人間工学
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43 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 長松 隆, 海江田 洋平, 北川 雄樹, 大辻 友雄, 嶋田 博行, 吉川 榮和
    2007 年 43 巻 2 号 p. 53-63
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    ウェアラブルコンピュータを装着した作業員を遠隔地から熟練者が支援する研究分野において, 従来の方法より円滑なコミュニケーションを行うために, 視線情報とAR (Augmented Reality) 技術を利用する手法を提案した. その手法に基づきプロトタイプシステムを開発した. 作業員がどこを見ているかという情報を遠隔地の監督者が見ることができる機能 (視線情報機能), 及び, 監督者が作業員のHMD (Head Mounted Display) にポインタを表示することができる機能 (HMD指示機能) の効果を実験により確認した. 実験結果から, 両機能を利用することによって情報伝達時間が短くなることが分かった. また, 2つの機能によるポインタを用いることにより、言葉を用いずに情報を伝達することもできた. 本システムは, 緊急または騒音下でのコミュニケーションに役に立つと思われる.
  • 漆谷 伸介, 佐野 裕司, 村松 園江, 江原 美穂
    2007 年 43 巻 2 号 p. 64-70
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    近年における居眠り海難の特徴を明らかにするために, 1994~2003年までの10年間の海難審判庁裁決録より居眠り海難の全裁決 (総件数870件) を抽出し, 事故の推移や状況を分析した. 全海難に占める居眠り海難の割合は約3~7%であり, 1991年からは微増傾向を示している. 居眠り海難時の状況を見ると, 天候が晴および曇で, 風力が2以下と比較的穏やかな状況, 1人当直, 自動操舵の使用中および椅子腰掛等安楽姿勢の状態での事故発生率が全船種で高かった. 漁船の居眠り海難の特徴としては, 発航後の時間経過が12時間以上で約5割と高く, 貨物船の特徴としては,海難発生海域で瀬戸内海等が7割と高かった. 漁船と貨物船でそれぞれ特徴が異なったことから, 船種別の対応策の必要性を示唆しているといえる.
  • 斎藤 綾乃, 鈴木 浩明, 白戸 宏明, 藤浪 浩平, 村越 暁子, 松岡 茂樹, 平井 俊江, 斉藤 和彦
    2007 年 43 巻 2 号 p. 71-80
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    ベビーカー利用者との共用を視野に入れた車いすスペースの手すり寸法を検討した. 列車の走行振動を模擬できるシミュレータ内に設備を設置し, 振動環境下で, ベビーカー利用者46名, 一般乗客67名の評価を得た. その結果, 高さ800mmの従来の手すりより, 950mmと700mmの2本を設置するほうが, 姿勢を支える, 軽く腰掛けるという観点から使いやすいことが明らかになった. ベビーカー利用者の76.1%がベビーカー用のスペースとして従来スペースよりよいと評価した.
  • 穂苅 真樹, 土岐 仁, 齋藤 剛
    2007 年 43 巻 2 号 p. 81-87
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    本論文は, バスケットボールのシュートフォームにおける上肢の三次元回転・並進運動を計測, 解析するための新しい手法について述べる. 一般に, シュートフォームは高速度カメラやビデオカメラでその動きを撮影し, 撮影された映像をDLT法で分析することによって計測される. 提案する計測法は運動学的人体モデルの解析により導き出した. 身体各部位に設置した三次元ジャイロセンサを使用し開発した計測システムは様々な身体部位の三次元回転・並進運動を計測することができる. このシステムを用いることにより, 手首や足首のように細い部位の運動も簡単に計測することができる. さらに, この計測システムはさまざまなプレイヤーのバスケットボールのシュートフォームを正確に計測することができる.
  • 環境制約要因の影響において
    山際 孝幸, 吉村 勲
    2007 年 43 巻 2 号 p. 88-96
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    近年, 多くの機器のモバイル化の進展とともに歩行中の通話・交信やデータの送受信といった使用状況が多様化し, 利便性と共にそれらの操作性の問題 (誤入力・誤操作など) や安全上の問題 (交通危険など) などの発生が懸念されてきた. これは, 従来 (屋内据置での使用状況) と比較してより多くの外的要因 (時間制約や身体制約, 群衆密度など) からの影響を受け, 機器操作以外の動作 (歩行など) や注意 (周囲確認など) を伴うことに起因するものと考えられる. よって本研究では, 動的な使用状況における環境制約要因 (時間制約, 身体制約, 群衆密度) がモバイル機器の操作性および外界認識行動に与える影響について各指標 (エラー率, 操作時間, 周囲確認回数, 操作速度) から検討・考察し, いくつかの環境制約要因においてその影響が認められた. 本研究の結果が, 歩行中操作の誤入力・誤操作の低減や操作中歩行の安全確保について有効な知見となることが期待される.
  • 三好 哲也, 中易 秀敏, 鈴木 大介
    2007 年 43 巻 2 号 p. 97-100
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
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