認知行動療法研究
Online ISSN : 2433-9040
Print ISSN : 2433-9075
早期公開論文
早期公開論文の3件中1~3を表示しています
  • 永吉 佑成, 小川 成
    論文ID: 25-003
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/07/13
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究では、成人吃音当事者のセルフスティグマに向けてアクセプタンス & コミットメント・セラピー(Acceptance and Commitment Therapy: ACT)の脱フュージョンに着目した短期間の介入効果を検討した。実験群(10名)と統制群(9名)を対象としたWilcoxonの符号順位検定の結果、認知的フュージョンにおいて有意ではなかったが中程度の効果が実験群のみで見られた。心理的柔軟性は実験群のみで有意な向上が見られた。Mann–WhitneyのU検定の結果、介入前後での得点変化量の群間差においても、心理的柔軟性のみで有意傾向の差が認められた。吃音のセルフスティグマは、一部の下位因子に有意傾向な中程度の低減が両群で見られた。以上から、ACTの脱フュージョン介入により、成人吃音当事者の心理的柔軟性は1週間で向上し、吃音のセルフスティグマの一部が低減する可能性が示唆された。

  • 陶 貴行, 有光 興記
    論文ID: 24-006
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/07/06
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究の目的は、精神障害や発達障害のある就労移行支援事業所利用者へのセルフ・コンパッションに関する集団プログラムによって、セルフ・コンパッションと心理的苦痛が改善するかを検証することであった。2週間に1回、90分のプログラムを全4回実施し、受講した20名(平均年齢31.05±9.78歳)を対象として分析を行った。事前事後の評定値を比較した結果、セルフ・コンパッションと心理的苦痛に時期の主効果が認められ、ホームワーク実施の有無と時期の交互作用が認められた。多重比較の結果、ホームワークに取り組んだ者ほどセルフ・コンパッションや心理的苦痛が改善するが、プログラム受講のみの場合は改善しなかった。本研究のプログラムは就労移行支援の利用者に対する一定の有効性を示すことができたが、様々な限界があることも論じた。

  • 佐藤 美幸, 白井 久美子, 古澤 亜矢子, 服部 希恵, 加藤 郁子, 加茂 登志子
    論文ID: 25-007
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/07/06
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究の目的は認知行動療法の一つである親子相互交流療法を教育現場に適用したTeacher-Child Interaction Training(TCIT)の実践とその効果について報告することである。対象者は小学校通常学級2年生の担任教師とそのクラスに在籍する3名の男児であった。効果指標として教師のスキルの行動観察、子どもの行動に関する質問紙であるSESBI-Rを介入前、介入中、介入後に実施した。介入として担任教師に6時間の研修と8回のコーチングを実施した。研修で担任教師が教室で使用すべきスキルを説明し、コーチングでこれらのスキルの適切な使用を促進した。介入の結果、教師によるスキルの使用頻度の増加が認められた。またSESBI-Rの得点が減少し児童の問題行動が低減した。これらの結果は介入後も短期的な持続が見られた。以上の結果をもとに学校現場におけるTCITの有用性について議論した。

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