血管
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41 巻, 3 号
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  • 南野 徹
    2018 年 41 巻 3 号 p. 1-7
    発行日: 2018/09/25
    公開日: 2024/02/27
    ジャーナル フリー
    加齢が動脈硬化の独立したリスクファクターであることは,疫学的研究から証明されている.しかし,どのようなメカニズムによって心血管系が老化し,これらの変化を引き起こしているのかは,未解明な点が多い.そこで私は,老化研究を「細胞レベルの老化が個体老化の一部の形質,特に病的な形質を担う」という仮説に基づいて進めることにした.これらの老化シグナルが,重要な役割を担っており,動脈硬化や心不全,糖尿病の病態生理に深く関与していることを示唆するデータを得ているので紹介する.
  • 喜名 美香, 坂梨 まゆ子, 久保田 陽秋, 新崎 章, 筒井 正人
    2018 年 41 巻 3 号 p. 9-18
    発行日: 2018/09/25
    公開日: 2024/02/27
    ジャーナル フリー
  • 上野 啓通, 上田 陽一
    2018 年 41 巻 3 号 p. 19-26
    発行日: 2018/09/25
    公開日: 2024/02/27
    ジャーナル フリー
    利尿薬は体液管理をおこなう上で中心的な役割を果たしている薬剤であり,そのなかでもループ系利尿薬は即 効性・有効性の点から頻用されている.臨床の場では多量のループ系利尿薬を使用してもあまり効果の得られな い利尿剤抵抗性の症例に遭遇する.利尿薬抵抗性の症例におけるループ系利尿薬とバソプレッシン(AVP)-V2 受容体拮抗薬(トルバプタン)の併用療法の治療効果が注目されているものの,ループ系利尿薬投与のAVP合成・ 分泌に対する影響の詳細は明らかになっていない.  我々はAVP遺伝子に改変緑色蛍光タンパク(enhanced green fluorescent protein ; eGFP)遺伝子を挿入し た融合遺伝子を用いて作出したAVP-eGFPトランスジェニックラットを用いてフロセミドの末梢投与後にAVP 合成が促進し,その神経調整回路が興奮することを可視化することに成功した.ループ系利尿薬投与後のAVP 合成の亢進は体液の再貯留を惹起するために利尿薬抵抗性の原因の一つとなりうる.本研究は利尿薬抵抗性に おける中枢性機序やトルバプタンとフロセミド併用療法の有用性を検証する上で重要であると考える.
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