日本外科系連合学会誌
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25 巻 , 5 号
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  • 岩崎 善毅, 荒井 邦佳, 大橋 学, 高橋 俊雄
    2000 年 25 巻 5 号 p. 719-722
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    胃癌組織におけるpyrimidine nucleoside phosphorylase (PyNPase) の存在意義を明らかにする目的で胃癌組織におけるPyNPase発現と臨床病理学的諸因子との関係を検討した。胃癌切除57例 (初発原発胃癌組織 : 57例, 肝転移巣組織 : 3例, 転移リンパ節組織 : 4例) を対象とし, 切除標本のsandwich ELISA法によりPyNPase活性を定量した。結果は胃癌組織のPyNPase活性の定量値は93.8±67.3Unit/mg prot.であり, 非癌部の正常胃組織のPyNPase活性の定量値 (35.5±23.1Unit/mgProt.) の間には有意差を認めた (P<0.001) 。静脈侵襲程度ではv3例 (20例) : 114.5±80.3Unit/mgprot.とv1例 (11例) : 53.5±34.7Unit/mg prot.の間でv3例が有意に高値を示し (p<0.05), 胃癌の血行性転移との関連が示唆された。
  • 山田 成寿, 加納 宣康, 笠間 和典
    2000 年 25 巻 5 号 p. 723-726
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    開腹手術を行った胃癌症例378例について開腹播種によるイレウスの発生頻度, 病理組織学的, 臨床的検討を行った。フォローアップ期間は中央値37カ月であった。この間にイレウスの診断で入院を要した症例は42例105回あった。イレウスの原因は27例81回が癒着性イレウスであり14例23回が腹膜播種によるイレウスであった。胃癌手術後のイレウス症状発現までの期間は癒着性イレウス例と腹膜播種例で有意差を認めなかった.腹膜播種によるイレウス14例中6例については外科的治療を行い8例については保存的に加療した。イレウス術後の平均生存期間は外科的治療例で173±121日, 保存的治療例では123±56日で有意差を認めなかった。しかし症例によっては外科的治療により胃癌の抜去, 経口摂取の開始, 在宅医療への移行などが可能となりQOLが大きく改善される症例もあることから症例に応じて治療方法を検討することが重要と考えられた。
  • 富田 涼一, 池田 太郎, 五十嵐 誠悟, 萩原 紀嗣, 藤崎 滋, 朴 英智, 君塚 圭, 丹正 勝久, 福澤 正洋
    2000 年 25 巻 5 号 p. 727-731
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    75歳以上高齢者直腸脱5例 (全例女性, 75~82歳, 平均77.4歳) について, 排便異常のない対照12例 (全例女性, 61~70歳, 平均65.9歳) と比較検討した。直腸脱では全例が経産婦で毎日soilingを認めた。また, 排便時怒責を伴う慢性便秘症例であった。陰部神経伝導時間は, 直腸脱では対照と比較して有意に延長を認めた (p<0.01) 。すなわち, 直腸脱では出産や慢性便秘に伴う排便時怒責で骨盤底筋群の解剖学的変化 (会陰下垂) が生じ, 陰部神経が伸展されることにより損傷を来たし, 陰部神経症を併発しているものと考えられた。そして, 外肛門括約筋機能不全を生じ, soilingを呈するものと考えられた。
  • 関根 毅, 小林 照忠, 橋口 陽二郎, 西村 洋治, 田中 洋一
    2000 年 25 巻 5 号 p. 732-738
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    1975年11月から1995年12月までに埼玉県立がんセンター腹部外科で施行した低位前方治癒切除症例のうち, 局所再発をきたした13例 (局所再発群) と再発を認めない161例 (非再発群) を対象とし, 局所再発に関する危険因子を臨床病理学的に検討した。局所再発群の占居部位はRs6例, Ra3例, Rb4例であった。局所再発群のリンパ管侵襲 (ly) はly00%, ly1 (+) 53.8%, ly2 (+) 38.5%, ly3 (+) 7.7%で, 非再発群に比べてlyOおよびy (+) (ly2 (+), ly3 (+)) において有意差が認められた (p<0.01, p<0.05) 。局所再発群の静脈侵襲 (v), リンパ節転移 (n) は, 非再発群に比べて高率であったが, 有意差はなかった。リンパ節転移の占居部位別の検討では, nOはRs, Raでそれぞれ16.7%, 66.7%, Rbでは全例, nOであったが, 局所再発が認められた。以上より, リンパ管侵襲は局所再発の重要な危険因子と考えられた。低位前方切除術に際しては, 十分なリンパ節郭清, 直腸壁の周囲組織の完全切除が必要と思われた。
  • 高山 智〓, 島野 吉裕, 山口 晃, 内藤 彰彦, 中野 博重
    2000 年 25 巻 5 号 p. 739-742
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡下胆嚢摘出術を安全に施行するためにはCalot三角部の解剖を熟知し, 不用意な出血を起こさないことが大切である。今回われわれは胆嚢動脈の存在部位を予測することを目的とし, 当院で経験した腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した138例について, Calot三角内での胆嚢動脈走行のvariationを腹腔鏡の視点のみから5型に分類した。正常であるA型は94例の68.1%であり, 44例の31.9%に何らかの異常が認められた。内訳はB型 (胆嚢動脈が2本みられるもの) が27例 (19.6%) 。C型 (右肝動脈が胆嚢管に併走するもの) が7例 (5.1%), D型 (胆嚢動脈が胆嚢管前面を走行するもの) が2例 (1.4%) 。E型 (その他) が8例 (5.8%) であった。こうした解剖学的な走行異常を常に念頭におき, 本術式を施行することで, 不必要な合併症を回避することができると考えられた。
  • 面川 進, 能登谷 武, 熊谷 美香子, 高田 五郎
    2000 年 25 巻 5 号 p. 743-746
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    自己血製剤の使用, 廃棄状況から貯血式自己輸血の適応および実施上の問題点を検討した。過去4年間の自己血採血を行った929症例のうち525例, 57%では廃棄はないが59例で自己MAP (mannitol adenine phosphate), 149例で自己FFP (fresh frozen plasma), 195例で両製剤が廃棄された。理由は出血量の寡少364例, 手術中止, 延期31例, 製剤異常9例であった。製剤別では自己MAP20%, 自己FFP27%が廃棄され, 自己クリオプレシピテートも7例で廃棄された。消化器外科, 心臓血管外科などでは廃棄率は低いが産科婦人科, 脳外科で廃棄率が高く, 特に整形外科, 産科では自己FFPの廃棄が多かった。801~1200mlの貯血群で廃棄率がやや低いが, 有意差はなかった。出血量は多いほど廃棄は少なかった。自己血輸血でも各術式の手術時輸血状況を再評価し, 適応を明確にして廃棄の防止をはかるべきである。また, 疾患, 術式によっては成分のみの採取も考慮する必要がある。
  • 高月 誠, 鷲澤 尚宏, 加瀬 肇, 渡邊 正志, 小林 一雄
    2000 年 25 巻 5 号 p. 747-750
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    周術期に中心静脈カテーテルを留置した症例のうち, 深在性真菌症が疑われた20例に, プライマー対 (B2FとB4R) を用いたPCR法とCAND-TEC, Fungitec G testや各種培養を行い, 臨床像との関連を症例ごとに検討した。20例中PCR陽性は8例であった。真菌の関与を最終的に診断した7例中, PCR陽性は5例であった。臨床的に感染状態にないと診断した5例の中に, PCR陽性が3例存在した。この結果, 血清学的診断とPCR法診断の一致率は20%であった。PCR法は有効な検査法であるが, 感度が高いため偽陽性となる可能性があると考えられた。一方, 深在性真菌症と診断したにも関わらず, PCR陰性であった2例については, 技術的な面を含め問題が残った。以上, 深在性真菌症に関するPCR法診断は, 臨床的には未だ検討を要する点があると考えられた。
  • 梨本 篤, 薮崎 裕, 田中 乙雄
    2000 年 25 巻 5 号 p. 751-756
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    腹膜播種 (P) を正確に把握し, 高度進行胃癌に対する治療方針の補助診断とすることを目的にstaging laparoscopyを施行している。2000年6月末までに画像診断でT3以上と診断されstaging laparoscopyが行われた進行胃癌26例を対象に臨床的意義について検討を加えた。男性18例, 女性8例, 平均年齢は64.5歳であった。肉眼型は2型10例, 3型8例, 4型8例であり, 術式は胃全摘9例, 幽門側胃切除14例であった。術前のP診断はP0 23例, P3 3例であった。非開腹2例, 非切除1例であり, 切除率は88.5%であった。切除23例のうち非治癒切除は4例あり, 非治癒要因は切腹膜播種3例, 肝転移1例であった。腹腔鏡下洗浄細胞診と開腹下洗浄細胞診の一致率は91.7%であり, 総合的腹膜播種と腹腔内洗浄細胞診の一致率は88.5%であった。以上よりstaging laparoscopyは, 診断能力に限界があり正診率に問題は残るものの, 高度進行胃癌に対する治療方針の補助診断として低侵襲で有効な手段と考えられた。
  • 池内 浩基, 楠 正人, 山村 武平
    2000 年 25 巻 5 号 p. 757-760
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    当科で手術を行ったクローン病手術症例183例, 延べ手術回数261回のうち, 緊急手術であった28回の手術 (11%) を対象とし, 術式および術後合併症等につき検討を行った。クローン病の増悪に伴う緊急手術症例は18例あり, その手術適応は穿孔 : 11例, 膿瘍 : 5例, 出血 : 1例, 中毒性巨大結腸症 : 1例であった。これらの症例に対する術式は, 2期的手術を行った症例が9例, 1期的に吻合を行った症例が7例, 旧肛門部の膿瘍ドレナージのみを行った症例が2例であった。また, 1期的手術を行った症例のうち1症例に縫合不全を生じ, 2期的手術を行った症例のうち1症例に腹腔内膿瘍を生じ再手術が必要であった。一方, 術後合併症により緊急手術となった症例は10症例あり, その原因は縫合不全6例, 腹腔内膿瘍1例, 絞掘性イレウス3例であった。このようにクローン病の緊急手術症例の適応, 術式は多岐にわたり, 全身状態, 腹腔内所見を十分に検討しながら術式や分割手術の選択を決定することが重要であると思われた。
  • 伊藤 貴章, 間宮 良美, 並木 一典, 三木 誠
    2000 年 25 巻 5 号 p. 761-764
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    TUR-BtはT1までの表在性腫瘍が最も良い適応とされている。浸潤性膀胱癌やT1, grade3のような腫瘍は, TUR-Btの適応の境界領域で, 慎重に考えるべきといわれてきたが, その適応と限界を再確認することを目的とした。表在性膀胱腫瘍と診断し, TUR-Btを施行した患者185例を対象とした。腫瘍のgrade, 形態, 大きさ, 数, stageについて検討し, 5年非再発率について比較した。形態, 大きさ, grade, stageでは5年非再発生存率に差はなかった。数では多発例に有意に再発が多かった。Grade3, T1やT2の症例でも適切な補助療法を加えることにより, TURの適応と成る例があると考えられた。再発時にstage upするような症例ではすみやかに方針を転換し, 膀胱全摘も考慮にいれるべきと考えられた。
  • 橋本 和彦, 龍田 眞行, 宮 章博, 今村 博司, 池田 正孝, 石田 秀之, 川崎 高俊, 古河 洋, 花井 淳
    2000 年 25 巻 5 号 p. 765-769
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    集学的治療により根治しえた原発巣不明頸部扁平上皮癌の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する。症例は64歳男性.左頸部に8.0×4.5cm, 弾性硬, 可動性のない腫瘤を触知した。穿刺吸引細胞診でClass V, SCCと診断した。原発巣を検索したが判明しなかった。平成5年6月から左頸部に放射線治療 (計40Gy) と経口化学療法 (UFT600mg) を開始し, 平成5年8月, 左頸部腫瘤摘出術および左頸部郭清術を施行した。病理組織学的所見では異物肉芽腫と診断, 悪性細胞は認めず, 頸部リンパ節転移も認めなかった。術後補助療法としてUFT600mgを約2年間投与した。術後7年の現在, 無再発生存中である。
  • 三木 義隆, 城原 直樹, 上田 一夫, 前田 徹也, 佐竹 央, 山崎 有浩, 吉野 正晃, 高塚 純, 柴 忠明
    2000 年 25 巻 5 号 p. 770-773
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は41歳, 男性。昼食後嘔気出現。嘔吐直後から胸痛, 呼吸困難出現し近医受診。肺炎の診断で入院したが, 翌日の胸部X線検査で増悪みられ, 当院転院となる。胸部CTで右胸水, 気胸, 縦隔気腫を認め, 食道破裂が疑われた。胸腔ドレナージで食物残渣が混じる胸水の排液があり, 緊急上部内視鏡検査で門歯列より30cmの右側食道壁に約5cmの縦走裂創を認め, 発症後30時間で特発性食道破裂と診断。右開胸下に胸部食道切除, 頸部食道瘻, 胃瘻造設術を施行した。術後エンドトキシン吸着療法により循環動態改善し, 第73病日二期的再建術施行。初回術後第93病日退院した。診断確定に時間を要し, 侵襲過大な術式と長期入院を余儀なくされたが, 二期的手術とエンドトキシン吸着療法が有用と思われた。
  • 河合 雅彦, 今井 寿, 井川 愛子, 安田 邦彦, 高橋 禎雅, 山森 積雄
    2000 年 25 巻 5 号 p. 774-777
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は53歳男性。会社の検診で白血球増多を指摘され近医で精査の結果, 噴門部胃癌と診断され手術目的にて当科へ紹介された。入院時検査所見で白血球20,300/mm3と著増しており, CA19-9が1,395.5U/mlと著明高値を呈していた。UGI・GIFにて噴門部から食道へ浸潤する10cm大の2型腫瘍で生検ではtub 1であった。左開胸開腹にて胃全摘脾合併切除術を施行した。病理組織学的検査ではstage 1b根治度A, 免疫組織染色にて腫瘍組織はCA19-9強陽性であった。術後白血球・血中CA19-9は正常化した。CA19-9術前著明高値は高度進行胃癌を予想させ実際に非切除・姑息切除に終わるケースも多いが, 本例のごとく治癒切除可能なCA19-9産生胃癌が存在することを十分念頭において診断・治療にあたる必要がある。
  • 安川 十郎, 金泉 年郁, 鎌田 喜代志, 上野 正義, 八木 正躬, 中野 博重
    2000 年 25 巻 5 号 p. 778-780
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は49歳男性。腹痛を主訴として受診。来院時, 腹部は著明に膨隆し, 強い腹痛・反跳痛を認め, 腹部X線検査で腸閉塞と診断され入院となった。入院2日目のX線検査で横隔膜下にfree airをみとめ, 消化管穿孔性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した。術中所見では, 44歳時に施行された右半結腸切除術が側々吻合で再建されており, 結腸Blindloopの先端部から魚骨が突出していた。手術は穿孔部を含め, Blind loopを切除した。消化管穿孔の術前診断を行なう場合, 異物による穿孔の可能性も考慮した問診・検査を施行し, 手術を行う必要があり, また, 消化管吻合はその原則にのっとり, 可及的に端々吻合で行うべきであると考えられた。
  • 杉山 彰英, 渡井 有, 加納 宣康
    2000 年 25 巻 5 号 p. 781-785
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    今回, われわれはS状結腸憩室炎によるS状結腸膀胱瘻の3例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。 [症例1] 61歳, 男性。 [症例2] 70歳, 女性。 [症例3] 81歳, 男性。主訴はいずれも混濁尿。精査の結果, S状結腸憩室炎によるS状結腸膀胱瘻と診断され, 手術を施行した。症例1に対しては瘻孔を含めS状結腸切除術および膀胱部分切除術を施行。症例2に対しては瘻孔を含めS状結腸楔状切除術および膀胱部分切除術を施行。症例3に対しては, S状結腸楔状切除術および瘻孔切除術を施行した。結腸膀胱瘻は瘻孔が小さい場合, 診断が困難であることが多い。今回, われわれは症例1, 症例2に対して, 膀胱鏡下瘻孔造影にて部位診断を行い有用であった。治療に関しては, 外科的治療が一般的であるが, 術式については症例により, 選択する必要がある。
  • 田中屋 宏爾, 小長 英二, 竹内 仁司
    2000 年 25 巻 5 号 p. 786-788
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は66歳女性, 全身倦怠感, 食欲不振にて発症した。腹部膨満を認め, 腹部超音波, 骨盤CT検査にて骨盤腔内の膿瘍が疑われた。胸部単純X線写真では両肺野に多発性結節陰影を, 大腸内視鏡検査では直腸Rsの癌性狭搾を認めた。直腸癌ないし卵巣癌が骨盤膿瘍を形成し, 多発性肺転移と来したものと診断し, Hartmann手術を施行した。術中, 骨盤腔内に約700mlの膿貯留を認め, 術後診断は3型直腸癌, 壁深達度Si (卵巣) で, 病期IVであった。術後9カ月で癌死した。骨盤膿瘍にて発症する直腸癌は稀であり, 若干の文献的考察を加えて報告した。
  • Masashi TAKEMURA, Koji IWAMOTO, Shisei GOSHI, Harushi OSUGI, Hiroaki K ...
    2000 年 25 巻 5 号 p. 789-791
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    The patient was a 79-year-old woman with a hard mass apparent in the right groin.Computed tomography (CT) revealed a water density mass of 4 × 3cm in the right inguinofemoralregion. The mass protruded from the abdominal cavity through the medial side of the femoral artery and showed a small amount of untrapped air. Inguinal approach revealed the gangrenous appendix in femoral hernia sac, and appendectomy and McVay repair were performed. She was discharged from hospital 7 days postoperation after an uneventful recover. Femoral hernia has a high incidence of strangulation. Signs of intestinal obsrtruction do not precede intestinal necrosis, when Mekel's diverticulum or appendix is strangulated. Therefore, precise diagnosis of hernia content is essential in deciding urgency for operation in femoral hernia.
  • 西島 弘二, 太田 哲生, 二宮 致, 北川 裕久, 伏田 幸夫, 西村 元一, 藤村 隆, 萱原 正都, 清水 康一, 三輪 晃一
    2000 年 25 巻 5 号 p. 792-797
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    症例は24歳, 女性。心窩部痛を主訴に近医を受診し, US, CTにて膵体部に一部に嚢胞性成分を有する径8cm大の境界明瞭な充実性腫瘍を指摘され, 当科に紹介された。各種画像所見, 臨床所見より膵体部のsolid cystic tumorの診断にて手術を施行した。術中迅速病理検査でもsolid cystic tumorの診断が得られ, さらに, 若年であることを考慮し, 膵内外分泌機能の欠落を最小限に抑える目的で, まず最初に核出術を試みた。しかし, 腫瘍は膵実質に深く入り込んでおり, また, 易出血性であったため, 核出術を断念し, 腫瘍部を含め, 膵切除範囲を最小限にとどめる膵分節切除術を行った。術後経過は順調で, 膵液瘻等の合併症もなく, また, 膵内外分泌機能も正常に保たれていた。膵体部に存在する膵solid cystic tumorに対して, 腫瘍核出術が困難な場合, 膵分節切除術は術後膵機能温存の点において有用な術式であると考えられた。
  • 若原 正幸, 安江 幸洋, 安江 紀裕
    2000 年 25 巻 5 号 p. 798-802
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    ガス壊疽は, 速やかに適切な治療を行わなければ, 重篤で予後不良な疾患である。今回われわれは, 糖尿病を基礎疾患に持ち殿部白癬症が原因と考えられた殿部から仙骨前面, 会陰部にまで及んだ非クロストリジウム性ガス壊疽を経験し救命し得たので文献的考察を加え報告する。症例は51歳の男性で, 熱発と殿部痛を主訴に来院し殿部に切開を加えたが, 翌日には会陰部にまで急激に握雪感を伴う腫脹をきたし, 皮膚の壊死自潰と悪臭を伴う膿汁の流出を認めた。X線, CT検査にて仙骨前面にまで広範囲にガス像を認めたため, 直ちに壊死組織を切除し開放創としてドレナージ術を施行し, 術後オキシドール洗浄を続け良好な結果を得た。来院時低アルブミン血症とコントロール不良な糖尿病があり, 厳密な血糖コントロールを施した。起炎菌は大腸菌とバクテロイデスであり, 好気性菌と嫌気性菌間のsynergisticactionを糖尿病が助長したと考えられた1例であった。
  • 石田 秀之, 龍田 眞行, 古河 洋, 橋本 和彦, 今村 博司, 池田 正孝, 川崎 高俊, 津田 恭, 星田 義彦, 花井 淳
    2000 年 25 巻 5 号 p. 803-807
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
    腹痛で発症し, 緊急手術を必要とした後腹膜嚢胞性リンパ管腫の1例を経験した。症例は38歳, 女性。左腹痛を主訴に来院した。腹部単純X線検査で鏡面像を認め入院となった。腹部超音波検査で左腹部に4.3×3.9cm大の無エコーを呈する嚢胞あり。造影CT検査で内容は均一で水よりもやや高い濃度であった。良性の嚢腫に炎症を合併していると考えた。抗生剤を投与したが軽快しないため, 手術を施行した。後腹膜の嚢胞性リンパ管腫であった。本疾患は外科だけでなく, 泌尿器科, 婦人科的にも急性腹症の鑑別診断の一つとして銘記すべきと思われた。
  • 三木 誠
    2000 年 25 巻 5 号 p. 808
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
  • 行岡 哲男
    2000 年 25 巻 5 号 p. 809-810
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2009/08/13
    ジャーナル フリー
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