生物教育

キイロショウジョウバエ（カントンS）の3令幼虫を用い紫外線（UV-BとUV-C）が幼虫の生育に及ぼす影響を調べた．

UV-B照射には，健康線用蛍光ランプを用い，UV-C照射には，殺菌灯を用いた．紫外線照射後，照射した個体を継続観察し，羽化率（生存率）を調べた．次に紫外線照射後，24時間蛍光灯を用いて白色光を照射し，光回復させ数日間観察し生存率を調べた．

紫外線照射のみの群では，UV-Bの線量が900J/m²以下，UV-Cの線量が250J/m²以下で生存が確認された．生存率は線量が上がるほど下がる傾向を示した．

紫外線照射後白色光を照射した群では，UV-Bの線量が2300J/m²，UV-Cの線量が650J/m²以下で生存が確認され，紫外線照射のみの群より高い線量でも生存が確認された．線量と生存率との関係は，紫外線照射のみの群と同様の結果であった．

以上の結果は10日以内に得ることができ，実験装置は高等学校で充分準備できるものであった．このことより，本実験は，生物に及ぼす紫外線の影響を示すものとして高等学校において提示できるのではないかと考える．

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植物検索は自然観察に最もかなった実習であり，小学校から大学に至るまで実施することができる．植物検索教材としては，植物検索表，カード，プログラム等いろいろある．これらの教材作成に当たっては，「対象とする植物と形質」という植物データが重要な役割を持つ．教師が意にかなった形質データを簡単に作成することを主目的として，種子植物2,172種，162形質からなる植物データを作成した．これを植物検索用データベースとした．データベースの作成と活用にはコンピュータを使用した．データベース活用プログラムを使って，2,172種，162形質の中から任意の植物，形質を抽出して，目的の植物データを作成し，これを組み込んだ植物検索教材により効果的な実習を行うことができる．また，本データベース活用は高校における課題研究のテーマになる．

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