日本栄養士会雑誌
Online ISSN : 2185-6877
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56 巻, 3 号
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  • 森本 麻美, 北岡 かおり, 小林 ゆき子, 清水 英都子, 水野 孝子, 今村 美登里, 中野 貴美子, 和田 小依里, 木戸 康博, 東 ...
    2013 年 56 巻 3 号 p. 191-198
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/03/15
    ジャーナル フリー
    病院における栄養管理の推進をめざして、栄養サポートチーム(NST)の稼働や診療報酬制度におけるNST 加算算定状況、ならびに病院管理者(病院長)が管理栄養士に必要と考える事項の把握を目的とした。平成22 年8 月、NST 加算開始後5 カ月の時点で京都府内の20 床以上の163 病院の病院管理者を対象とし、無記名自記式アンケートを郵送法で実施した。調査項目はNST 稼働状況、NST 加算算定状況、病院管理者がNST 担当管理栄養士に必要と考える事項等の19 項目である。回答は85 病院(52 . 1%)から得られ、NST 加算算定対象病院は48 病院(56 . 5%)で、そのうち、算定病院は6 病院(12 . 5%)、算定予定病院は20 病院(41 . 7%)であった。NST の効果は「チーム医療の活性化」78 . 2%、「経口摂取への移行の増加」58 . 2% であった。これらの結果は、今後の病院における栄養管理の推進に寄与するものと考えられる。
  • 北林 紘, 高橋 睦美
    2013 年 56 巻 3 号 p. 199-206
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/03/15
    ジャーナル フリー
    女性透析患者1 名に褥瘡治癒のためアルギニン(Arg)強化療法を施行したので、その経過を報告する。症例は仙骨部褥瘡の肉芽形成が不良であったため、Arg を強化した製品を投与した。初めに、Arg、グルタミン(Gln)強化製品であるアバンド TM を投与したところ、肉芽形成は促進された。しかし、尿素窒素(BUN)が111~135 mg/dL と著しい上昇が認められた。次に、Arg のみが強化されているアイソカル ®プラスEX に変更したところ、BUN は67 mg/dL に低下した。その結果から、BUN の上昇にはGln が関与している可能性が示唆された。その後、褥瘡は治癒したが、エネルギー不足とArg・Gln 強化による尿素産生亢進の影響と考えられる体重減少、アルブミン値低下が生じた。また、アイソカル ®プラスEX の投与時に高リン血症6 . 8 mg/dL が認められたことから、透析患者にArg を投与する場合には、十分なエネルギーと電解質含有量に注意して経腸栄養剤を選択し、投与後の体重および血液パラメータのモニタリングが重要である。
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