日本循環器病予防学会誌
Print ISSN : 1346-6267
40 巻, 2 号
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  • 2005 年 40 巻 2 号 p. 89-113
    発行日: 2005/04/30
    公開日: 2009/10/16
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  • 端野・壮瞥町研究
    磯部 健, 斎藤 重幸, 高木 覚, 竹内 宏, 千葉 雄, 加藤 伸郎, 藤原 禎, 中村 陽介, 島本 和明
    2005 年 40 巻 2 号 p. 116-122
    発行日: 2005/04/30
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    [目的] Dehydroepiandrosterone sulfate (DHEAS) とbrachial-ankle pulse wave velocity (baPWV) との関係を検討した。
    [方法] 対象は2003年地域住民検診受診者のうち、高血圧、糖尿病、高脂血症治療者およびABI0.9以下を除外した男性114名 (平均年齢59.1±16.6歳) 。測定項目は早朝空腹時下におけるbody mass index (BMI) 、安静座位での血圧値 (SBP/DBP) 、安静臥位でのbaPWV値、空腹時血糖値、総コレステロール値、中性脂肪値、HDLコレステロール値、血清DHEAS値である。対象を70歳以上、未満に分け、DHEASを三分位しそれぞれ最高値の2148ng/ml以上 (70歳未満) 、1053ng/ml以上 (70歳以上) をH-DHEAS群、それ以外をN-DHEAS群とし、DHEASとbaPWVとの関係を検討した。
    [結果] baPWVは年齢 (r=0.737, p<0.001) 、SBP、DBPと有意な正の相関を、DHEASと有意な負の相関 (r=-0.481, p<0.001) を認めた。70歳以上、未満での検討では、70歳未満ではN-DHEAS群に比しH-DHEAS群の方がbaPWVは有意に (p=0.015) 低値を示したが、年齢も有意に低値であった。一方、70歳以上の群ではN-DHEAS群とH-DHEAS群との問に年齢に有意差を認めることなく、N-DHEAS群に比しH-DHEAS群の方がbaPWVは有意に低値となった (p=0.014) 。
    [結論] DHEASは年齢の影響を強く受けるものの、DHEASの低下とbaPWVの上昇は関係していることが示され、DHEASは動脈硬化進展と関連する可能性が示された。
  • 大塚 礼, 豊嶋 英明, 八谷 寛, 張 恵明, 和田 恵子, 村田 千代栄, 堀 容子, 近藤 高明, 玉腰 浩司
    2005 年 40 巻 2 号 p. 123-130
    発行日: 2005/04/30
    公開日: 2009/10/16
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    生活習慣により血清レプチン濃度が異なるかを検討するために、Breslowらの7つの健康習慣 (身体活動、睡眠、飲酒、喫煙、朝食の摂取、間食、肥満の有無) に精神的ストレスを加えた8項目の生活習慣と血清レプチン濃度との関連を検討した。対象者は1997年に愛知県内の某2職域集団に属する40歳から59歳の男性2,224人である。レプチン濃度 (幾何平均 : 2.94ng/m1) は年齢、職域、肥満度 (BMI値) の違いにより著明な差が認められた。これらを調整したレプチン濃度推定値は、身体活動度 (活動的-非活動的な群 : 2.53-2.99ng/ml) 、喫煙習慣 (喫煙24本以上/日一禁煙 : 2.83-3.07ng/ml) 、朝食の摂取頻度 (ほぼ毎日-週2回以下 : 2.91-3.27ng/ml) 、日ごろのストレス (少ない一かなり多い : 2.73-3.00ng/ml) により有意に異なり (p<0.05、ANC0VA) 、各指標の段階的変化に伴って濃度は変化した (p<0.05、傾向性の検定) 。なお、飲酒量の違いによるレプチン推定値の差は境界有意にとどまったが (p=0.053、ANCOVA) 、飲酒量増加に伴う上昇傾向は有意であった (エタノール摂取量0g/日-46g以上/日 : 2.86-3.01ng/ml、p<0.05、傾向性の検定) 。レプチン濃度には蓄積脂肪量のみでなく、身体活動量、飲酒習慣、喫煙習慣、朝食の摂取頻度に加え、日ごろのストレスも影響を与えている可能性が示唆された。
  • 森田 友美, 清原 裕, 米本 孝二, 城田 知子, 内田 和宏, 久保 充明, 谷崎 弓裕, 飯田 三雄
    2005 年 40 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 2005/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    目的 : 福岡県久山町の地域住民を対象とした断面調査において、食事性因子が血清低比重リポ蛋白コレステロール (LDLC) レベルに及ぼす影響について検討した。
    方法 : 対象は、1988年の久山町住民健診において食事調査を受けた40-79歳の2,445名 (男性1,038名、女性1,407名) である。高LDLC血症 (LDLC≧140mg/dl) の有無で対象者を2群に分け、両群問で食事性因子を比較した。
    結果 : 両群間で食事性因子を年齢調整して比べると、高LDLC血症群は、男性では脂質、カルシウム、リン、カリウム、ビタミンB2、パン、菓子、油脂、淡色野菜、乳の摂取量が有意に多く、女性では動物性たん白質、脂質、動物性脂質、カルシウム、ビタミンB2、パン、砂糖、乳の摂取量が有意に多く、ナトリウム、米の摂取量が有意に少なかった。年齢、bodymassindex、空腹時血糖値、飲酒、喫煙、運動習慣の非食事性因子を調整した多変量解析で高LDLC血症の関連因子を検討すると、男性では、脂質 (1標準偏差上昇のオッズ比1.21、95%信頼区間1.06-1.39) 、油脂 (1.22、1.06-1.39) 、女性では動物性たんぱく質 (1.15、1.02-1.29) 、ナトリウム (0.86、0.77-0.96), 乳 (1.18、1.05-1.34) 、砂糖 (1.13、1.01-1.27) 、米 (0.88、0.78-0.99) が有意な関連因子となった。年齢調整したエネルギー比率を比較すると、高LDLC血症群は正常群に比べて、男性ではたんぱく質エネルギー比と脂質エネルギー比が有意に高く、糖質エネルギー比および糖質/脂質比が有意に低かった。女性では動物性たんぱく質比が有意に高かった。また、高LDLC血症群では、男女で飽和脂肪酸 (S) と一価不飽和脂肪酸の摂取量が有意に多く、さらに、女性ではコレステロール、男性では多価不飽和脂肪酸 (P) の摂取量が有意に多かった。女性では高LDLC血症群でP/S比が有意に低かった。
    結論 : 男性では脂質の摂取量が、女性では脂質の量とともに脂肪酸組成や食事性コレステロールなど脂質の質が血清LDLCレベルの上昇に影響を及ぼしていることが示唆された。
  • 豊嶋 英明, 宇佐見 隆廣, 樗木 晶子, 堀部 博
    2005 年 40 巻 2 号 p. 138-154
    発行日: 2005/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
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