日本ヒューマンケア科学会誌
Online ISSN : 2436-0309
Print ISSN : 1882-6962
15 巻, 2 号
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研究報告
  • ~医療アクセスを困難にしている要因の分析~
    尾崎 麻理, 葛西 孝幸, 松尾 泉
    原稿種別: 研究報告
    2022 年15 巻2 号 p. 1-7
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/24
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、東北地方におけるセクシュアルマイノリティの人々の医療アクセスの困難さの全体像を明らかにすることである。Web調査の自由記述から、当事者が抱えている医療アクセスの困難さを質的帰納法により検証した。その結果、受診行動のハードルとなっている要因は【受診という未知の行動への不安】【過去の不快な受診経験】【特定の診療科への抵抗感】【慎重な医療選択】の4カテゴリ、受診・受療中の困難を感じる要因は【プライバシーの侵害】【医療従事者の知識不足】【配慮に欠けた接遇】の3カテゴリ、医療機関の設備等の要因は【男女別で分けられた設備・しくみ】【診察等の空間の配慮】【待合室のプライバシー】【生物学的性を想起させる医療機器】【書類上の配慮】【呼び出し時の配慮】の6カテゴリが抽出された。

  • ―健康に焦点をあてて―
    谷川 涼子, 古川 照美, 日景 静香, 清水 亮, 戸沼 由紀, 鈴川 一宏, 吉池 信男
    原稿種別: 研究報告
    2022 年15 巻2 号 p. 8-14
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/24
    ジャーナル フリー

    シビックプライドは、住民たちが自分たちの健康に関心をもち、自分たちの健康は、今生活し、生きている場、地域によって創られているという意識をもち、健康を含める環境を創っていくという気持ちをもつことにつながる考えであるという仮定の下に、シビックプライドに着目した。しかし、地域で暮らす子どもたちにおけるシビックプライドを把握・評価するための方法についての検討はなされていない。

    本研究の目的は、子ども、特に中学生を対象としたシビックプライド尺度開発の第1段階として、尺度項目について検討することである。そのために、同じ地域に居住する中学生6名を対象として半構造化の形式でグループインタビューをし、構成要素の抽出と検討を行った。インタビュー内容は、「地域・人々との関り」「町についての印象」「どのような町になったらよいか」「健康」についてであった。そこでの語りをすべて記録し、帰納的に分析し、カテゴリー化した。その結果、【地域愛着】【地域とのつながり】【地域の誇り】【地域参画】【伝統を受け継ぐ】【健康への関心】の項目が抽出された。

資料
  • 外 千夏, 玉熊 和子, 葛西 敦子
    原稿種別: 資料
    2022 年15 巻2 号 p. 15-21
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/12
    ジャーナル フリー

    本研究は、日本における月経に関する教育介入研究を概観し、月経のセルフケア能力育成に向けた教育プログラム開発の基礎資料を得ることを目的とした。文献は医学中央雑誌web版で検索し、検索キーワードとして「月経」「教育プログラム」「月経教育」等を入力し、原著論文89件が検索された。その中から抽出した7件の教育介入研究を対象に、教育方法と内容を分析した。結果、教育方法は、対象を大学生としていた研究が6件、教育方法に行動科学理論を使用した研究が2件で、主に対面講義等で教育介入し、介入直後の評価では介入効果があったと報告していた。教育内容は、6件が月経随伴症状とセルフケア行動、1件が月経周期の異常であった。今後は、中高生を対象に行動変容を目的とした介入を行い、介入後は月経へのセルフケアの継続をフォローアップする必要がある。また、教育内容は月経の正常と異常及び低用量経口避妊薬(避妊用ピル、Oral contraceptive、以下OC)・LEP製剤(Low dose estrogen-progestin、以下LEP)について取り扱うことが必要との示唆を得た。

実践報告
  • 小野 善昭, 岩月 すみ江
    原稿種別: 実践報告
    2022 年15 巻2 号 p. 22-32
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/25
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、最終年次に、既習学習や実習での経験を想起させ、その経験とリハビリテーション看護の意味づけがなされることをねらいとした講義での学生の学びを、講義終了後のレポートから明らかにし、今後のリハビリテーション看護の教育方法への示唆を得ることである。研究協力を得た学生のレポートをテキストマイニングし、抽出された60語の共起関係をもとに13グループの学びを形成した。「生活」の捉えが多くみられ、「患者」「障害」「機能」「対象者」「看護」などの語と共起していた。さらに、対象が自立するための支援や看護だけではなく、《障害を持つ人の生活環境を整える重要性》《急性期からリハビリテーションを始める重要性》《成人だけではなく障害を持つこどもへの支援》などの学びが得られていた。最終年次に実習体験を踏まえて既習の内容とリハビリテーション看護を統合する科目を設けることで、その人らしい自立した生活を送るため機能の回復または維持、環境の調整をめざす看護を考える力を身につけることが可能となり、今後のリハビリテーション看護教育の一助となり得る。

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