比較経済研究
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57 巻, 2 号
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特集 ポピュリズム政治とヨーロッパ経済
  • 田中 素香
    2020 年 57 巻 2 号 p. 2_1-2_14
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/04
    ジャーナル フリー

    EUの右派ポピュリズム政治を,①経済格差拡大トレンド,②事件(危機),③事件(危機)に対する「エリート」の処理能力,そして④権力を取ったポピュリズム政治の動向,の4次元を意識して考察した.ユーロ危機,リーマン危機とそれに対する「エリート」の対応不全が右派ポピュリズムを高揚させたが,地域・国により独自性がある.2019年から運動は干潮期に入ったが,パンデミック危機により見通しが困難化している.

  • ―ヴィシェグラード諸国の比較から―
    仙石 学
    2020 年 57 巻 2 号 p. 2_15-2_24
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/04
    ジャーナル フリー

    東欧のヴィシェグラード4カ国では,2019年12月の段階でポピュリスト的な政党が与党の座にあるが,その経済政策にはポーランドの法と正義のばらまき型,ハンガリーのフィデスの擬似ネオリベラル型,およびチェコのアノの折衷型という相違がある.この政策の相違は,主として各国の政党間の経済政策をめぐる対立の形の違い,並びに各政党の支持を求めるターゲットの違いから説明することが可能である.

  • ―ポピュリズム政権下の動向を踏まえて―
    松澤 祐介
    2020 年 57 巻 2 号 p. 2_25-2_36
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/04
    ジャーナル フリー

    ポーランド,チェコ,ハンガリーでのユーロ導入は,中央銀行のイニシアチブでの収斂規準達成へ向けた金融政策運営が政府の介入を招いて政治化し,世界的金融危機,ユーロ危機の影響で導入予定時期も非公表となった.ユーロ圏外ゆえの自律的な金融・為替政策を享受し,欧州中央銀行制度と国内法制度等の齟齬には憲法改正をも必要とするため,EUとの対峙姿勢をみせる「ポピュリスト」の下でユーロ導入の時期はなお不透明である.

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