本研究では,ジルコニア(Y-TZP)の接着強さに及ぼす7種類のセルフアドヒーシブレジンセメント(Maxcem(MA),Smartcem(SM),Unicem(UN),Breeze(BR),Biscem(BI),Set(SE),Clearfil SA luting(CL))と3種の表面処理(#600,シリカコーティング,トライボケミカル処理)の影響を圧縮せん断接着強さおよび破壊形態について検討した.その結果,MA,SM,UN,BR,BI,SE,CLの圧縮せん断接着強さは,#600より,シリカコーティング,またトライボケミカル処理により向上し,接着前処理の有効性が示唆された.また,MDPを含有するレジンセメント(CL)では,接着前処理なしで使用できる可能性も示唆された.
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