教育心理学研究
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20 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 梶田 正巳
    20 巻 (1972) 3 号 p. 137-146
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    移行学習の研究を振り返ってみる時, 研究者の立場によって, さまざまな媒介機序の仮定されてきたのがわかる。たとえば, Kendlerらの発達的媒介理論では, 言語的性質の媒介子が, 刺激の物理的次元に対応して考えられてきた。それゆえ, 媒介反応は, 物理的な次元や値が, 言語的, 概念的な事象へ変換される時に生起した。この考えに基づけば, 次元性のない刺激が用いられると, 媒介反応は成立しないことになる。しかし, 著者の考え方によれば, 先行学習と後続の学習の間に, 刺激の集合の完全な対応関係があれば, 媒介機序が作動し得る。この意味で, 媒介反応は, 必ずしも刺激の次元性のみには規定されていない。本研究では, まず, それぞれの学習の段階の刺激の集合の状態を, 集合論の術語を使って規定した。すると, 刺激の集合, たとえば, 集合, 補集合, 排中律の把握とその論理操作に関して, 発達仮説が成立した。この仮説を基礎に, 移行学習について, 特に, 成人の次元によらない媒介機序の存在を確かめるため, 次の作業仮説を導いた。
    作業仮説1: 第1, 第2学習を通じて, 刺激の集合に対応関係がみられ, 要素の変化も認められないRS課題が, 集合の変わるNRS, C課題より容易に学習されよう。
    作業仮説2: 集合の要素の変化の点で同じNRS課題とC課題は, ほぼ似た困難度であろう。
    この仮説を検討するため, 大学生を被験者に, 無意味綴りを刺激語, 数字を反応語として, 移行学習形式の対連合学習を実施した。結果は, 学習基準までの試行回数と誤り数の測度で, 非次元性の媒介機序を認める作業仮説を支持した。次に, 被験者の学習型から分析を試みると, RS条件下で, 媒介型学習者がその他の型の学習者よりも有意に速く, また誤りも少なく学習を遂行した。これらの結果から, 次元性によらない媒介機序が, 促進的に作用すると結論づけ得よう。従属変数を予測するという観点に立って, 実験者の設定した外部分析基準と実際に被験者の採った学習型の内部分析基準から, それぞれの従属変数について関連度を推定し討論した。また, 著者の考え方とKendlerらの理論との関わりについても論議した。
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  • 松田 伯彦, 松田 文子
    20 巻 (1972) 3 号 p. 147-154
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    言語強化の3つの組合せ, すなわちRW, RN, NWの効果を, 平均年齢5才10か月の幼児に, 3選択弁別学習を行なわせることにより調べた。
    その結果, 学習不可者数, 習得水準に達するまでの試行数, 10ブロック間の誤反応率の変化等でRW群がRNやNW群より優れ, RN群とNW群は同程度に劣ることが示された。
    また誤り要因分析の結果, 色や位置の反応交替の誤り要因, 特に位置の反応交替が強く学習を妨害していることが明らかになった。その他, 形のLost-stay-win-shiftや位置のWin-stay-lost-shiftの誤り要因の出現率も高かった。
    そしてこれらの量的測度および誤り要因分析の結果は, 平均年齢7才9か月の児童と同傾向で幼児と児童の結果の違いはおおむね量的なもので質的違いはみられなかった。このことは2選択弁別学習で幼児と児童の結果が大きくくいちがっていたことと対照的である。
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  • 久原 恵子
    20 巻 (1972) 3 号 p. 155-161
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The present study aimed at investigating the effect of verbal presentation of a ‘weak’ transformation rule on verbatim memory task performance. A weak rule means a rule that is incomprehensive (referring only to limited aspect(s) of information to be learned), ambiguous (allowing multiple correspondence), and/or having exceptions. Logically, even a weak rule can partly reduce the memory load of the learner.
    Three lists of Japanese-German word pairs were constructed (See TABLE 1). They have 6, 28 and 9 pairs, respectively. Over these three lists, there is specific correspondence in consonants between the German words and their English counterparts, but no such correspondence in vowels and endings. Regularities of consonant correspondence can be represented in terms of 6 rules (TABLE 3) with slight ambiguity and few exceptions.
    Four groups of university students were presented and tested on List 1 and then List 2, given 1 a _??_minute interpolated memory task followed by a retention test of List 2, and finally tested on unlearned List 3 (TABLE 2).
    Procedures were different among the groups only in timing of presenting and explaining the 6 rules. Group A was given them just prior to the first presentation of List 2, Group B between the second and third (final) presentation, and Group C after the final presentation. They were allowed to keep a copy of the rules for reference up to the retention test of List 2. Group D was not presented the rules.
    The findings were as follows:
    1) Verbal presentation of the rules inhibited learning; Groups A and B were inferior to C and D in recall and recognition tests after the third presentation.(TABLE 4)
    2) Giving rules just before testing improved performance; Group C excelled D.
    3) Learning under the rules facilitates generalization; Groups A and B outperformed C and D in the test of List 3.
    4) Performances before and after the interpolated memory task (including test) remained nearly unchanged in all groups.
    5) Analysis of errors suggests that those ignorant of the rules tended to make errors non-conforming to them, but fewer errors in vowels and/or endings alone.(TABLE 5)
    6) Findings 1) and 5) combined show the advantage gained by awareness of the rules was more or less outweighed by overconformity to them and neglect of non-rule aspects.
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  • 早川 紹代
    20 巻 (1972) 3 号 p. 162-169
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Young children tend to behave egoistic as a result of egocentrism. Some studies indicate when a child was told to divide tokens between himself and his partner, the number of which is odd, the younger the child was, the more likely he got more to himself. This study is planned to explore the effects of equitabel and inequitable situations upon young children's (5-yr-old) tendencies to share with others. Inequity results in tension which promote the individual to attempt to restore equity. Children (Ss) played a question game with a partner (P, same sex, same age) in which they received rewardtokens that were worth valuable prizes. In the low group the S received less rewards than P. In the equal group each received the same number of rewards. In the high group S received more rewards than P. When the first game is over, the number of reward-tokens is counted by the experimenter. Then S and P play the second game (block-building). Here S is offered the opportunity to share a preset number of rewards with P after each trial. There are eight trials. From the theory of inequity, it is expected that S in the low group distributes to himself more than the partner, S in high group less, S in equal group same. Predictions from inequity theory obtained partial support. Children in low group rewarded themselves generously to restore the equity, but it was not enough to cover the inequity. Most children in equal group divide the tokens equally to retain the equity. Some children in the high group rewarded themselves less than the partner expected from the prediction. The others rewarded as many as the partner and retained the superiority given by the experimenter at the first game.
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  • 川岸 弘枝
    20 巻 (1972) 3 号 p. 170-178
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    自己受容及び他者受容は, 対人関係における自己意識 (自己に対する知覚, 感情など) の影響を明らかにするための重要な指標であり, 肯定的態度として測定される。
    これまでの研究には, 測定スケール, 測定方法, 他者との関係の中に大きな問題点が残されたままになっていた。本研究では, この問題を解決し, 受容について総合的に検討することを目的とし, 主に測度の検討を中心に研究をおこなった。
    I測定スケールの作製と測度間の関係
    (1) 多面的に性格を記述する形容詞を選択し, 最終的に141項目からなる受容尺度を作製した。
    (2) 測定方法としては, 各語について, 社会的に望ましいと思われる語がどのくらいあてはまるか-「社会的受容得点」自己にどのくらい満足しているか-「満足度得点」・個人的に望ましいと思っている枠組みにどのくらいあてはまるか-「個人的受容得点」の3種類の測度について作製した同一の尺度を用いて検討した。その結果, 3測度間に密接な関係が見出されたが, 肯定的態度の基礎としては,「社会的受容得点」がもっとも重要な役割をもつことが明らかにされた。
    II他者受容との関係と適応について
    II-1自己受容と他者受容の関係他者として, 実際に被験者にとって初対面の男女2名に登場してもらい, Iで作製した項目に対して評定を求めた。自己受容各測度との関係を求めたところ, 同性の他者を見る時には, 自己受容得点と関係があるが, 異性の他者を見る時には, 有意な関係がみられず, 性によってちがいが見出された。特に女性の場合, 他者を評定する時, 男性よりも自己に対する態度を反映させる傾向が強いことが示された。
    II-2適応との関連について自己受容得点の高低と, 他者受容得点の高低とをくみあわせた4つのグループを作り, YGテストの結果から, 特徴を見出そうとした結果, 他者受容の高低とは拘りなく, 自己受容の高い者が適応的, 低い者が不適応の傾向を示し, 防衛的態度を示すと考えられたグループの特徴を明らかにすることはできなかった。将来の課題として, 各個人の評定内容を分析し, 適応理解の手がかりとする研究をすすめる必要があると思われる。
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  • 林 保, 山内 弘継, 須藤 亘
    20 巻 (1972) 3 号 p. 179-183
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, McClellandが指摘した動機測定の基準, すなわち“動機の測定では, 動機が存在するか否かとか, その強度の変化が, 敏感に反映されねばならない”および“動機の測定では, その動機だけの変化が反映されねばならない”という2つの基準に従って, 実験的に達成動機を喚起した場合に想像物語の内容に変化が生じるかどうかを検討することである。
    被験者は小学校児童232名で, 各児童は約2か月の間隔をおいてTAT形式による達成動機の測定を2回うけた, 実験条件は教示で導入し, 達成動機を喚起する喚起事態と中性事態とした。第1期では, 全被験者が中性事態で想像物語を書き, 第II期では半数が中性事態で (中性事態群), 残りの半数が喚起事態で (喚起事態群) 想像物語を書いた。
    想像物語の内容からMcClellandらの判定規準に従って達成要求得点を求め, 喚起事態導入による効果を分析した。両事態群の第I期から第II期への平均達成要求得点の変化を共分散分析したところ, 条件導入による効果が有意であることが認められた。すなわち, 喚起事態を導入することによって想像物語の内容に達成動機づけを示す記述内容が増大した。さらに, この効果のあらわれを達成動機水準との関連において検討するため, 高達成動機群, 中達成動機群, 低達成動機群の3つの群に分けた。測定上の制限などが考慮されねばならないが, 全体的にみて達成動機水準が低いほど, 喚起事態の効果による影響が大きかった。
    また, わが国の児童を対象とする達成動機測定用の図版を試作することもできた。
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  • 菊池 章夫
    20 巻 (1972) 3 号 p. 184-189
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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