人間工学
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43 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 情報提示の際の知覚誤差軽減のために
    徂徠 三十六, 村田 厚生
    2007 年 43 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    コンピュータディスプレイ上にグラフを提示することは多い. 本研究では, グラフを読み取る際の誤差を低減するため, 指標の知覚位置の誤差特性について, 水平提示の場合と垂直提示の場合とで比較した. 水平提示の場合は指標線は縦に, 垂直提示の場合は指標線は横に表示した. また, この指標線は0~10の区間のあらかじめ決められた100箇所の位置にランダムな順で被験者に提示し, 被験者には0~10の整数で回答させた. 水平・垂直の両実験を実施し, 結果を比較したところ, 提示方向による誤差の違いが明らかとなった. すなわち, 水平提示では, 中央の5付近から少し左右にずれただけで, 4や6と判断してしまう過敏な反応が見られたが, 垂直表示ではそれがみられなかった. 全体として, 垂直方向に提示したほうが, 水平方向に提示するより正解率が高かった. これらの結果, 棒グラフなどを提示する場合は, 垂直方向に提示したほうがよいとの結論が得られた.
  • 亀田 昌宏, 神代 充, 柴田 論, 山本 智規
    2007 年 43 巻 1 号 p. 10-18
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究では, 音声認識によるヒューマン・マシン・インタフェースを備えた手渡しロボットシステムを構築する. 本ロボットシステムでは, 人間の好みと深く関わりのある最大速度, 速度ピークに達するまでの時間, 及び, 手渡し位置を調整可能な動作特性に採用し, それらを協調者自らが音声指示により調整することで, 自分自身にとって最も心地よいと感じる手渡し動作を実現する. 音声指示には, 程度副詞を用いることを可能にし, 程度副詞から各動作特性の調整量を決定することで, 効率的な調整を実現する. 特に, 程度副詞に対応した調整量の決定にファジィ推論を用いることで, 人間のあいまいさを加味した最適な調整量の決定を行う. さらに, 実在のロボットシステムを用いた実験により, 提案する手渡しロボットシステムの有効性を確認した.
  • 穂苅 真樹, 土岐 仁, 鳴尾 丈司, 蘆田 浩規
    2007 年 43 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究は, ドライバースイング中のゴルファーのコック・ロール運動およびクラブ性能とゴルフクラブのヘッドスピードとの関係を実験と統計的手法で示す. はじめに, コック・ロール運動を計測するために著者らが開発した三次元ジャイロセンサを使用し, ヘッドスピードを計測するために (株) ミズノの打球解析システムを使用した. 次に, ヘッドスピードに関係のあるコック・ロール運動およびクラブ性能変数を変数増減法で選択した. 重回帰分析法により, 選定された変数とヘッドスピード運動変数の関係を推定した. 自由度調整済み決定係数と分散分析により推定した重回帰式の精度を検定した結果, 有意差が認められた. 最後に, ヘッドスピードに影響を及ぼす変数を抽出した. 用具性能の向上とともに実際にスイングするゴルファーの運動技術の向上が, ヘッドスピードの向上に必要な要素であることを示した.
  • 逸見 奈未, 山崎 信寿
    2007 年 43 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    ダイニングチェアの座り方に関するアンケート調査によって, 食後には, あぐらや立て膝, 正座などの姿勢も多くとられていることがわかった. 支持面を16分割した形状可変実験椅子を用い, それぞれの姿勢に適した支持面形状を探索した結果, 正座では座面を平らにすることを好み, あぐらと片足あぐらでは座面の前端部を凹型にすることを好み, 立て膝では座面を伸ばして座面前端を凸型にすることを好んだ. このため, 座面を前後に2分割し, 前の座面を伸長, 傾斜できるようにした. 背もたれは, あぐらと立て膝で腰部をへこませた形状を好む被験者と平面形状を好む被験者がおり, また, 棘突起が背もたれに接する被験者は痛みを避けるために胸背部で支持することを好んだ. このため, 背もたれに横Rをつけ, さらに下部のクッションを柔らかくし, 腰で押されると凹むようにした. 肘掛けはあぐら時に大腿が干渉しない形状寸法とした. 試作した椅子を市販椅子3脚と比較して官能評価を行った結果, すべての姿勢で高い評価を得た. また, 多姿勢をとることにより, むくみの軽減や圧迫部位を変えるなどの負担部位の交換ができ, 長時間の着座を維持できることがわかった.
  • 動揺病発症事例
    中川 千鶴, 大須賀 美恵子
    2007 年 43 巻 1 号 p. 33-40
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    呼吸波形を解析するためのプログラムを作成した. 本プログラムは, 一呼吸ごとの立ち上がり時点やピーク時点, 振幅を検出することができる. また, 規則的な呼吸だけでなく, ため息のような大きな呼吸や乱れた呼吸も解析できるよう作成されている. 本稿では, プログラムのアルゴリズムの紹介と, 波形解析による呼吸状態のステージ分類を提案した. また, その応用例として様々な呼吸波形形状を含む, 動揺病発症時の呼吸データ30名分を解析し, その分析結果についても述べる.
  • 藤田 徹也, 中嶋 芳雄, 高松 衛
    2007 年 43 巻 1 号 p. 41-42
    発行日: 2007/02/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
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