本研究では,セル生産における作業工程数と習熟に関する実験を行った.これらの結果から,作業工程数と作業習熟との関係を容易に把握することができる評価指標を提示した.
結果を要約すると,以下のようになる.
(1)習熟状態を達成度Qによって評価すれば,3工程ではQ=76.7(%),6工程ではQ=67.6(%),および9工程ではQ=55.4(%)となり,作業工程数の増加と共に,習熟状態は低下すると共に,被験者間の技量差(標準偏差)は拡大した.
(2)変動率δと傾向指数bの関係より,各作業工程数ともに変動率δが減少すると,傾向指数bは増加する負の相関関係が観察できる.そこで,両者間の相関係数の検定を行った結果,相関に有意性が認められた
(3)作業工程数と作業習熟との関係を容易に把握することができる評価指標を提示した.
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