日本助産学会誌
Online ISSN : 1882-4307
Print ISSN : 0917-6357
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19 巻 , 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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原著
  • 土江田 奈留美
    19 巻 (2005) 2 号 p. 2_9-2_18
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル フリー
    目的
    試行錯誤しながら, 母親が自分なりの授乳を子どもとのかかわりから見いだしていく体験を記述し, その意味を探求することを目的とした。
    対象と方法
    研究協力を承諾した女性4名を対象に, 妊娠後期から出産3か月までの間に, (1) 出産前, (2) 出産後入院中3, 4日目, (3) 退院後1週間後, (4) 1か月検診時, (5) 3か月健診時の計5回のインタビューにより得られたデータを, Giorgiによる現象学的分析方法を参考に記述, 解釈した。
    結果
    4名の母親たちの授乳の体験はそれぞれに, Aさんは「子どもにとっては精神安定剤の役割があり, パイパイ最終兵器だとわかる」, Bさんは「いつでもおっぱいに吸いついてきてくれる以上は, やっぱり与えたいと感じる」という体験であった。また, Cさんは「母子お互いがうまくいくためには, おっぱいが飲みたい, おっぱいをあげたいという二人のバランスが大切と気づく」, 最後にDさんは「子どもにとっては生きることであり, 自分の精神的なものを大きく占めると感じる」という体験であった。
    そして, 4名の体験を類型化したところ, 1) 「子どもの反応の意図を探る」, 2) 「子どもの反応を受け取り試行錯誤する」, 3) 「子どもからのフィードバックに支えられる」というテーマを確認した。
    結論
    母親たちは, それぞれに授乳の困難感を乗り越えようと試行錯誤する体験がみられたが, それを子どもとの日々のかかわりの中において乗り越える糸口を見つけ, 子どもからさまざまなフィードバックを得ながら, 自分なりの授乳を見いだしていくという体験をしていた。
    助産師は母子のこのプロセスを支え, 見守っていくことが求められると考えられた。
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  • 関塚 真美
    19 巻 (2005) 2 号 p. 2_19-2_27
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル フリー
    目的
    産後うつ傾向を早期に発見することの意義は, 心理的健康障害を阻止できることにある。産後うつ傾向の原因は一般に急激な内分泌変動と考えられているが, 出産満足度が低いと産後うつ傾向が高いことも指摘されている。本研究は産後うつ傾向を出産後ストレス反応と位置づけ, ストレス反応を産後うつ尺度およびストレス関連物質にて評価し, 出産満足度と出産後ストレス反応の関連を明らかにすることを目的とした。
    対象および方法
    調査期間は2004年4月から10月であった。対象者は54名で, 妊娠末期と産褥早期に質問紙調査とストレス関連物質の測定を実施した。質問紙では「基本的属性」, 「分娩経過」, 「出産時不安尺度」, 出産満足度として「出産体験の自己評価尺度」, ストレス反応の主観的指標として「産後うつ尺度」を調査し, ストレス関連物質として分泌型免疫グロブリンA (secretory Immunoglobrin A : 以下, s-IgA) を測定した。
    結果
    出産満足度の低い群は高い群に比較し, 産後うつ得点が高く (35.1±7.9点), s-IgAが低値 (23.8±13.4μg/ml) であったことから, 満足度の低い群ではストレス反応が高いことが示された。しかし, 産後うつ傾向が高い群はs-IgAが有意に低いということはなく, ストレス反応の評価には関連がなかった。
    結論
    出産満足度の低い群は, 高い群に比較し産後うつ傾向が高く免疫能が抑制されていることから, ストレス反応が高いことが示され, 出産満足度を高める意義が示唆された。
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  • 永森 久美子, 堀内 成子, 伊藤 和弘
    19 巻 (2005) 2 号 p. 2_28-2_38
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル フリー
    目的
    初めて父親になる男性が少人数参加型の出産準備クラスを受講した後, 妊娠・出産・育児にどのように向き合っていくのかその体験を記述し, 出産準備教育クラスの意味を探究する。
    対象および方法
    少人数参加型の出産準備クラスを受講した初めて父親になる男性6人に半構成的面接によりデータ収集した。面接は出産準備クラス終了後に一人の研究協力者に対して3回行った。今回はそのうち4人の面接内容を現象学的アプローチを参考にして質的記述的に分析した。
    結果
    4人の研究協力者の父親になっていく過程で, クラスに参加したことの意味として【妊娠や出産を自分の中で再構築し, 自分のこととして取り組んでいく】, 【夫婦二人で体験を共有するというプロセスから得られる満足感】, 【親になっていく過程で自信を付けていく】, 【妊娠中には考えられなかった出産後の生活に気がつく】という共通した体験が見いだされた。
    結論
    研究協力者は自由な対話形式で進められた出産準備クラスに参加し, 出産を間近に控えた同じような境遇の仲間と初めて出会い, 不安や問題を共有しあい, 自分たちより少し先を行く先輩の体験を聞き, 妊娠・出産をとらえ直し, 出産に向けて心の準備を行っていた。それらは妊娠からのプロセスでの夫婦共同の作業であり, 満足のいく出産体験をもたらした。しかし, 出産準備クラスに参加した後でも, 出産後の生活に対しては準備できていないと感じていた。
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資料
  • 灘 久代
    19 巻 (2005) 2 号 p. 2_39-2_48
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル フリー
  • 岡永 真由美
    19 巻 (2005) 2 号 p. 2_49-2_58
    公開日: 2008/02/29
    ジャーナル フリー
    目的
    本調査は, 流産や死産・新生児死亡にかかわる助産師が, 女性や家族にどのようなケアを実施しているのかを明らかにすることである。
    方法
    助産師108名に質問紙調査を配布, 郵送にて回収した。調査内容は, 周産期の死別ケアの経験の有無, ケアの現状として赤ちゃんへの直接ケア (10項目), 赤ちゃんへの直接ケアを除いた母親や家族への初期の悲嘆へのケア (10項目), 母親や家族への継続ケア (6項目) の26項目を作成しケアの実践頻度と実践自立度を尋ねた。自由記載には, ケアに満足してもらえたと感じた場面と, 難しいと感じた場面の記述を依頼した。
    結果
    調査票は46名 (42.6%) から回答を得た。周産期の死別ケアで50%以上の助産師が実践している項目は26項目中13項目で, 赤ちゃんへの直接ケアと初期悲嘆へのケアであった。周産期の死別ケアで「一人でできるケア」は, 初期悲嘆へのケアと赤ちゃんへの直接ケアであった。「できない」と回答した項目は, 継続ケアが多かった。助産師が満足してもらえたと感じるケアには, 赤ちゃんの思い出作り, 共にいること, 難しいと感じたケアには, 助産師自身の感情への戸惑い, 継続ケアや専門職との連携がとりにくさがあった。
    結論
    周産期の死別に関して継続ケアを含めたスタッフ同士の話し合いや, 振り返りの機会をもつこと, 開業助産師との継続ケアを検討する必要性が示唆された。
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