建設省における道路整備5ヶ年計画は, 昭和44年で第3年目をむかえ, その予算規模は一般会計で5,000億余円と国家予算の10%弱を占める膨大な額となった。とくに本年は京浜, 中京, 阪神経済圏を中心とする東海道メガロポリスの大動脈として, 30年の歳月と3, 400億円の巨額を投じた東名高速道路が開通し, わが国における自動屯交通もようやく高速自動車時代を迎えるに至った。しかしながら自動車専用道の建設はまだ緒についたばかりといったほうが適切であり, 相変わらず一般道路の交通混雑は増大する傾向にある。このような自動屯交通量の激増に対処するため, 建設省では昭和3年以来5年おきに全国交通情勢調査を実施してきたが, 近年の緊迫した交通情勢の推移にともない, 37年度より計画を変更して3年ごとに実施している。ここでとりあげる自動車交通量図はこの調査における一般交通量の結果を地図上に表現したもので, 全国の自動車交通情勢の把握, とくに幹線道路交通量の推移をとらえ, 道路整備5ヶ年計画における幹線道路の計画, 改良, 維持管理等の重要な基礎資料として活用するため作成されたものである。なお昭和37年度に作成された自動車交通量図は, すでに紹介されている。
抄録全体を表示