人間工学
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27 巻, 2 号
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  • 田辺 新一, 木村 建一
    1991 年 27 巻 2 号 p. 65-72
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    OA化に伴う熱負荷の偏在化, オフィスワーカーの個人差のため, 均一温熱環境をつくりだすのみで快適環境を実現することは難しくなっている. 本研究では, オフィスや居住空間において温風暖房によって発生した上下温度分布による不快を減少させることを目的として, パーソナルふく射暖房パネルの体感効果に関して報告する. 体感実験の結果, パーソナルふく射パネルは下肢の冷えを解消する効果があるが, パネル表面温度が高くなると気流速が増加し, 局部温冷感による不快感を生じる可能性があることが明らかになった. また, パネル表面温度が高温にならないように注意し, 他の暖房方式との併用によって, より快適な居住空間を形成することが必要であることがわかった.
  • 小松原 明哲
    1991 年 27 巻 2 号 p. 73-82
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    対話型システムにおいて, 多数の選択項目から効率よく目的項目を選択するためのメニュー選択システムとして, 1画面にすべての選択項目を, 類似したものどうしをグルーピングして呈示する単層階層メニュー選択システムを提案し, このグループサイズの決定方法について検討した. このシステムのユーザ行動をモデル化したところ, グループ数とグループ内選択項目数の積の平方根の近傍の整数値となるようにグループサイズを決定すれば, 最短目的項目探索時間が期待できることが予想された. この仮説を検討する実験を行ったところ, 仮説が支持される結果を得ることができた.
  • 芳香族化合物のにおい質
    大迫 政浩, 西田 耕之助
    1991 年 27 巻 2 号 p. 83-95
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 芳香族化合物の分子の物理化学的特性と感覚的なにおい質との相関関係を実験的に検討した. すなわち, 芳香族化合物の試料間の感覚的な質の類似性を因子分析法によって解析し, 得られた結果と, 芳香族置換基の疎水性, 電子的・立体的パラメータとの相関性を重回帰分析によって定量的に検討した. 本研究によって得られた知見を要約すると次のとおりである.
    (1) 芳香族化合物のにおい質には, ベースとなる基本的なにおい質が共通して含まれ, そのにおい質が置換基の物理化学的特性によって修飾されると考えられる.
    (2) におい質の類似性の判定には, 快・不快性が判断要素のひとつとして含まれる.
    (3) 一置換体の芳香族化合物のにおい質を構成する主要な2つの因子のなかで, 第1因子は飽和蒸気圧と相関性が高く, 疎水性あるいは脂質への溶解性が質的因子に関与していることが考えられる. 第2因子は置換基の電子効果パラメータおよび分子屈折と相関性が高く, 質的因子に電子の吸引性, 供与性と置換基の大きさが関与していることが考えられる.
  • 佐渡山 亜兵
    1991 年 27 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    最大筋力の50%の筋力水準で等尺性収縮を行ったときの外側広筋の筋線維伝導速度について, 64名の被験者を使って調べた. 筋線維の伝導速度は筋線維に沿って置かれたアレイ状の表面電極を用いて計測し, 2チャンネルの筋電信号の時間差から計算した. 平均的な筋線維伝導速度は局所的な筋疲労とともに4.3m/sから4.1m/sまで有意に低下した. このことは, 筋線維伝導速度が筋疲労の有効な指標であることを示唆するものである.
  • 図形を用いた視覚思考判断および課題選択肢法による知識思考作業を対象として
    三上 行生, 泉 総一, 神代 雅晴, 斎藤 和雄
    1991 年 27 巻 2 号 p. 103-114
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    2種類の視覚情報処理型作業, すなわちVDTによる図形を用いた視覚思考判断作業, VDTを使用した課題選択肢法による知識思考作業を対象として, 作業負担と作業遂行能力からみた女子の作業適応性を男子との比較において検討した. その結果, 両作業に対する女子の作業適応性はより高いことが明らかとなった. また, 本研究で対象とした思考系作業では, 女子は作業遂行過程での学習効果と覚醒水準の高い持続, および作業からの離脱行動の少なさとの複合効果によって, 経済的で効率的生産を可能にすることが示唆された.
  • 村田 厚生
    1991 年 27 巻 2 号 p. 115-118
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
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