日本語コマンドの習得性および処理効率について, ノービスユーザを使って実験的に調査した. この実験のためにコマンドによるロボット操作のパソコンゲームをつくり, コマンド名だけが異なるひらがなコマンドセット, すなわち (A) 動作を表す動詞, (B) 2文字の短縮形, (C) 有意味度の高い無意味綴り, (D) 低い無意味綴りを用意した. これらを異なる被験者に与えて, 課題を繰り返し解かせ, この過程で発生する事象の時刻を記録した. この結果, コマンドを入力するまでの平均潜時および平均コマンド入力時間は, A, BのほうがC, Dに比べ有意に速かった. このことから, コマンド名は有意味度の高いほうが, 習得性および処理効率において優れていることがわかった.
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