人間工学
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36 巻, 4 号
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  • 村田 厚生, 杉足 昌樹
    2000 年 36 巻 4 号 p. 169-179
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    スポーツにおいて重要となる視覚機能のことをスポーツビジョンと呼び, 近年これらの研究が大きく注目されている. 打撃能力と動体視力には強い関連性があることが指摘されている. しかし, 動体視力以外のスポーツビジョンの機能については, 打撃能力との関係が十分に検討されているとはいえないのが現状である.
    本研究では, 野球選手を対象として, 前後方向の動体視力, 深視力, 瞬間視, 眼と手の協応動作などの機能の測定結果と野球の打撃能力との関係, すなわちどのようなスポーツビジョンの項目において打撃能力と強い関係が認められるかについて考察した. 動体視力, 眼と手の協応動作, 選択反応時間, さらには視野の項目において打撃評価が上位の被験者は成績が有意に高くなるという結果が認められ, これらのスポーツビジョンの機能が打撃能力と深い関係があることが分かった. 瞬間視, 深視力などの視覚機能よりも, 動いている対象物に素早く注意を向けて認知情報処理を行うための視覚機能の多くが打撃能力との関連性が強いことが示唆された.
  • 松本 俊之, 志田 敬介, 金沢 孝
    2000 年 36 巻 4 号 p. 181-190
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    タッピンねじ締め作業の特殊性を考慮に入れた作業性を評価するための評価基準を確立した. タッピンねじ締め作業の過程と成果について分析した結果, その評価尺度として, 締めつけトルク, 最大押圧力とその出現期, 進行期と締結期のドライバーのブレ面積, ドライバーの傾き角度, が適切であることが判明した. その有効性を検証するために, タッピンねじを用いた実験を行った. 変動要因として作業歴を採用した. 作業歴の異なる62名の被験者を対象にしてねじ締め作業の実験を行い, 提案する評価プロファイルを用いた. 分析の結果, この評価方法が実用的に有効であることが証明された. また, 作業歴が作業性に与える効果は小さいことがわかった. このことは, 正にタッピンねじ締め作業の特殊性を示すものである. この方法を用いることでタッピンねじ締め作業の特徴を考慮しながら, 作業効率のよい作業の特徴を明らかにすることができた.
  • 王 鋒, 佐川 貢一, 猪岡 光
    2000 年 36 巻 4 号 p. 191-200
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本論文では, 自動車の進行方向の速度変動に起因する乗り心地に関して検討する. 自動車走行中に伴う速度変動に対して, 乗り心地評定実験を行い, 乗り心地評定値と速度変動を表す諸物理量との関連を検討した. 進行方向の加速度およびジャークを説明変量とし, 被験者の乗り心地評定値を目的変量として, これらを関係付ける線形重回帰モデルを構築し, 客観的な乗り心地指数を定式化することを試みた. その結果, 実験より得られた被験者の乗り心地評定値と構築したモデルより推定した乗り心地指数との間に高い相関があり, 提案した線形重回帰モデルを用いた乗り心地評価の手法が有効であることが確認された. こうした研究を進めることにより, 乗り心地を規定する物理的情報をある種の乗り心地指数として運転者にフィードバックすることで運転手の運転手法を改善し, 乗客に優しい運転が実現できることが期待される.
  • 永田 可彦, 甲田 壽男
    2000 年 36 巻 4 号 p. 201-207
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    電動で移動する天井走行リフトの動作が, 利用者である被介護者の持つ安全性の意識にどのように影響するのかを主観評価によって調べた. 車椅子を常用している身体障害者35名と60歳以上の高齢者20名を被験者とし, 移動速度と加速時間を制御できるリフトを使用して走行実験を行った. 市販リフトの動作を基準とし, 動作条件を変えた走行時の相対的な安全性について, 危険から安全の間を5段階の評価尺度で回答させた. その結果, 平均評価尺度が大きい (安全側) ほど, 平均移動速度が小さくなり, 0.33m/s以下の速度であれば多くの被験者がリフトの移動動作に危険性を感じないことが分かった. また移動速度と加速時間で決まる加速度に対しても同様な傾向を示し, 0.24m/s2以下の加速度であれば危険性を感じないことが分かった. さらに被験者の揺れ量の指標である最大ピッチ角加速度に対しては0.59deg/s2以下であれば危険性を感じないことが分かった.
  • 桑原 邦寿, 村田 厚生
    2000 年 36 巻 4 号 p. 209-213
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 原子力発電所所在地住民の原子力発電に対する態度
    申 紅仙, 正田 亘
    2000 年 36 巻 4 号 p. 215-221
    発行日: 2000/08/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
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