 年 58 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    チャノキイロアザミウマScirtothrips dorsalisの正の走光性行動と網膜電位図法による複眼分光感度の作用スペクトルについて調査した.チャノキイロアザミウマは355 nmと525 nmの光波長に強い正の走光性行動を示した.また複眼分光感度は360 nmと520 nm周辺の光波長に高い感受性を示した.これらの結果から,チャノキイロアザミウマの正の走光性行動は360 nmと520 nm周辺の光波長による複眼への刺激により誘導されていることが示唆された.
  • 芳賀 一, 片井 祐介, 万年 潤哉, 増井 伸一
    原稿種別: 原著
    2014 年 58 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    温室メロンで問題となっているミナミキイロアザミウマを対象に,カラーシート17種類およびLED光源(砲弾型LED 360球が白色基盤上に配列された照射光源)8種類を用いて光に対する誘引特性を調査した.カラーシートの試験では,分光反射率のピーク波長が481∼523 nmの色でミナミキイロアザミウマの誘殺数が多かった.一方LED照射光では,拡散板を介した照射条件では波長500 nmおよび525 nmで多く誘殺された.透明板を用いてLED照射光が直接透過される光条件では,525 nmとともに470 nmでも誘殺数が多かった.3種のLED光源(470 nm, 500 nm, 525 nm)と拡散板,透明板を組み合わせた試験では,500 nmと525 nmは使用した板に関係なく誘殺数が多かった.470 nmは拡散板より透明板を使用した区で誘殺数が多く,条件により誘殺数が変化した.以上より,500∼525 nmの波長が安定して本種を誘引すると考えられた.
  • 遠藤 信幸, 若桑 基博, 蟻川 謙太郎, 弘中 満太郎
    2014 年 58 巻 1 号 p. 23-38
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    To understand the visual responses of the southern green stink bug, Nezara viridula, we investigated the behavioral preference for wavelengths, and also checked the spectral sensitivity of the bug. The compound eyes of N. viridula adults showed a bimodal sensitive pattern to wavelengths (300–740 nm), responding strongly to ultraviolet region (peak at 360 nm), and maximally to green region (peak at 520 nm). In free-flying preference experiments using light-emitting diodes (LEDs) of five different peak wavelengths (373, 444, 464, 534 and 583 nm), both male and female adults strongly preferred the ultraviolet light (373 nm) among five LEDs. Among all other four, adults preferred blue region light (444 nm and 464 nm) to 534 nm and 583 nm. In dual choice experiment, N. viridula choose green light (534 nm) more than orange light (583 nm). These results show that N. viridula prefer shorter wavelength light under the same photon flux density, and indicate the potential use of short wavelength light for light trap to monitor N. viridula.
短報
テクニカルノート
  • 上原 拓也, 山口 照美, 小滝 豊美, 霜田 政美
    原稿種別: テクニカルノート
    2014 年 58 巻 1 号 p. 36-38
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    Open field test (OFT) is a widely used procedure for the analysis of animal behaviors. However, a few studies using this method have been reported in insects. We here attempted to analyze a phototactic behavior of the brown-winged green bug, Plautia stali (Scott) by OFT, and to evaluate the effectiveness and utility of this approach. Bugs were released at the center of open field arena then illuminated with a light emission diode (LED). Their phototactic behavior was recorded by an infrared camera then two-dimensional trajectory analysis was performed for the video sequences. As a result, the OFT characterized an orientation pattern and walking speed of bugs approaching a light. We conclude that the OFT is an advantageous approach for the close examination of phototactic process and considering the ecological significances in insects.
原著
  • 伊藤 勇弥, 森 光太郎, 平野 耕治
    原稿種別: 原著
    2014 年 58 巻 1 号 p. 39-45
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    施設栽培イチゴでのミヤコカブリダニを用いた安定的なハダニ密度抑制技術の確立に向けて,ミヤコカブリダニとプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル乳剤を併用した場合のナミハダニ防除効果について,両種の密度関係の変化の観点から調査を行った.また,花におけるミヤコカブリダニ密度を調査し,ナミハダニ低密度時のミヤコカブリダニの生息場所として個体群維持に貢献している可能性について検討した.ミヤコカブリダニ単独放飼ではナミハダニ密度は要防除水準以下に下がらなかったが,プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル乳剤の散布によりハダニ密度が下がり,その後もハダニを要防除水準以下に維持された.ハダニが低密度の場合,花が主要な生息場所となり,圃場全体でミヤコカブリダニ個体群が維持されることで,ハダニの持続的な低密度抑制に効果があったと考えられた.
  • 藤本 顕次, 櫻井 民人, 中尾 史郎
    原稿種別: 原著
    2014 年 58 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 2014/02/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    アカメガシワクダアザミウマHaplothrips brevitubus(Karny)は害虫アザミウマ類に対する生物学的防除素材として期待されている.日長が雌の生殖休眠の誘導に及ぼす影響とその地理的変異を明らかにする目的で,岩手県,京都府,および鹿児島県由来の個体群を20°Cの6段階の光周期条件下で飼育した.長日条件下(16L8D)で発育した雌は羽化後15日以内に産卵したが,短日条件下で発育した雌は休眠が誘導された.休眠誘導の臨界日長は岩手個体群で約15時間,京都個体群で14時間から15時間の間,鹿児島個体群で12時間から13時間の間となった.岩手個体群と京都個体群では臨界日長以下の日長で発育した個体の90%以上が休眠したが,鹿児島個体群では休眠率が50%以下にとどまり,鹿児島個体群のブルード間における休眠誘導の光周反応曲線の相違は岩手個体群や京都個体群より大きかった.鹿児島個体群における休眠個体の産卵前期間は岩手個体群や京都個体群より短かった.また,京都個体群と鹿児島個体群の交配次世代における休眠性を調査したところ,休眠誘導の臨界日長は13時間から14時間の間にあり,臨界日長以下での休眠率は鹿児島個体群より高かった.
短報
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