従来から用いられている, 炭化ケイ素(SiC)や酸化アルミニウム(Al
2O
3)を主成分とした研削用ホイールと比抵抗の小さい炭化チタンを主成分とし, 導電性を帯びた研削用ホイールの研削効率を比較検討した.また導電性ホイールを用いて複合研削を行った場合, 機械研削との研削効率, 表面状態などを検討し, 以下のような知見が得られた.機械研削効率は, いずれも導電性ホイールのほうが, 従来型よりすぐれ, 立方晶窒化ホウ素(CBN)を微量添加したものは, グリーンカーボランダムに比べ, 約5倍の効率上昇であった.複合研削は, 同一条件で比較した場合, 機械研削より約3〜5倍の効率上昇がみられ, 研削面における荒い研削傷も少なく, 表面あらさも機械研削に比べ3分の1くらいであった.複合研削における諸条件は, 今後検討の余地があるが, 今回の実験では, ホイールの回転数が5000rpm, 電解電流865mA/cm
2のとき, 研削効率および研削面の表面状態の点から最も良好な結果をもたらした.
抄録全体を表示