教育心理学研究
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16 巻 , 2 号
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  • 久原 恵子, 波多野 誼余夫
    16 巻 (1968) 2 号 p. 65-71,121
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    1次元上の値により定義される概念の学習過程において, 子どもの知的発達の程度により, 不適切次元の数, 適切次元の直観性がどのような影響をもつかを調べるために2実験を行なった。
    主な結果は次のとおりである。
    1) 不適切次元数の効果不適切次元数が増えると課題は困難になる, という結果が得られた。この抑制的効果は, この実験で扱った被験者の範囲では, 知的発達の程度 (MA) と関係なく認められた。すなわち, Oslerらの仮説は否定された。
    この効果が小さいのは, 適切次元の直観性が高く, かつ学習者が直観的印象の集積にもとついて適切手がかりを発見する場合であろうという予想も支持されていない。しかし, この点については, あらかじめ全変化次元を教えない事態であらためて検討する必要があろう。
    2) 適切次元の直観性の効果適切次元を直観的にとらえられやすいものにした場合には課題は容易になる。この効果は, 学習前に変化次元のすべてに気づかせる手続きをとった場合にも生ずる。この効果が小さいのは, 体系的に仮説を吟味していく学習者 (形式的操作期の子どもであればこの条件を十分充たすであろう) すなわち, 知的発達の程度 (MA) が相対的に高い場合であると思われる。これは実験I, II で, ともに支持された。
    Brunerほか (1956) のいうような方略は, すべて仮説が等価なものであるときにのみ適用可能であることを考えれば, この結果のもつインプリケーションはあきらかであろう。形式的操作期の子どもにとっては, 刺激のそれぞれの手がかりは, 一種の命題的性格を与えられる結果, 等価とみてなされており一おとなの実験者にとっもそうなのであるが一, したがっていったん適切でないとわかった手がかりに固執することはない。しかし, 知的発達の低い段階においては, 仮説の選択を順次行なっていく能力が欠けているばかりでなく, 各次元が等価でないため, 検証一棄却の論理的手続きも不能となるのである6
    3) 不適切次元数と適切次元の直観性の交互作用
    不適切次元数がふえるほど, 適切次元の直観性の寄与が大となる, という予想は, 今回の実験からは, 実験II の小4を除いて統計的には確かめられなかった。
    なおさらに, これと, 知能との交互作用すなわち, 適切次元の直観性が高いときには, 不適切次元数の増加がもつ抑制的効果は知能の高いものにおいて大きいが, 直観性が低いときには知能の低いものにおいて大きい, という傾向が実験IIにおいてみられたことは注目してよかろう。
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  • 堀 紀子
    16 巻 (1968) 2 号 p. 72-79,122
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    社会的強化が, 幼児の協力的行動の獲得・形成に有効であるか, および, そこに作用する2~3の要因にっいて検証するために実験が行なわれた。
    実験は, 訓練前, 訓練, 訓練後, 追跡の4期から成り, 訓練は2日間継続された。
    訓練期において社会的強化 (言語による賞賛) が与えられると, 強化された反応が増加するばかりでなく, 訓練後においても増加が大きいことが予想された。
    社会的強化に影響を与える要因としては, 強化以前の協力的行動の獲得度と, 強化の与え方の2つが取りあげられた。前者では, 協力的行動が未発達の者は実験事態に緊張を持ち, 強化の影響をより受けやすいと予想されたし, 後者に関しては, 反応の手がかりに注目させる手がかり強化が単に反応に強化を与える条件に比し効果があると予想された。
    被験児は, 男児32名, 女児28名 (平均年令満5歳) で, 性別に2人一組とされ, 事前テストで示された協力的行動の程度に基づき, H群とL群とに2分され, さらに, 各群が3つの強化条件に分けられた。課題は, 協力的行動を必要とする個別作業と強化過程の変化をとらえることのできるおはじき作業である。異なる強化条件のもとに2日間の訓練が行なわれ, 訓練前後の変化が比較された。
    その結果, 2つの強化群は無強化群に比べ, 協力的行動が有意に増加し, その増加は条件内変動としても大きく, また, 消去抵抗が大きいことが認められ予想が支持された。L群は, H群に比較し協力的行動の増加が有意に大であり, この点でも予想と一致した。しかし強化の与え方の効果については, 予想と異なり両強化群の行動変化に差がみられなかった。これは手がかり強化の操作方法に問題があるためであろう。
    さらに, 実験者への被験者の親和傾向の有無が社会的強化に影響を与えることが示唆され, 今後の問題として残された。
    〈付記〉本研究を進めるにあたり, ご指導いただいた名古屋大学教授・続有恒先生に深く感謝いたします。また, 実験にあたって第2自由ケ丘幼稚園, 天道幼稚園, 鶴田幼稚園の諸先生にご協力いただきました。
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  • 小笠原 生子
    16 巻 (1968) 2 号 p. 80-86,123
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study was to see the relation of the detectability measure of the signal detection model and other educational test scores such as the personality test, the course of study, and I. Q. test.
    The experiments were designed to determine how well Japanese students in high school can evaluate the intelligibility of their own English hearing reception, applying the detectability measure of the signal detection model. Two types of English hearing tests were given to the Ss English perception and meaning. The general testing procedure employed was identical to the standard English intelligibility test procedure with one addition: After the listener responded to each test item, he reported his judged accuracy of his own reception. The rating scale with five categories was as follows.
    5. I am certain I understood the message correctly.
    4. I am fairly certain I undetstood the message correctly.
    3. Undecided.
    2. I am fairly sure I did not understand the message correctly.
    1. I am certain I did not understand the message correctly.
    The data were analysed in terms of ROC curve and the detectability scores (dr) were obtained. To obtain personality test scores, Yatabe-Guilford Personality Test, General Anxiety Test, Myers Briggs Type Indicator, and TPI were given to the senior high 1st-year students. Yatabe-Guilford Test, General Anxiaety Test, and Nagashima Adjustment Inventory were given to the junior high school 1st-year students. Correlation coefficients between the detectability measure and the personality test scores were obtained. The results indicated that depressive, neurotic, introversive scores of personality tests had negative correlations with the detectability measure. On the contrary, extraversive, active scores of personality tests had positive correlations with the detectability scores.
    The correlation coefficients between the detectability measure and the achivement scores of the courses of study did not show the clear results among different school years. In general, in higher levels of high school there was a closer relation between them.
    The correlation coefficients between the detectability score and Tanaka-Binet test score were positive in senior high school 1st-year, but there was no correlation in junior high school 1st-year.
    Possible applications to educational problems of these studies and the detectability measure were discussed.
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  • 田中 芳子
    16 巻 (1968) 2 号 p. 87-99,124
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    らだけ見ることによって, それを他方向から見たらどう見えるかを予想するという課題をとおして, 位置関係の相対性の理解の発達と, 課題の困難度を規定していると思われる条件について検討した。ここで, 実験I, IIの結果をあわせると, 次のことが考えられる。
    位置関係の相対性の理解は, ある時期に, いちどにできあがるものでなく, 長い期間にわたって発達していく。そのさい, 求められている課題や, 課題の次のような条件によって, 発達的ずれがみられる。
    変換前と変換後の位置関係については, 要素が2つのときでも3つの時でも, 変換の困難度は, 変換後の要素の状態によって規定される。変換後に前後関係になる方が, 左右関係になるよりも正反応しやすい。要素2つでの1次元的課題の場合には, 変換前に前後か左右かということで, 困難度は変わらないのに対し, 要素3つの2次元的課題を, 1次元ずつ分析すると, 前後から前後, 左右から前後, 前後から左右, 左右から左右の変換の順に, 変換が容易であり, 変換前の状態による差がみとめられる。また, 2次元的課題の場合には, 前後から前後と, 左右から左右の次元内変換では, 両変換の正反応の間の差が非常に大きくなるのに対し, 前後から左右へ, 左右から前後への次元間変換の間の差はそれほど大きくはない。
    誤反応の分析や子どもの反応の観察から, 前後関係の手がかりが左右関係の手がかりよりも用いられ考えられる。左右蘭係では2つの要素の知覚的比重は対やすいと等であるのに対して, 前後関係の場合は, 人形と, 人形のすぐ前にある要素とが知覚的にも結びつけやすく, 人形の位置からの関係づけがしやすいこと, どちらがかくされるかということから, 変換後のイメージをつくりやすく, また保持しやすいことなどのためと思われる。左右の場合は, 言語的に変換を考えず, イメージだけにたよると方向性 (左8右) が保持しにくいと考えられる。
    次に, 要素の数については, 課題の困離度を規定するものではないということがいえる。それに対して, 変換にかかわる次元が1次元か2次元かということは, 課題の困難度を規定するといえる。実験IIで要素2つの場合が確かめられた。また, 立体的材料を用いて行なった吟味実験でも, 要素2つと要素3つの両方の場合につき, このことが確かめられた。
    1次元的課題では, 位置関係が直観的に, とらえやすいのに対し, 2次元的課題では, 同時に, 前後と左右の両方の次元についての関係を考えなくてはならないので, 直観的にはつかみにくい。年少の子どもは, 一方の関係のみ変換し, 他方の関係はそのままにして, 同時に 2つの次元の関係を調整できない。これは, 分類や, 系列化の課題において, 1次元的課題と2次元的課題との間に見られるずれと同様に考えられるであろう。
    子どもの反応から, これらの条件下での, 年令的発達をみると, 1次元的変換は, 小4 (9~10才) 2次元的変換は, 小6 (11~12才) でほとんどが可能になるといえよう。
    一方, 課題の与えかたのちがいという点からは次のことがみられた。実験1で要素3つカード選択課題では, 正反応は180。90。, 2700であり, 構成とは逆の傾向を示したが, 偽カードを入れた課題の結果は, 180。が 90゜, 270゜より正反応が多くはならなかった。誤反応に, 左右逆になっている偽カードを選択した者が多いことから, カード選択課題では一方の次元のみを考えて反応していたと考えられる。要素2つでは, 課題のちがいによる差はほとんどなかったが, 8つのときには, 地点からの光景を考えるか, ある光景から, そのように見える地点がどこかを考えるかでは, 後者の方が正反応数が多く, また, 各地点間の正反応数の差は小さかった。このような, 変換の理解を考えていくときには, 課題がどのように与えられるかということは, 常に考慮されねばならないといえよう。
    このような, 位置関係の変換の理解と, 経験との関係について実験1, IIで検討された。ここでの経験後の課題は, 経験したものと同材料で, 同配置であるので, かなり記憶に依存してできる課題であるにもかかわらず, 43%のものが経験の効果がないということは, 位置関係の変換が, 単に1度見たくらいの経験でできるものではないことを示しているといえよう。実験Iでみられたように, 5才児では, それまで自分の視点として, 長い間見たり構成して見なれている場合についてさえも, そこを離れた直後に他の地点に坐ってそれまで坐っていた地点からの見えを正しく構成することが, ほとんどできなかった。
    空間関係の変換が, 単に経験したことによって学習されるようになるのは, 子どもの空間的な体系がある程度構造化されてからと考えられる。Smedslund, J.(1963) の水面の水平性の実験においても, 経験効果があったのは, 経験前に, 操作のきざしを示していたもののみに限られていたこともその証左とみてよかろう。
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  • 倉貫 美紀
    16 巻 (1968) 2 号 p. 100-110,86
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    児童の道徳判断について発達を中心にして調べ, あわせて, 母親の養育態度との関係を検討することを目的として, 4才から8才までの児童日250名とその母親について, 面接質問および調査を行なった。
    児童の道徳判断を調べるために, 児童の懲罰に対する考えかたを手がかりにした。すなわち, 臨床法を用いて, Piagetによる2つの型の懲罰 (「贖罪的懲罰」, 「相互性による懲罰」) のうち, いずれか公正と考えられるものを選択させた。母親の養育態度については, Radke による57項目よりなる質問紙によって調査した。
    児童の道徳判断についてその結果は, 年令が加わるにつれて, 拘束や権威の規則に平行する「贖罪的懲罰」から, 平等や協同の規則に平行する「相互性による懲罰」へ変化し, その変化時期は5~6才のころである。これは精神分析学における超自我形成期に一致している。しかし, Piagetの研究結果と比較すると, 環境その他の要因によって, その時期は異なるようである。
    児童の道徳判断と母親の養育態度との関係について一は, 「相互性による懲罰」を選ぶ児童の家庭は民主的であり, また, 各懲罰選択はある点まで実際生活の経験に相応しているようである。ここに, 児童期における家庭環境, とくに母親の養育態度が重要視されなければならず, 家庭における母親の役割は, 大きな意味をもつように思われる。
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  • 松田 伯彦, 松田 文子
    16 巻 (1968) 2 号 p. 111-115,126
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    小学校5年生248名の児童のうちから, テスト不安の高い者男女各14名, テスト不安の低い者男女各14名を選び, さらに各群を2つにわけて, 1つの群には高い動機づけを, 他の群には低い動機づけを与えて, 記銘学習を行なわせた。
    その結果は次のようであった。
    1動機づけの高・低の効果は, 高テスト不安群では男女ともみられず, 低テスト不安群でのみ, 動機づけが高い方が正反応率が高かった。この動機づけの効果は女子が男子より大きかった。
    2テスト不安の高い群と低い群では, 動機づけの低い場合は両群の正反応率に有意な差はなかった。動機づけの高い場合は男子では両群に有意な差はないが, 女子ではテスト不安の低い群の方が高い群より有意に成績がよい。
    3テスト不安が高く動機づけの高い群および低い群, テスト不安が低く動機づけの高い群および低い群の群のすべてについて, 各群内の男女差はみられなかった。
    以上のことからテスト不安は学習に妨害的に働くと考えられた。
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  • 16 巻 (1968) 2 号 p. 121
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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