日本栄養士会雑誌
Online ISSN : 2185-6877
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58 巻, 6 号
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  • 関田 頼子, 時田 佳代子, 時田 純, 西山 八重子, 生田目 圭子, 内田 加代子, 久代 明, 饗場 直美
    2015 年 58 巻 6 号 p. 440-445
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
    特別養護老人ホーム潤生園では、2009年9月より入居者のQOLの向上を目的に、発酵乳製品を毎日1個摂取している(乳酸菌飲料週4回、ヨーグルト週3回)。当園では摂取開始以前より入居者の健康状態や排便状況をデータベース化しており、摂取前後のデータを比較することで、発酵乳製品の継続摂取が入居者の排便状況や健康状態に、どのような影響を及ぼすかを検証した。月平均の排便回数は摂取後、有意に増加していた(月平均27.1回から32.8回に増加、p<0.001)。また、坐薬使用回数も、摂取後1人当たり年間22.6回から14.5回へ有意に減少し(p<0.001)、浣腸使用回数においても、摂取後1人当たり年間7.0回から4.7回へ有意に減少していた(p=0.03)。発熱日数や回数についても、摂取後減少していたが、有意な差は認められなかった。以上の結果から、発酵乳製品の継続摂取により、排便回数の増加、坐薬使用回数の減少、浣腸使用回数の減少が認められ、入居者の排便状況の改善に寄与していることが示された。
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