本論文では, 制御者がリレー式操作部を用いて補償動作を行なう場合の特性を, 主として2変数系について調べた. さらに, (i) 比例式操作部, (ii) 不動帯つき比例式操作部, (iii) 出力のパレス幅を固定する回路を付加したリレー式操作部を用いた場合についても実験を行ない, リレー式操作部を用いた場合との比較検討を行なった. その結果, つぎのことがわかった.
(1) リレー式操作部を用いて制御する場合, 制御者はパルスの正負とその数を数えるだけでなく, 操作量のパルスの幅をも適切に調整している.
(2) ある種の高階積分性の制御対象を制御者が制御する場合, 完全に0の操作量が容易に得られる操作部を用いると, よい制御結果が得られる.
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