カー・シミュレーション動画像による視聴覚刺激をフェイスマウントディスプレイで被験者に負荷した際に, 抗催吐性などを有する試験成分の入ったガムが, 動揺病をどの程度抑制できるかを検討した. 動揺病既往のある健常男女各12名 (平均23.2歳) を対象とした. 安静後に5段階の視覚刺激を順次負荷し, 負荷区間の前後に2種類の質問票を用いて動揺病の主観評価を行った. 試験品として, (1) 澱粉, (2) 澱粉にショウガエキス250mgとカフェイン50mgとビタミンB
6 10mgを混ぜたもの, (3) 試験成分の量を (2) の2倍としたもののいずれかのカプセルを, 負荷開始30分前に頓服するか, (4)ペパーミント味, (5) ペパーミント味にショウガエキス27.8mgとカフェイン5.6mgとビタミンB
6 1.1mgを加えたもの, (6) 試験成分の量を (5) の2倍としたもののいずれかのガムを, 負荷開始30分前から10分交換で噛んでもらった. その結果, 板ガム1枚あたりペパーミント味にショウガエキス27.8mgとカフェイン5.6mgとビタミンB
6 1.1mgの入ったガムが動揺病による悪心・嘔吐などを最も軽減することがわかった.
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