教育心理学研究
Online ISSN : 2186-3075
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11 巻 , 3 号
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  • 浜田 恵子
    11 巻 (1963) 3 号 p. 129-141,189
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    (1) 大衆社会といわれる今日の社会状況では, 大衆社会的職業観の浸透が著しい。この職業観は, 個人を社会状況に「適応」させるけれども, 個人が職業をとおして社会を変革するという意味での, 職業の社会的意義をまつたく無視している職業観である。しかも, 中学校の進路指導では, 大衆社会的職業観を, 問題の多い適性概念によつて, むしろ積極的にうえつけようとしている。
    (2) 本研究では, 各階層の中学生のもつている職業観を質問紙調査法により明らかにしようと試みた。調査対象の中学3年生を, 親の職業を指標として階層I II IIIに分類した。
    (3) その結果, 第1には, 中学生の職業選択の基準には階層差がみられず, その基準としては, 大衆社会的職業観に基づいた基準があげられていることが明らかになつた。たとえば, 選択基準としては, 適しているか好きか, やりがいがあるか, 収入が多いか, 収入が安定しているか, などがあげられており, また, なりたい職業と, 収入の多さ, 地位の高さ, スマートさ, らくな程度, とは相関が高い。
    (4) 第2には, 中学生の学歴志望と職業志望には, 階層差があり, また, 将来の生活のイメージにも, 階層差の傾向がみられた。しかし, 自己の選択職業の評価に階層差はみられなかつた。
    (5) さらにいくつかの事例研究により, 中学生の社会状況に対する姿勢を, 状況へむしろ積極的に「適応」しようとするタイプから, 状況に対決していく志向をもつたタイプまでの, いくつかのタイプに類型化した。
    (6)以上の結果から, 中学生は, 現実には, 状況へ「適応」せざるをえないために, 大衆社会的職業観によつて, むしろ積極的に状況に「適応」しようとする構えをもつているといえよう。
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  • 三木 安正, 波多野 誼余夫, 久原 恵子, 井上 早苗
    11 巻 (1963) 3 号 p. 142-151,186
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The present study aims at revealing the effects of the unique interrelationship of identical twins on their personality formation.
    Questionnaires, interviews and diary survey were administered to 100 pairs of junnior and senior high school twins; and questionnaires to their mothers. They were mainly intended to investigate the attitudes and feelings held with respect to each other. In order to compare, one of the questionnaires was also given to non-twin pupilps of the same schools, who were about 400 in number. The results were as follows:
    (1) The awareness of partnership between twins was compared to that of siblings and close friends. As for females, relations of twins were tighter than those of siblings and friends. For males, the total score was the same, but partnership of twins was characterized by emotionality and indifferetiatedness, while, friendship was characterized by co-participation and task-orientatedness. This tendency of indifferentiatedness seems to be confined to identical twins.
    (2) The relationship of female twins were much closer than those of male twins, but no marked difference was found between grades.
    (3) Most paires of twins held positive attitudes toward their present status (twinship).
    (4) Attitudes of mothers were found to be correlated with interrelations of adolescent twins. In rearing practices when parents tried to deal with twins as similarly as possible, the relationshilp was tighter than when they followed, the principle of independent treatment.
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  • 松坂 末三
    11 巻 (1963) 3 号 p. 152-156,186
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    主として運動学習について, 分散による効果を研究するため置換およびアルファベット逆模写作業を時間制限および作業制限法によつて行なつた。主な結果は:
    1) 練習による進歩の量および速度は分散の程度によつて異なり, 一般に分散練習は集中練習に比して有利な場合が多い。
    (2) 分散練習の集中練習に比しての優位性は時間制限法による場合, 休止後においても認められる。しかし作業制限法による場合は休止後の差異は認められない。
    これは, 休止後の集中, 分散による差異が休止前練習における主として反応数の相違に基づく学習水準の差異によることを示すものと考えられる。
    (3) reminiscenceは高度の集中練習条件のもとにおいてのみ有意に見られる。
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  • 伊藤 恭子
    11 巻 (1963) 3 号 p. 157-167,191
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究は, 幼児の数概念の発達過程を解明し, 数概念の成立を促すには, どのような働きかけを必要とするかを明らかにすることを目的としている。
    そこで, まず, 数概念の基礎である2集合の相等判断と数の保存の成立を調べるために4・5才児にテストを試みた。その結果, 幼児にとつては, 知覚的に異なる2集合の同時的な相等判断が比較的容易 (もちろん知覚的形態に左右される場合も多いのだが) で, 同じ形態から一方を変形させたときの相等判断はより困難となり, ひとつの集合を変形した前後での相等判断はほとんどできなかつた (保存の概念の欠如)。以上のことから, 集合数としての把握が保存に先行するといえよう。また, 誤反応の分析から, 数概念形成過程にある幼児は, 数詞を唱え, 事物を対応させて数えることができても, また, その最後の数詞が集合の多さをあらわすことを知つていても, 最終的には知覚的要因を手がかりとして比較判断を行なつていることがわかつた。
    そこで, 幼児の数概念の成立を促進するため2つの教育プログラムA, Bをたて, 数概念未発達の幼児に実験教育を試みた。Aグループ (4名) には, 1-1対応操作をとおして集合を把握させ, 数の構造をイメージ化する方針で, Bグループ (4名) には, 数詞を媒介として数概念の形成に努める方針ですすめた。方法は個別で, 1回の時間は10分ぐらい, 8~9回行なつた。その経過から次のことが観察された。Aグループでは, 集合の比較判断を1-1対応操作で確かめることの習得によつて, 相等判断の障害になつていた知覚的要因の影響から脱却することができた。また, Bグループの例から, 単に数詞を暗誦するだけでは媒介としての役に立たず, 数詞の意味づけ. イメージ化を行なうことによつてはじめて集合の比較判断の手段となりうることが確かめられた。この他, いちど2集合の関係が確認されるとその後配置を変えても, その関係は保存されることが観察された。
    数の保存概念の成立は, 数の構造を理解させることによつて促進されうるように思われた。この実験教育中の例は, いずれもある集合に+1すれば増え, -1すれば減るという理解から保存概念が成立してきている。一方, はじめから数詞を媒介とし経験的確かめによつて保存概念を形成させることが考えられたが, 結局, 数詞個々の関係を認識しなければ手がかりにはならない。ここでも, 数の構造の理解が数概念成立に大きな役割りを果たすことがわかつた。
    しかし, 本報告は, 例数も少なく, 研究の予備的な段階であることはまぬかれない。そこでとくに, 今後ぜひ検討したいと考える点を1, 2あげて結びにかえたい。
    (1) これまで, 幼児に積極的に働らきかけることによつて概念の形成をさせることを考えてきたが, レディネスとか成熟ということを考慮しないわけにはいくまい。本実験教育でも, コソトロール群の1人は, 幼稚園では教育を与えなかつたにもかかわらず, この間に保存概念が成立している。これはどう解すべきだろうか。未開人を考えればわかるように, 神経生理的成熟のみによつて数概念が成立するとは考えられない。しかし幼児をとりまく家庭や社会など文化的環境によつて, ある時期までにおのずと数概念が形成されることは十分考えられる。つまり, このように環境からの働きかけによつて概念が養われるのだとすれば, やはり無意図的ではあるが教育がなされていることになる。概念の形成を環境の無意図的な働きかけに頼つてよいものか, 積極的に教育的働ぎかけによつてその促進と明確化をはかつた方がよいのかよ即座には結論できないことであり, 幼児の発達過程において, どのような違いを生じるかを調べる必要があろう。
    (2) 数の性質には, 集合数としてと順序数としてとの2面があることはいうまでもない。従来は順序数としての把握から数概念を解する方向であつたが, 本研究では集合数を中心に数概念の考察をすすめてきた。そのため, 数の順序数的扱いについては, テストも教育も行なわなかつたが, 集合数のみの教育によつて順序数が自然に把握されるかどうかはわからない。これまでの教育が学校や家庭においても序数的扱いが主であつたなどの理由から序数的把握が容易になされていたとも考えらる。今後序数がどのような過程で理解されていくか, また, 集合数との関係把握はいかになされるかの解明を試みねばならないだろう。
    (3) さらに, 幼児の数概念の教育というとき, 大きな問題になるのは, ひとりひとりに対して個別的な指導を行なうのか, それとも幼稚園や保育所の集団的な体制をくずさないで, なおかつ数教育のを可能にでぎるか, ということであろう。本研究では, テストも, 教育も, すべて個別に行なわれた。しかし水道方式をとり入れている幼稚園などにおいても, 集団指導のなかに数の教育をとり入れている実践例が報告されている。個別にやるべきことをただ教える方の人手や場所のため, といつた消極的な理由から集団化するだけでなく, 集団学習のもつもつと積極的な効果も考えられるだろう。とすれば, そのような体制に適合した指導の方式を考案することが欠かせないであろう。
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  • 西村 邦子
    11 巻 (1963) 3 号 p. 168-178,192
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    非行者の理解から矯正・予測・健全育成までを結ぶ一連の研究過程の出発点として, 非行少年に特徴的な気質のパターンを集団的にも個人的にもとり出す目的で本研究は計画された。そのために実験的方法が用いられ, 12 の気質, その他の項目3について知能テストを含めて40 のテストが実施された。被験者は, 非行群として横浜少年鑑別所収容少年30名, 統制群として日本鋼管従業員教習所生徒20名, 橘学苑女子高等学校生徒10名, 計60名であつた。その結果, 非行群と統制群とを比較した場合, 以下の18項目のテストについて特徴的な差異が見出された。すなわち, 1. Embedded pattern, 2問題解決 (迷路), 3. 問題解決 (3語の類似), 4. 数暗示テスト, 5. 焦躁反応検査, 6. ラッキ―パズル (欲求不満の耐性) 7. G. S. R., 8. Aircraft range test,9. 犬→猫, 10 猫→ネズミ, 11. 円→四角, 12分類, 13. タッピング 14. Sears-Hovland test, 15. ラッキ―パズル (持続性), 16. ラッキ―パズル (おちつきのなさ), 17. わなげ, 18. 桐原一Downeyテスト-6 (正確さへの欲求), である。
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  • 11 巻 (1963) 3 号 p. 189
    公開日: 2013/02/19
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