日本健康相談活動学会誌
Online ISSN : 2436-1038
Print ISSN : 1882-3807
1 巻 , 1 号
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論文
  • ~ 経験年数5年以内の養護教諭を対象とした面接調査結果による共通枠組み生成 ~
    荒川 雅子
    2006 年 1 巻 1 号 p. 24-32
    発行日: 2006/02/18
    公開日: 2021/12/03
    ジャーナル フリー

     本研究では、「養護教諭が健康相談活動を十分に行うために必要な知識とは何か」および「それを学ぶ研修方法」について、面接調査を用いて養護教諭から共通の枠組みを明確にすることを目的とした。

     対象者は、教職経験年数5年以内の養護教諭10名で、個別の面接調査を実施した。この結果から、養護教諭の健康相談活動に欠かせない「養護診断」と、それを高めるための「アレルギー性疾患と心身の相関」、「関わる子どものアピール性の高さJという視点を含めた、心と身体の両面へのかかわりのための知識の必要性が明らかになった。また、研修方法としては「実務研修(OJT)」が望ましく、具体的には、「複数配置による研修制度」等の方法が示唆された。

  • 平川 俊功, 三木 とみ子, 道上 恵美子, 星埜 京子, 市木 美知子, 徳山 美智子, 岡田 加奈子, 後藤 ひとみ, 西尾 ひとみ, ...
    2006 年 1 巻 1 号 p. 46-52
    発行日: 2006/02/18
    公開日: 2021/12/03
    ジャーナル フリー

     独立行政法人研修センターにおける全国規模の研修会に参加した全国の現職養護教諭157名、各都道府県の養護教諭担当指導主事34名を調査対象とし、健康相談活動に関する研修経験の有無と研修内容、初期対応場面における健康相談活動の実践について自記式質問調査を行った。その結果、①これまで経験した健康相談活動に関する研修内容が実践に影響するとは言い切れない、②指導主事自身の研修経験が現職研修に影響を及ぼす可能性がある、③研修経験以外の要因も養護教諭の実践に影響していると考えられる、④健康相談活動の実施のための保健室の環境整備がまだ不十分であることが示唆された。

実践研究
  • ~児童の「いま」を見立て深化させることの重要性~
    太田 静江, 磯邉 聡
    2006 年 1 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 2006/02/18
    公開日: 2021/12/03
    ジャーナル フリー

     本研究は、保健室で気になる児童2名を対象に、心理社会的発達という視点からの見立てを複数回行い、約1年間の支援実践を行うことを通じて、「繰り返し見立てる」ことの有用性を検討した。

     その結果、次の4点の臨床的な意義を見出すことができた。

    ①心理社会的発達という観点から見立てを行うと、心的内面だけでなく社会性の発達も包括的に理解することができ、児童が学校内で示すさまざまな行動や症状をより適切に理解することができる。

    ②見立てを繰り返すことによって、a)子どもが示す細かい発達の兆しやサインに敏感になることができる。b)多角的で深い児童理解を得ることができる。c)子どもに積極的に関わろうという意識が高まり、支援者の主体性が強まる。d)理解が深まると、支援者に安心感が生まれ、余裕のある対応が可能になる。e)支援が単発的・断片的にならずに、継続的・促進的になる。

    ③保健室は「逃げ場」「たまり場」と周囲から否定的に捉えられやすいが、養護教諭が子どものさりげないサインを深く読み取り発達促進的に関わるとき、保健室は『育ての場』という意義深い場となる。

    ④養護教諭が発達理論を学ぶことは、客観的な児童理解、対応への自信の増加、教職員間の共通理解の促進をもたらし、その結果、養護教諭としての力量形成につながり、健康相談活動へのより一層の意欲向上に寄与した。

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