本研究では,
K/S, 4/(1+
TS) なる制御対象を含む補償型手動制御系を構成し, ゲイン定数
Kあるいは時定数
Tの変化に対する制御者の適応性について実験的に考察を行なった. まず,
K, Tのランプ状変化に関して, 時間領域においては, 制御者が
K, Tを推定しつつ制御を行なっていると想定し, ある仮定のもとにおける制御者の
K, Tに対する推定値を求め, さらにレムナント成分に対しては周波数領域からの検討を加えた. また
K, Tの突変に対しては, 従来の方法に比べて, より正確に適応時間を求める方法を提案し, それによって突変前後の
K, Tの変化率と適応時間, 感知時間の関係を求めた. さらに感知率についても調べ, それらの結果から制御者の適応過程の解析を行なった.
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