人間工学
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46 巻 , 5 号
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原著
  • 川崎 真弘, 甲斐田 幸佐, 岸 浩司, 渡部 生聖, 山田 整, 山口 陽子
    2009 年 46 巻 5 号 p. 307-316
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    自動車への多種多様なニーズを左右する一つの要因として,個人の運転技能に基づいた感情状態の変化が挙げられる.従来研究の多くは,外的刺激に誘発された感情を分析してきたが,認知情報処理のパフォーマンスレベルによって変化する感情に関する知見は乏しい.そこで本研究は,個人の運転技能向上に伴ったポジティブな感情の増減を生体情報から推定することを目的として,運転シミュレータ走行時の脳波計測を行った.アンケート結果は,運転の達成感と主観的楽しさが有意に相関すること,それに伴ってラップタイムが速くなるフロー状態を示した.前頭から頭頂に置かれた脳波9電極におけるシータ波(4~8 Hz),アルファ波(9~12 Hz)のスペクトルパワー値を変数とした線形判別分析を行った結果,87%の確率でフロー状態の推定に成功した.以上の結果から,シータ波とアルファ波の組み合わせは運転技能の向上に伴う喜びと満足度を推定する指標になりうることが示唆された.
  • -ISO13857改訂のための基礎的研究-
    横井 孝志, 大塚 裕光, 斉藤 剛, 池田 博康, 宮崎 浩一, 山崎 浩
    2010 年 46 巻 5 号 p. 317-324
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    国際標準ISO13857:2008は,上肢や下肢が危険源に到達することを防ぐための安全な距離等を規定した規格である.本研究では日本人被験者を用いてこれらの到達距離を測定し,この規格で規定されている数値が日本人に適用可能かどうか検討した.3次元動作計測装置を用いて,13名の若年成人男性の上肢上方リーチングおよび種々の柵高での柵越リーチングの動作を計測した.得られた動作データから,上肢上方到達高あるいは柵越到達距離を求めた.上肢上方到達高についてはISOの規定値を超えることはなかった.しかし,柵越到達距離ではいくつか項目でISO規定値を超えていた.また,到達高や到達距離と身長との相関は0.8以上であった.これらのことから,ISO13857で規定されたいくつかの柵越到達距離は日本人にとって必ずしも妥当とは言えず,日本人に比較して体格の大きい欧米人にとっては妥当性は更に低くなると考えられた.
  • 石丸 園子, 中村 美穂, 野々村 千里, 横山 敦士
    2010 年 46 巻 5 号 p. 325-335
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    適切な圧力を身体に付与することで,体型補正,動脈瘤の予防などの機能性が発現される.また,身体への加圧の仕方で快適感も変化する.加圧刺激と心理変化,加圧刺激と生理反応との関係についての研究はあるが,それら全体の相互関係を捉えた研究はない.本研究では,身体を部分的に加圧し,加圧部位と心理状態と生理反応の関係を明らかにすることを目的とした.7名の女性被験者に対し,身体の7部位(下腿,大腿,前腕,上腕,腰部,腹部,胸部)を別々に,加圧幅10 cm,3 kPaで加圧し,主観と心電図との関係を解析した.加圧部位により,心地よさ,くつろいだ気分が異なること,自律神経活動指標のHF,LF/HFの挙動が異なることを明らかにした.また,腹部はくつろいだ気分でないがHFが高い傾向を示し,加圧下では,圧反射などの生理反応が心理変化による生理反応よりも強く表れるケースがあることが示唆された.
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