日本外科系連合学会誌
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24 巻 , 6 号
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  • 石田 春彦, 天津 睦郎
    1999 年 24 巻 6 号 p. 815-819
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    副鼻腔悪性腫瘍53例, 良性腫瘍14例, 副鼻腔嚢胞84例, 合計151例を対象とし, それぞれの眼症状, および治療方法を検討した。悪性腫瘍では上顎洞悪性腫瘍よりも篩骨洞悪性腫瘍の方が眼窩内進展の頻度が高く, また視力障害, 眼球運動障害が多く認められた。悪性腫瘍の場合は眼窩内進展があれば, 眼窩内容摘出を行うべきである。良性腫瘍では眼症状を呈したのは2例のみであった。腫瘍がかなり大きくなっても視力障害は稀であり, 腫瘍存在部位や症状を充分に考慮して, 経過観察を含めた治療方針を考えるべきである。副鼻腔嚢胞では篩骨洞嚢胞, 蝶形骨洞嚢胞, 前頭洞嚢胞で眼症状の頻度が高く, 上顎洞, 前頭洞に発生した嚢胞では眼球突出が多く認められた。また篩骨洞嚢胞では複視, 蝶形骨洞嚢胞では視力障害を呈した症例が多く存在した。嚢胞に対しては鼻腔へのドレナージ手術, または摘出術を行えば, 眼症状の予後は良好であった。
  • 佐野 純, 鴻村 寿, 杉山 保幸, 国枝 克行, 佐治 重豊
    1999 年 24 巻 6 号 p. 820-826
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    1993年より3年間に教室で経験した胃癌43例, 大腸癌39例を対象に原発巣のパラフィン包埋切片を用い, CD44, p53, nm23, PCNA, VEGF, PD-ECGFおよびMVDを免疫組織染色し, 異時性肝転移の予測と血管新生との関連を検討した。結果, 全症例ではCD44がn転移との間に有意の相関を示した。nm23はnとH陽性例が陰性例に比べ有意の低値を示し, lyおよびstageとの間に負の相関を示した。疾患別で, 大腸癌はMVDがn, H, P陽性群で有意の高値を示し, MVDとPCNAはstageとの間に有意の正相関を示した。これらより, 初回手術時に原発巣がnm23陰性, MVD高値を示す例は, すでに微小肝転移の形成が示唆され, PCNAとVEGFが強発現例は異時肝性転移のリスクが高く, この傾向は胃癌より大腸癌で著明であると推察された。
  • 富田 涼一, 越永 従道, 藤崎 滋, 丹正 勝久, 福澤 正洋
    1999 年 24 巻 6 号 p. 827-831
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    傍乳頭憩室18例, 憩室切除術6例, 十二指腸空腸吻合術9例における, 十二指腸空腹期強収縮帯Interdigetive migratingmotorcomplex, phaseIIIおよび血中モチリン値の変動を対照22例と比較検討した。傍乳頭憩室症例では明らかに対照例に比較して, 十二指腸内圧が亢進しphaseIIIでの血中モチリン値も高値を示した。十二指腸内圧亢進によりVater乳頭を経由して, 胆道や膵管に胃十二指内容物の逆流や細菌による逆行性感染を併発しやすいと思われた。術式では, 十二指腸空腸吻合術例において十二指腸内圧, モチリンの動態が対照と同様の生理的状態まで改善を認めた。しかし, 憩室切除術例ではなんら術前の病態と変わらなかった。よって, 十二指腸空腸吻合術は, 憩室切除術より病態生理学的に有用な術式と考えられた。
  • 篠塚 望, 小山 勇, 安西 春幸, 松本 隆, 渡辺 拓自, 上笹 直, 俵 英之, 美濃島 卓哉, 許 俊鋭
    1999 年 24 巻 6 号 p. 832-838
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    受診時ヘモグロビン (Hb) 濃度13.0g/dl未満の消化器癌手術症例29例に対し, 皮下注用遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン (rHuEPO : エスポー) を自己血貯血前より投与し (前打ち投与群), 貯血時にのみrHuEPOを投与した16例 (前打ち非投与群) をコントロール群とした。さらに, 前打ち投与群を初診時Hb濃度により3群に分類し, 貯血にともなうHb濃度の推移などを検討した。前打ち投与群全体では貯血にともなうHb濃度の低下がわずかで, とくにHb12.5g/dl未満の症例ではrHuEPOの貯血前投与によりHbは増加する傾向を示し, 貯血にともなうHbの低下は全く認めなかった。前打ち投与群および前打ち非投与群における貯血量, 術前期間は有意差を認めなかった。消化器癌手術における皮下注用rHuEPO貯血前投与は貯血にともなう貧血の防止や貯血量の確保に有用と思われた。
  • 久徳 茂雄, 安井 浩司
    1999 年 24 巻 6 号 p. 839-842
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    乳癌切除後の乳房再建術は患者の増加とともに多様化しているが, 切断乳房の大小にかかわらず, より整容的に正常乳房に近い形態の回復が形成外科医に課せられた使命である。再建方法として腹直筋皮弁や広背筋皮弁などの筋皮弁によるものやインプラント・tissue-expanderを利用する方法などが一般的である。今回, 当施設での過去2年間の13例の乳房再建の経験から, われわれの治療方針と代表的手術症例について文献的考察とともに紹介した。
  • 上西 宏, 松橋 延壽, 日比 俊也, 河合 雅彦, 山森 積雄
    1999 年 24 巻 6 号 p. 843-847
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    27年間に経験した6歳未満の虫垂炎症例24例のうちカタル性を除外した15例を検討した。 (結果) (1) 2歳以下では全例が汎発性腹膜炎の診断で開腹されていた。 (2) 3歳以上では自覚的所見が不十分であっても, 他覚的所見は判断可能であることが多かった。 (3) 病悩期間が2日以内の群では全例術後入院期間が7日以内であったのに対し, 病悩期間が3日以上の群では全例10日以上であった。
  • 石川 啓, 三根 義和, 吉田 一也, 南 寛行, 原 信介, 佐々木 伸文, 中村 譲, 岩崎 啓介
    1999 年 24 巻 6 号 p. 848-851
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    大腸粘液癌を組織学的に亜分類し, その臨床病理学的特徴と予後について検討した。対象は1982年から1998年5月までの初発大腸癌1,072例の中で, 粘液癌と診断された29例である。組織学的亜分類は, 癌細胞が粘液結節周囲を縁取るように並ぶものを高分化型, 粘液結節内に浮遊するものを低分化型と分類した。高分化型と低分化型の臨床病理学的因子の比較検討では, 性別, 年齢, 占居部位, 肉眼型, 壁深達度, 肝転移, リンパ節転移, stage, 治癒切除率では両者間に有意差を認めなかったが, 腫瘍最大径と腹膜播種において有意差を認め, 低分化型は有意に腫瘍径が大きく, 腹膜播種が高頻度であった。両群の5年生存率は, 高分化型で37.1%に対して低分化型では27.3%であり, 有意差はないものの高分化型で予後良好であった。
  • 高田 泰次, 足立 信也, 金澤 伸郎, 榎本 剛史, 石黒 慎吾, 谷口 英樹, 清野 研一郎, 大塚 雅昭, 轟 健, 深尾 立
    1999 年 24 巻 6 号 p. 852-855
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌 (HCC) と胃癌の重複癌症例は稀ではない。今回, 多発性HCCと胃癌の同時性重複癌に対して一期的に肝右葉切除と幽門側胃切除を行った2例を報告し, 治療方針について検討した。症例1は66歳男性, 肝右葉に2個のHCC (最大径10cm) と胃体部3型胃癌。HBsAg (-), HCVAb (-) 。HCCはStage III。胃癌はStageII。症例2は76歳男性, 肝右葉に2個 (最大径3.8cm), S4に1個 (1.5cm) のHCCと2個の早期胃癌。HBsAg (+), HCVAb (+) 。肝右葉およびS4部分切除施行。HCCはStageIV-A, 胃癌はStageIA。これら2例は比較的高齢でHCCも多発性であったが, 肝予備能が良い (臨床病期I) ことからまず肝右葉切除の適応と考え, さらに胃切除付加による手術侵襲の増大は軽度であるとの判断から一期的切除を選択した。重複癌でもHCCが予後を左右する場合, 肝予備能に応じた積極的な肝切除術を行う意義があると考えられる。
  • 田中 宏, 広橋 一裕, 久保 正二, 首藤 太一, 檜垣 一行, 竹村 茂一, 森本 義彦, 葛城 邦浩, 大場 一輝, 上西 崇弘, 田 ...
    1999 年 24 巻 6 号 p. 856-860
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    肝予備能不良のため切除不能と判断され, 経皮経肝門脈枝塞栓術 (PTPE) を併用した集学的治療の施行された門脈内腫瘍栓合併肝細胞癌4例を検討した。4例中3例では肝右葉切除への適応拡大を期待して門脈右枝にPTPEが施行されたが, 左葉の肥大が不十分であったため経動脈的治療に変更された。他の1例では門脈内腫瘍栓の進展阻止を目的として前枝にPTPEが施行された。PTPEによる合併症はなく, 右枝PTPE施行3例では肝右葉は著明に萎縮し, うち2例の腫瘍は1~6年以上腫瘍栓とともに消失した。前枝PTPE施行の1例では術後約5カ月間は腫瘍栓の進展を阻止できたが, その後塞栓物質周囲の再疎通とともに門脈・動脈シャントによる門脈圧亢進症状を来した。以上りPTPEを併用した経動脈的治療は門脈内腫瘍栓合併肝細胞癌に対し, qualityof lifeを重視した治療戦略のひとつとして有用であると考えられた。
  • 松岡 伸一, 秦 温信, 真鍋 邦彦, 安念 和哉, 松久 忠史, 佐野 文男
    1999 年 24 巻 6 号 p. 861-864
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    当科では平成8年7月以降, 腹腔鏡下胆嚢摘除術 (LC) を気腹法から腹壁皮下吊り上げ法に変更した。術中胆道造影は当初は正面から行っていたが, 平成10年からは側面からの造影を行っているので, その有用性について報告する。平成10年1月から平成11年1月までにLCを行った患者のうち46例 (男性23例, 女性23例, 平均年齢53.6歳) に側面からの術中胆道造影を行った。胆嚢管から造影チューブを挿入後, 患者の右側腹部にフィルムを置き, 約10°頭低位として左側から撮影した。46例中41例 (89.1%) は良好な造影所見が得られた。5例 (11.6%) は初回の造影で造影不良であったが, うち2例は頭をさらに低位にした再検で良好な所見が得られた。正面からの造影では造影時の吊り上げハンドルや皮下に刺入したワイヤーの着脱が煩雑であるが, 側面からの造影は簡便でありかつ良好な胆道像を得ることが可能であり, 有用な方法と考えられた。
  • 山崎 恵司, 菅 和臣, 福永 睦, 東野 健, 大里 浩樹, 今本 治彦, 丸山 博英, 高塚 雄一
    1999 年 24 巻 6 号 p. 865-869
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    当科では, WHO方式に基づく疼痛コントロールマニュアルとフェイス・スケールを用いたペインチャートを作成し, 癌性疼痛管理に使用している。1998年1月から1999年2月における消化器癌原病死患者のうち, 癌性疼痛を有した53例に, 上記疼痛管理を行い, 51例 (96.2%) に患者の望んだ疼痛コントロールが得られた。また, この疼痛管理施行前後の比較評価および今後の方針を, 医師 (8名), 看護婦 (17名) に対するアンケート調査にて行った結果, 全員が「よい」, 「続行する」と回答した。消化器外科において, 疼痛コントロールマニュアル, ペインチャートを用いた癌性痙痛管理は有用であった。その理由としては, 1) 疼痛コントロールマニュアル使用による管理の標準化, 2) ペインチャートを共有することによる医師, 看護婦, 患者間のコミュニケーション向上が, チーム医療のレベルアップをもたらすこと, が考えられた。
  • 高橋 真治, 山崎 安信, 望月 能成, 望月 康久, 坂本 和裕, 森脇 義弘, 牧野 達郎, 須田 嵩
    1999 年 24 巻 6 号 p. 870-873
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    1994年1月より1997年12月までに済生会横浜市南部病院外科で腹部手術を受けた透析患者13例を対象に, 予後因子について検討した。術後腹膜炎の発症が有意差をもって生命予後に関与する重要な因子であり, 術前からの腹膜炎発症の予防や, 術後腹膜炎を発症した場合には積極的な感染巣ドレナージなど早期からの対策が重要である。
  • 石井 洋光, 畑田 卓也, 内野 基, 一井 重利, 岡田 薫, 立花 裕士, 山村 武平
    1999 年 24 巻 6 号 p. 874-878
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    皮下の巨大な腫瘤状石灰化を伴った腎性上皮小体機能亢進症に対して, 経口ビタミンD3パルス療法施行するも効果なく, 上皮小体全摘出+筋肉内自家移植術が著効した1例を経験した。症例は53歳, 男性。1994年9月より慢性腎不全にて血液透析導入。1995年12月より左右肩峰部, 右腸骨部の軟部組織に疼痛を伴う腫瘤状石灰化出現。1996年6月より, 活性型ビタミンD3を用い経口パルス療法施行するも効果認めず。腫瘤状石灰化も増大傾向を示し, 1997年4月4日, 当科に紹介入院となった。入院時左肩峰部に7×6×5cm大, 右肩峰部に8×7×5cm大, 右腸骨部には15×9×8cm大の弾性硬の皮下腫瘤を認めた。同年4月17日, 上皮小体全摘出+筋肉内自家移植術施行し, 術直後より縮小傾向を示し, 術後6カ月目には腫瘤状石灰化が消失した。
  • 岩瀬 博之, 渡部 脩, 鈴木 義真, 仙石 博信
    1999 年 24 巻 6 号 p. 879-882
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    小腸粘膜下動脈瘤は非常に稀な疾患である。今回下血で発症し, 保存療法で止血し精査後に手術を施行した1例を経験した。症例は24歳, 女性。下血にて入院。絶飲食, 点滴にて止血した後に精査施行した。上部, 下部内視鏡では異常認められず, 上部内視鏡での小腸の観察は不可能であった。小腸造影行うと, トライツ靱帯より20cm肛門側の空腸に約1.0cmで小陥凹を伴った腫瘤を認めた。さらに血管造影施行したが上腸間膜動脈, 下腸間膜動脈, 共に異常を認めなかった。以上より小腸腫瘤, 小腸動脈瘤などを疑い小腸部分切除施行した。病理所見はsubmucosal sacular aneurysmであった。小腸造影におけるsubmucosal tumor様の円形の腫瘤では粘膜下動脈瘤を考える必要がある。またその際, 腫瘤に小陥凹を伴うことがある。
  • 上田 順彦, 小西 一朗
    1999 年 24 巻 6 号 p. 883-887
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    ヘリカルCTの造影所見が診断に有効であった壊死型虚血性大腸炎の1例を報告した。症例は68歳, 男性。左下腹部痛を主訴に来院した。入院時現症では左下腹部に限局した圧痛と腹膜刺激症状を認め, CRPは6.6mg/dlと上昇していた。ヘリカルCTの単純撮影では下行結腸の脾彎曲部からS状結腸にかけて腸管壁の肥厚を認めた。造影CTでは下行結腸の頭側半分は肥厚した壁全体が弱く造影されたが, 肛側半分は壁の造影効果はほとんど認めなかった。壊死型虚血性大腸炎の診断にて手術を施行した。下腸間膜動脈領域の結腸は漿膜面まで虚血性変化を認めたため, 同部を切除し下行結腸に人工肛門を造設した。切除標本では粘膜のびらんや潰瘍, 暗赤色の粘膜隆起が認められ, 中央部では壁全体が膜様に菲薄化していた。病理組織所見では菲薄化したところは全層性の凝固壊死に陥っていた。自験例ではヘリカルCTの造影所見が腸管の虚血状態を明確に反映していた。
  • 進藤 久和, 石川 啓, 三根 義和, 岩崎 啓介
    1999 年 24 巻 6 号 p. 888-891
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    大腸の原発性扁平上皮癌, 腺扁平上皮癌を3例経験したので報告する。症例1は68歳, 男性。1年4カ月前に胃癌で手術を施行し, 高分化腺癌, se, n2 (+) の診断。腹痛, 腹部膨満あり, 精査で, 盲腸部に1型の腫瘍を認め, 回盲部切除術を施行。腫瘍は大部分が扁平上皮癌で, リンパ節転移巣に一部腺癌がみられ, 腺扁平上皮癌, ss, n1 (+) の診断。術後6カ月目に胃癌死した。症例2は61歳, 女性。肛門出血の精査で, 肛門縁から2.5cmの下部直腸にIs-v型の腫瘍を認め, 経肛門的腫瘍摘除術を施行。扁平上皮癌, smの診断で, 腹会陰式直腸切断術を行い, 遺残なく, n1 (+) 。術後4年8カ月無再発生存中。症例3は68歳, 男性。血便の精査で, 肛門縁から3cmの下部直腸に1型の腫瘍を認め, 生検で扁平上皮癌の診断。腹肛門式直腸切除術 (結腸肛門吻合手術) を施行し, 扁平上皮癌, a2, n1 (+) の診断。術後6カ月年再発生存中。
  • 谷村 愼哉, 山崎 修, 東野 正幸, 藤本 泰久, 水上 健治, 松山 光春, 堀井 勝彦, 福長 洋介, 田口 伸一, 藤田 みゆき
    1999 年 24 巻 6 号 p. 892-895
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は下血を主訴とする80歳の女性。直腸指診で肛門縁より3cmの直腸前壁から左側壁にかけて表面平滑な比較的軟らかい腫瘤を触知し, 大腸内視鏡下生検でleiomyosarcomaと診断された。腹会陰式直腸切断術を施行したところ, 8.0×7.0×5.0cmの管外性に発育する腫瘍で, 空洞を有し瘻孔を介して直腸粘膜と交通していた。なお粘膜面には潰瘍形成がみられた。病理組織学的所見では紡錘形の腫瘍細胞が束状配列をなして粘膜下層から固有筋層を越えて増殖しており, 細胞密度が高く核異型も著明で核分裂像も散見された。本例は術後5年経過した現在, 無再発生存中であり, 特に高齢者の予後不良な本疾患では稀な症例と考えられた。
  • 鶴井 裕和, 渡辺 明彦, 佐道 三郎, 山田 貴, 西沼 亮, 渡部 高昌
    1999 年 24 巻 6 号 p. 896-899
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    今回われわれは術後癒着性イレウスにて発症し, 急激な経過をたどったAeromonas sobria敗血症の1例を経験したので報告する。症例は66歳, 男性。平成10年11月9日, 嘔吐, 腹痛を主訴にイレウスの診断にて当科紹介となった。絞扼の存在が疑われたため緊急手術施行した。術中診断は空腸の索状物による癒着性イレウスで癒着剥離術を施行した。術中の著明な低血圧, 徐脈, 呼吸状態の悪化のためICUに入室し, 循環呼吸管理を行ったが, 循環不全, 呼吸不全のため同日死亡した。動脈血培養, イレウス管吸引内容の培養よりAeromonas sobriaが検出された。Aeromonas属細菌は肝硬変, 糖尿病, 悪性疾患など, 基礎疾患を有した患者では敗血症を引き起こし, 重症化することが知られている。第三世代セフェム系, アミノグリコシド系抗生剤に感受性を示すため, 重症化する前の早期投与が必要であると考えられた。
  • 山本 雅明, 山城 一弘, 大島 秀紀, 江副 英理, 平田 公一
    1999 年 24 巻 6 号 p. 900-904
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    人工血管を用いた総肝動脈再建を伴う左上腹部内臓全摘術を行い, 良好に経過した1例を経験した。症例は54歳女性。近医でCA19-9の高値と腹部CT検査で膵の異常を指摘され, 精査加療目的で1998年4月6日に当院に入院した。術前の諸検査から膵体部癌stage IVbと診断し, 癌が腫大リンパ節とともに一塊となり総肝動脈と脾動脈の分岐部まで浸潤していると推測した。原発巣の切除のために腹腔動脈の切離を必須と考え, 総肝動脈血行再建を伴った左上腹部内臓全摘術を予定し, 6月16日に手術を施行した。血行再建は腹腔動脈根部から総肝動脈末梢側断端をpolytetrafuluoroethylene (以下PTFE) グラフトを用い, 端々吻合再建した。術後経過は非常に良好で肝機能異常もまったく認めず, 術後全身補助化学療法施行後, 退院となった。腹部手術における主要血管の血行再建のグラフトとして, 人工血管は手術時間の短縮などの利点があり, 極めて有用と思われた。
  • 新沢 博子, 山田 直人, 新藤 正輝, 内沼 栄樹
    1999 年 24 巻 6 号 p. 905-909
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    下腿における骨折は軟部組織が少ないために開放骨折となりやすく, 治療に難渋する症例も少なくない。今回, Gustilo III型下腿骨開放骨折に対し, 早期に血流豊富な軟部組織による骨折部の被覆を目的に治療を行った。対象となった15例は受傷後早期にデブリドマンを行い, その後平均5.4日目 (0~28日目) に局所皮弁や植皮を併用した筋弁あるいは筋皮弁による骨折部の被覆を行った。1例は感染を認めたが, 他に深部感染は認めず良好な結果を得た。Gustilo III型下腿骨開放骨折に対する早期の軟部組織による骨折部の被覆は深部感染予防に対して有効であり, 積極的な再建が望まれる。
  • 本庄 英雄
    1999 年 24 巻 6 号 p. 910
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
  • 外 須美夫
    1999 年 24 巻 6 号 p. 911
    発行日: 1999/12/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
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