人間工学
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42 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 高齢者にやさしいコンソールボックスのデザインに向けて
    森若 誠, 村田 厚生, 大倉 崇
    2006 年 42 巻 3 号 p. 157-163
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究では年齢を実験要因に入れて自動車用コンソールボックスの操作性評価を被験者による心理評価のみではなく, 筋電図解析と三次元動作解析を用いて実施し, 高齢者にとって使いやすいコンソールボックスが備えるべき要因について考察した. 本研究では2種類のコンソールボックス (上に持ち上げて開ける持ち上げ型 (従来型), 一度後ろにスライドさせて持ち上げるスライド型) を用意し, 若年者・高齢者それぞれにコンソールボックスの開閉操作を行わせた. 評価項目としては, 筋電図解析については筋肉にかかっている負担を調査するために%MVC, mEMG, %MVCのRMS値, 筋電図データにFFTをかけて得られたMPF値を評価項目とした. 三次元動作解析については左腕の動作の違いを解析するために手首の速度, 加速度を求めた. また, 被験者の身長, 体重を用いて前腕パワー, 上腕パワーを算出した. 以上のような評価指標に被験者による主観評価を加えた項目を総合して2種類のコンソールボックスの使いやすさ評価を実施した. その結果, スライド型のコンソールは持ち上げ型のコンソールに比べて筋負担が少なくなっていることが示され, 主観評価についても「スライド型コンソールボックスは思ったよりも使いやすかった」と答えた被験者が多かった. スライド型は従来の持ち上げ型よりも負担が軽くなったものの, ユニバーサルデザインの観点からは特に高齢者にとってはまだ負担が大きく, さらなる負担の改善が必要不可欠であることが示唆された.
  • 小美濃 幸司, 白戸 宏明, 遠藤 広晴, 清野 寛
    2006 年 42 巻 3 号 p. 164-171
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    これからの列車ブレーキ制御技術が目指すべき最適なブレーキパターンの基礎データ獲得を目的とした実験を実施した. 営業列車のブレーキの特徴を考慮し, 実験では台形状の減速度をもつブレーキパターンを設定した. その台形の高さに当たる定常減速度と斜辺の傾きに当たるジャークの異なる組み合わせの28種類のブレーキパターンに対して, 許容できないとした人の割合求め, これを乗り心地の評価指標とした. 同時に乗り心地に関連が強いと考えられる二つの指標, ブレーキの体感強さの平均値と姿勢を保持できなかった人の割合に関しても評価を行った.
    許容できない割合, 体感強さおよび姿勢を保持できなかった割合いずれも, 定常減速度とジャークを説明変数とした推定式で表された. また, この実験結果をもとに理論的に最適なパターンについて考察した. その結果, 初速度と停止距離に応じた最適ブレーキパターンの定常減速度とジャークの推定式が示された.
  • 市来嵜 治
    2006 年 42 巻 3 号 p. 172-180
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    組立工場において, 作業者の取付不良や取付忘れなどのミスの防止は重要な課題の一つであるが, 作業手順をすでに習得した作業者が起こすミスは突発的に発生するため防止は難しく, 問題になっている. 本研究は, このようなミスを防止するための対策に関する知見を導き出すことを目的としている. 作業手順という観点でのミスを対象とし, 難しい技能を必要としない簡単なモデル作業による実験を行い, 作業手順を習得していない状態と習得した状態において発生するミス数やその内容の違いを分析した. その結果, 作業手順を習得した状態でも, 意識せずに作業ができていない場合は, 制限時間などによりミスが再発し, 特に手順ミスが増加する傾向があることがわかった. そして, あるタイミングで発生するミスは, 作業手順の習得を促進させ, 手順ミスなどを防止させる効果があるとことが示唆された. ミスの防止や効果的な訓練方法を検討する際には, これらの知見を考慮することが重要であると考える.
  • データクラスタリング手法からのアプローチ
    山田 晋, 鈴木 達也, 稲垣 伸吉, 早川 聡一郎, 土田 縫夫, 津田 太司, 藤波 宏明
    2006 年 42 巻 3 号 p. 181-189
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本論文では前方車両回避運動を対象とし, PWLモデルに基づきドライバーの運転行動のモデル化を行った. 走行データは, 3次元没入型VR装置であるCAVEを用いたドライビングシミュレータにより収集した. データクラスタリング手法とサポートベクターマシンを組み合わせ, PWL形式として運転行動を表現することで, 前方車両回避時における運転行動の動作と判断の両側面の推定を行った.
  • 武田 真澄, 渡辺 洋子, 高橋 了子, 田内 雅規
    2006 年 42 巻 3 号 p. 190-199
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究では近年規格化された視覚障害者用線状ブロックの方向指示機能を視覚障害者の協力を得て評価した. 歩行路 (幅3m×長さ10m) を設け, 手前に線状ブロックを一列 (奥行き30cm), 突起方向を進行方向に対し平行に向ける平行配置, あるいは垂直に向ける垂直配置で設置した. 方向検出方法は両足を交互に上下させる‘ステップ’と足を滑らせる‘スライド’の2種とした. 評価は歩行路中心からの歩行軌跡の左右への偏軌量及び方向定位時の確信の度合いをみることで行った. 歩行前半部の軌跡の偏軌量は全ての地点 (1~5m) で垂直配置/ステップが最も小さく, 平行配置/スライド, 平行配置/ステップの順で続いた. 一方, 方向定位時の確信度は, 平行配置/スライドが最も高く, 平行配置/ステップ, 垂直配置/ステップの順で続いた. この結果から, 検出方法に関わらず線状ブロックは平行配置より垂直配置の方が高い方向指示機能を示すことが分かった. 偏軌量と確信の度合いの間に見られた差異は, 視覚障害者の日常生活におけるブロックの利用法と関連するものと推測された.
  • 平柳 要
    2006 年 42 巻 3 号 p. 200-211
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
  • 山下 利之, 竹内 由則
    2006 年 42 巻 3 号 p. 212-215
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
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