動的筋作業として種々の負荷に対して肘関節の屈曲運動をさせ, 10回の屈曲運動を1連とした. 作業前および1連毎に, テストとして等尺性収縮をさせた上腕二頭筋の表面筋電図を帯域フィルターにより周波数分析した.
連が進むにつれてテスト収縮時の筋電図には徐波化 (13~64Hz成分の全体に対する割合の増加) がみられた. この徐波化は, 作業における負荷が大きい程著しかった. また屈曲運動後, 筋電図周波数スペクトルは時間とともに回復した.
従って, 動的筋作業において, テストとして等尺性収縮をさせた働筋の表面筋電図を周波数分析し, 徐波化の程度によって局所筋疲労を判定する方法は有効であると考えられる.
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