本研究の目的は, 自動車運転者の視覚に関する適性を調べる方法として, 視標が横方向に動く動体視力検査を提案し, その性能について実験的に検討することである. ここで提案した検査を東理大式動体視力検査と名付ける.
実験の結果, 1) 動体視力は静止視力と負の相関を有するが, 個体間の差が大きい, 2) 乱視レンズ使用状態の被験者による本動体視力検査の結果より, 乱視の検査も同時にできる可能性が示唆された. このことから, 自動車運転者の適正検査のひとつとして, この動体視力検査が有効であると思われる.
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