経営情報学会誌
Online ISSN : 2435-2209
Print ISSN : 0918-7324
29 巻 , 1 号
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論文
  • 伊藤 嘉浩
    2020 年 29 巻 1 号 p. 1-16
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/07/03
    ジャーナル フリー

    本稿では,税制度とそのエコシステムに関する優れたビジネスモデルがどのように創造されるのかというイノベーションのプロセスにおいて,創発的ビジネスモデルが生まれることを,ふるさと納税の事例を調査分析して明らかにした.分析の結果,本稿のふるさと納税とそのエコシステムのビジネスモデルの創造プロセスは,①事前の経緯や背景,②税制度の分析的計画と施行,③当初の施行,④創発的ビジネスモデル,⑤税収入の大幅増加と完成,の5段階プロセスとなっており,④は想定外の東日本大震災での制度利用の段階と,返礼品充実と仲介サイトの起業による好循環の創発の段階の2段階になっていた.考察では,①創発的ビジネスモデルの概念の公制度への拡張,②公制度の創発的ビジネスモデルの論理と実践の知見,③本稿の事例の意義について明らかにした.

  • 貴島 文緒, 高野 研一
    2020 年 29 巻 1 号 p. 17-38
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/07/03
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は若手ITエンジニアの転職希望意識の形成プロセスをモデル化することに加え,中堅ITエンジニアとの転職意識の比較検討を行い,若手に特有の要因を導き出すことである.このため,若手・中堅ITエンジニアを対象とした延べ600人のインターネットアンケートを実施した.得られた回答に多変量統計分析を適用した結果,若手は「仕事に対する価値観を確立すること」によって「自分の仕事を天職として捉える」ことができ,結果として転職希望意識の低減につながることが示唆された.また上司から与えられるポジティブなフィードバックも自分の仕事を天職として捉える傾向に有意に良好な影響を及ぼすことも併せて示唆された.一方,中堅の場合はこの傾向が当てはまらず,「キャリア確立の可能性を見いだすこと」によって,転職希望意識を抑えられることが可能となり,この傾向は自らの技能(スキル)の向上によって高められることがわかった.

  • 大川 順也, 雲居 玄道, 後藤 正幸
    2020 年 29 巻 1 号 p. 39-54
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/07/03
    ジャーナル フリー

    近年,多くの企業で,システムやサービスに関する問合せをオンラインで受け付けるシステム(質問応答システム(Question Answering (QA) systems))が導入されている.この質問応答システムにおいて,Webフォームやメールなどが取り入れられ,電子文書形式で問合せの送信が可能となっている.その際,送られてくる問合せ文書に対する回答文書は人手で作成されているのが現状である.そのため,過去の問合せ・回答履歴データを活用することで,回答文書作成作業の自動化ができると,企業内の業務効率化にとって有益であると考えられる.しかし,問合せ文書の内容は自動対応が可能な案件や,人手による個別対応が必要な案件など,多岐にわたっている.そのため,最初からすべての問合せ・回答文書を学習し,回答文書作成の自動化をすることは困難である.そこで本研究では,問合せ・回答文書の関係性を分析するモデルを構築する.最後に,本手法の有効性を示すために,某大手企業の質問応答システムに蓄積された問合せ・回答文書の実データに対して提案モデルを適用して検証を行う.

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