[目的]リンパ浮腫患者へのリンパドレナージ直後の経時的排液効果を明らかにし、要因毎に排液効果の特徴を分析することである。
[方法]独歩可能なリンパ浮腫患者19人(上肢11人、下肢8人、平均年齢57.3歳±SD8.2)に、スリーブ有(A群)無(B群)の2回、異なる日にリンパドレナージ(以下MLD)を約50分実施し、生体インピーダンス法によるImp値を安静時から施行後2時間まで測定した。
[結果]排液効果は、A群の四肢において、1・2時間後共に有意(p<0.05)であり、継続的な排液が確認された。一方B群では左上肢のみ1・2時間後共に有意であった。年齢、病期、生活労作、BMI、排尿の有無などの要因別に分析すると有意差はなかった。
[考察]B群ではMLD実施直後からImp値の変化がなかったことから、セルフドレナージをすることの必要性が示唆され、また弾性着衣は継続的な排液促進を促すことがわかった。
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