本研究は, 自動車の操舵応答特性の重要な応答パラメータである位相遅れを対象にして, 操舵制御時のドライバの Skin Resistance Level (SRL), Skin Resistance Reflex (SRR), Heart Rate (HR) の反応を調べ, 精神的負担の評価を行ったものである. 実験は, 操舵特性を種々に設定できる可変応答特性実験車と模擬操舵装置を用いた. そして実験の条件は, 目標値の種類と被験者が制御に臨むときの意識水準を設定した.
その結果, 位相遅れが小さくなるに従い負担は減少していくが, 適度な範囲をすぎると再び負担が増す傾向があることを得た. また, 制御成績, 制御の内容および主観的評価の間には, かなりの相関のあることが得られた.
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