人間工学
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44 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 垣本 由紀子, 舩引 浩平, 竹内 由則
    2008 年 44 巻 5 号 p. 251-259
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
  • 倉前 正志, 豊島 悠輝, 前田 享史, 横山 真太郎
    2008 年 44 巻 5 号 p. 260-267
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    CELSS (閉鎖生態系生命維持システム) とは系外と物質の授受を行わない閉鎖空間内を, 系内での物質循環により人間が生活できる環境に保つシステムである。本研究ではCELSSの物質循環を解析する第一段階として, (財) 環境科学技術研究所・閉鎖型生態系実験施設 (CEEF) の実際の設定を参考に, CELSSの数理モデル化に必要な構成要素の検討とそれに基づくモデル化を行った。今回の検討ではO2およびCO2に着目し, 食物生産は植物栽培により賄うこととした。居住区, 植物区, O2タンク, CO2タンク, 湿式酸化装置, 酸素再生装置の6要素でモデルを構成し検討を行った結果, 適切に属性値を設定することで各区画のO2・CO2濃度が長期間で安定し, 閉鎖系内で安定した物質循環を行ううえで少なくともこの6要素が有効であると示唆された。また, CEEFの属性値を用いて検討を行った結果, 時刻により変動する人間および植物の代謝量にも, 設定を変更することで応用可能性があることが示された。
  • 単構造の人工物との相互作用から見た若年成人と高齢者間比較
    赤津 裕子, 原田 悦子
    2008 年 44 巻 5 号 p. 268-278
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    高齢社会の中, 機器デザインにおける高齢者対応が求められる一方, 定められた手順を操作するのではなく, ユーザが自由な目的・創意により人工物 (モノ) の持つ特性や可能性を探索しながら人工物を使用する「創発的使用 (emergent usage)」の重要性も認識され始めている. 本研究は, 単機能人工物 「Kapla (積み木)」を用いて, 創発的使用の存在の有無, ならびにその認知的加齢に伴う変化を検討するため, 高齢者と若年成人の比較分析をする実験を行った. 若年成人として大学生同性2~3人の組8組 (20名) ならびに65歳以上の高齢者2人組8組 (16名) の参加を得て, 60分間カプラを自由に利用する活動を分析した結果, 高齢者は若年成人と比較して, 目的を持たずに人工物と多様な相互作用を試すことに対して消極的であることがわかった. また, 具体的な目標を立てた上で相互作用を行うが, その際に目標によって創発的な使用が制約されていることが明らかとなった. 新しい人工物に対する利用行動に大きな加齢変化があることが示されたことから, 高齢者を主なターゲットとする機器開発において, 創発的使用をいかに支援していくべきか, について考察を行った.
  • 三品 誠, 石田 敏郎
    2008 年 44 巻 5 号 p. 279-289
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    運転シミュレータによるシミュレータ酔いにおいて, 酔いの主観評価値SSQと, 生理指標との相関を検討した. 生理指標は心電図RR間隔 (RRI) の平均値, ECG基線変動, HRVのLFおよびHF成分, HRV重心周波数, 呼吸重心周波数, RRIと呼吸との最大相互相関値 (CPCC) の各指標を採用した. 男女各16名が10分ずつ2回シミュレータを運転した. 相関分析の結果, 主観評価値とECG基線変動に相関がみられ, 特にSSQ-Nは男女とも有意であった. 相関構造には性差が見られ, HRVのLF成分は女性のみSSQ-O, Dとの相関が有意であった. ECG基線変動とCPCCを同時に観察することで, 酔いの影響と, 酔い以外の精神生理学的要因の影響をあわせて検討するための手がかりが得られる可能性が示唆された.
  • 加藤 象二良, 青山 晴雄, 三浦 邦彦, 三浦 美沙子, 穐田 清, 野口 邦子, 田村 道子, 李 敬玉
    2008 年 44 巻 5 号 p. 290-295
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
  • 平林 優子, 大村 知子, 駒城 素子
    2008 年 44 巻 5 号 p. 296-301
    発行日: 2008/10/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    一般的に運動計測で用いる電子光学式標点計測法では, 布に覆い隠されない露出した箇所に反射マーカを貼付しなければならず, 衣服内には貼付することができない. そこで, IR-LEDをマーカとして直接皮膚に貼付し, 衣服を着用した状態で動作計測することを想定し, 遮蔽する布の種類と重ねた枚数, マーカと布との距離, およびIR-LEDマーカに対するカメラの位置についての計測精度を検討した.
    その結果, マーカと布との距離が1cm以内の場合, 直接皮膚にIR-LEDマーカを貼付した方が動作計測には有効であった. また, デニムのように厚い布を2枚重ねにしても透過することから, ほとんどの衣服下で計測点として使用可能だと考えられた. ただし, マーカと布との距離が不安定になると誤差がでるため, マーカと布との距離が一定になるようなゆとり量の少ない衣服を着用することが必要である.
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