教育心理学研究
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22 巻 , 1 号
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  • 高橋 恵子
    22 巻 (1974) 1 号 p. 1-10
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    生活史の分析の結果, 次のようなことが指摘された。
    1質問紙で判定された依存構造の焦点の類型によって, それぞれ型ごとに異なる対人関係をもっていることがうかがわれた。すなわち, 母親型では母親を焦点とし, 愛情の対象型では愛情の対象を焦点とするといった具合に, くわしく分析した18ケースのうち17ケースまでが質問紙調査の結果に一致するものであった。ただし, 愛情の対象型, 4ケース中1ケースでは, 質問紙ではそれを焦点としていると判定されたが, 生活史の記述によれば焦点とは認めがたいというずれがみられた。
    2質問紙調査である型を示すものが, 過去にもったと報告する対人行動は, 焦点の類型ごとに少なからず共通点があった。現在ある型を示すものは, 突然にその型になるのではなく, かなり幼い頃から, そうなる傾向をもちながら成長してきたらしいのである。前述の真に愛情の対象が焦点とはいえないとみなされた愛情の対象型はその意味でも例外であった。この例外については2通りの見方が考えられよう。1つは, 質問紙か生活史かどちらかが虚構ではないかというものである。そして他は, 発達が不連続のようではあるが,(まるで木に竹をつぐように, それまでの発達とは不連続に, 突然愛情の対象を見合いで得たのであった。) これも真の愛情の対象型なのではないか, というものである。多くの発達は連続であろうが, 時には, 急激に変ることもありうる, その例とみるべきかもしれないという見方である。
    生活史によれば, 依存構造の型は, 大きく家族型 (母親型, 母親一父親型, 母親一兄型などの家族を焦点とする型) と他人型 (親友型, 愛情の対象型などの家族以外の人を焦点とする型) に分けられる。家族型では一般に幼児期から社会的行動における消極的な傾向がすでに顕著に報告されていいて, 大学生に至るまで変っていない。かれらは, 幼稚園においてすでに友人がもてず, それぞれの学校生活においても適応していくことに困難をおぼえている。他人型のものが幼い頃から積極的な対人行動をしており, 友人との生活をさかんに記述している中学・高校時代にも, 家族型のものは, 友人をもてないで, 家族をたよる。他人型のものでは, 中学・高校時代の記述では家族がほとんど出現していないのに対して, 家族型では中心的記述が家族にある。大学進学の決定などにおいても, 家族型が家族に相談し影響をうけるのに対し, 他人型では家族に決定の結果を報告するといった相違がみられる。同じ型に共通で, 型が異なれば異なるように思える項目はTABLE1のようになった。
    3従来の実証的な資料によって指摘されてきた依存の対象の発達に関する一般的な傾向は生活史においてもみられた。すなわち, 母親は一般には幼児期と小学生時代の中心であり, それ以後は友人が中心的になり続ける。友人が中心に移ったことによって, 母親が不必要であったとするケースもあるほどである。愛情の対象は, はじめは友人一般の中に入っている。愛情の対象を現在もつものでは友人関係の発達が青年前期から著しい。男女の区別なく友人とっきあえたものが, 愛情の対象をやがてもっといえそうである。父親は幼い頃から, 「こわい人」といった印象で語られ, 生活史の中でも一貫してくわしくは描かれない。両親は, 大学生になると, 人間として見直され, 青年前期の疎の関係から親和の関係に変化する。ただし, これらの発達を顕著にたどるのはさきの他人型のものであった。家族型のものでは一貫して中心は家族にあり, 青年期には, 友人との交渉が増大しながらも, そのことによって家族の果す機能がゆるがずに, 現在においても, 家族が中核にある。
    生活史を分析していくと, 「どの個人として同じ個人はいない」 (Allport, 1942) といいながらも, その中にまた多くの共通項もあるのだということがわかる。生活史は, 現在からの回顧なのであり, 現実の心理過程が反映されているとは必ずしもいえないが, 発達の仮説を得るには, 有効な方法だと思われた。
    従来の資料によれば, 依存の対象の選択は広い範囲の対象から自由にそのっどなされていたような印象をうけるのであるが, 実際には, それぞれが, 家族型, 他人型といった傾向をすでに幼児期からもって, 一般にはその傾向を持ちっづけることになりがちだといってよいように思われるのである。だからといってこれが幼児期決定説の証拠になるというのではない。ある構造をもっものの発達は, その構造に媒介されていくために, 幼い頃から一貫性が保たれたような結果になるのであろう。しかし, その構造自体が, それぞれの段階で変化していく可能性を認めているが故に, これは幼児期決定説とは根本的に立場を異にするといえよう。
    家族型と他人型のどちらがよりのぞましいかを一概に語ることはできないであろうが, 家族型では, ややもすると次のような問題が生じる度合が, 他人型のものにくらべ大きいのではないかと思われる。第1に, 家族型では生活史の中にみられたように, 対人関係における積極性が乏しい場合が多くなることが予想される。かれらは, 多くの場合, 対人行動の上での冒険をしなくなりがちだと思われる。対人行動の上で臆病で, かっ, それが下手である。そのために, よりよい機能を果すものをとるといった積極性に欠ける場合が出てくるのではないかということである。第2に, 家族型では, 血縁関係にしばられてしまい, 自己の実現性をはばまれることが多くなりがちだという問題も重大であろう。たとえば, 母親型のものでは, 自分の意に満たぬのではあるが, 家業を継ぐことをいやいやひきうけているケースや, 結婚ゐ目的が, 母親に孫を抱かせることであったり, 両親を安心させるためであったりするものがある。家制度が精神的には存続しているわが国の文化においては, 家族型が多くなりやすいし, そのために自己実現化が妨害されることも多くなりがちだと思われる。
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  • 湯川 隆子
    22 巻 (1974) 1 号 p. 11-20
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The present study was designed to test Kagan's hypothesis that children's identification with a mo- Kiel who possessed intellectual characteristics world facilitate their receptivity to learning.
    Forty subjects (24 boys and 16 girls) of grade 2 in an elementary school were matched individually on the basis of sex, IQ, and personality traits and assigned to two experimental groups, and twenty subjects (12 boys and 8 girls) to a control.
    The experiment was composed of two sessions: 1) affiliative interactions between a child and a female model, and 2) a later test to examine the occurrence of identification.
    In the interaction session, half the experimental Ss individually performed the prepared learning materials affiliatively with the model perceived to possess intellectual characteristics (affiliative group). The remaining experimental Ss performed them alone, though the model was present in the experimental situation (non-affiliative group). This session was consisted of three-20 minute interactions separated by an interval of approximately 10 days. At the end of each interaction, S's cognition of similarity between him (her) and the model was rated by the experimenter on scales during interview.
    About one week after the last interaction, the test session ran as follows. First, the experimenter introduced two models to Ss, one was the familiar model in the former session and another a newly introduced, model strange to Ss, and then he instructed the task. The task, a vocabulary test of 25 words unknown to Ss, was to see whether they answered it in imitation of the model or not. On every word, the experimenter asked both models to define it and to display their prescheduled answers to Ss in turn. Immediately after their answering, Ss were asked to choose one of their answers or to write down Ss' own answers, and to check a reason of their choices or answerings on the prearranged four-choice sheet.
    The results supported the hypothesis roughly. That is:
    1. The effects of interactions was revealed at the end of interaction session. Ss of affiliative group showed significantly higher score in perceived similarity to the familiar model than Ss of non-affiliative group.
    2. In the test, the affiliative group tended to answer in imitation of the familiar model, but nonaffiliative and control groups didn't. Control Ss rather tended to raly on the strange model and the non-affiliative Ss followed both models to the same extant.
    3. Analyses of individual data of the affiliativegroup revealed that six Ss (2boys and 4 girls) werejudged that the identification with the familiar model occurred.
    Finally, as for sex difference, we could not find no statistical significance. But there was a tendency that, in affiliative group, girls showed higher score in perceived similarity and more often answered in imitation of the familiar model in the test than. boys.
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  • 岩田 純一
    22 巻 (1974) 1 号 p. 21-30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The present study aimed mainly at demonstrating the effect of two different sensory-motor cues on trausformation of spatial representation in children. A simplified version of Piaget's “-mountainsexperiment” was undertaken here through experiments I and II.
    Experiment I
    The subjects were 30 boys and 30 girls. They were ranged in age from 4 ; 8 to 6 ; 9. In place of three mountains three objects, i. e., a cube, a bowling pin, and a cylinder, were used. The experiment ran as follows ; the three experimental situations were put into practice.
    (A) To predict the object's locations of a covered landscape after having turned the turn-table for 180 degrees on which the objects were arranged.
    (B) To predict the object's locations of a covered landscape after a child removed around turntable for 180 degrees.
    (C) To identify object's locations (perspectives) from the opposite position, in which a doll stood.(The Piaget-type task)
    Generally, moving around himself was more effective on the transformation of image than turning the stimulus frame, and (C) was most difficultfor children. There were no significant differencesbetween younger and older children.
    Experiment II
    The subjects were 23 boys and 29 girls at the age of 7. In the pre-test, the same materials as Experiment I were used according to the Piaget-type procedure. Ss were divided into four homogeneous groups according to the pre-test score. Each group had different experience at the next interim test.
    Group I: After the subjects turned the table for 90 or 180 degrees and then observed each objects' location during 15 seconds, they turned the table back to the original position and then reconstructed what they had seen.
    Group II: After the subjects removed around the turn-table for 90 or 180 degrees and then observed each objects' locations during 15 seconds, they went back to their original place and then reconstructed what they had seen.
    Group III: Having verbalized right-left and before-behind relations from various positions, they predicted the perspective landscape from another visual point (doll's position).
    Group IV: The subjects had the smile task as Group III except for verbalization. It was a kind of delayed memory task for Group I and II. The results of the interim test were as follows. The score of Group I was the best of the four. The score of Group I was significantly better than that of Group II.
    Immediately after the interim test, the post-test (the same task as the pretest) was administered. Its results of it were as follows. Among four groups, only Group II showed significant progress from the pre-test to the post-test. It was interesting that only Group II that had no observational effect showed significant progress in the post-test,.
    In general, through the interim and post-test, verbalizing effect had not found, and there were no significant difference between Group III and Group IV. In conclusion, it was most effective for the child's experience to remove himself for 90or 180 degrees and confirm the sight by their own eyes in the interim test.
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  • 堅田 弥生
    22 巻 (1974) 1 号 p. 31-39
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    生命概念の発達を研究するため, 今回は「生命認識の手がかりとその変化」について, 5才から11才までの 154名を対象に調査した。生命の客観的規準系を定立し, 4つの生物と6つの無生物, およびウサギ・キク (実物と人造物の対比) において, 子どもが生命有無の判断に用いた手がかりを, この規準系との照合において検討した。
    主な結果はつぎのとおりである。
    1) 子どもが生命を認識する手がかりは, Piagetがいう「運動」以外にもっと幅広く, そのうち5~7才児では運動, 食物・水の摂取, 形態的特徴が選択率上, 上位3 つの手がかりである。9才以後は運動'食物・水の摂取, 発生・成長となり, 生命の本質的理解が年齢とともに深まることが, 手がかりの量的増大, 質的変化となってあらわれる。
    2) 幼児は無生物を動き, 変化, 機能などにより「生きている」といい, 無生物と生物とが混然としている状態から, 自発的運動, 食物摂取, 形態的特徴, 発生などに関する手がかりが主となって無生物と生物を分離する方向に発達する。
    3) 5~7才児では, 100%のものがイヌを「生きてる」というが, ウサギの生物とおもちゃの対比において'その生命有無を正しく判断できるものは'特に5才児では約35%しかない。残り65%は「生きてる」という言語を活動的な無生物にまでひろげて用いており, その中には, 無生物と生物が混然としているものと, 生命に関する両者の差をある程度理解しているものとがある。したがって, 同年齢群中に発達上のいくっかの段階が混在しているといえる。
    4) チューリップ・キク (植物) の生命認識は, 外観上運動がないことから動物よりもおくれるが, 成長, 吸水, 枯死が主たる手がかりとなって年齢とともに発達する。
    〈付記〉本研究に御指導頂いた東京女子大学新田倫義教授, 北海道大学三宅和夫教授, 若井邦夫助教授, 北海道栄養短期大学戸田壹子講師に深く感謝します。さらに統計的処理に関して御指導頂いた北海道大学寺岡隆助教授に深謝します。また, 調査に御協力頂いた札幌育英幼稚園, 北大幼稚園, 北九条小学校の幼児・児童の皆さんと諸先生方にも深く感謝します。
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  • 松田 伯彦, 松田 文子
    22 巻 (1974) 1 号 p. 40-44
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 新井 邦二郎
    22 巻 (1974) 1 号 p. 45-49
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 22 巻 (1974) 1 号 p. 49-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 山口 薫
    22 巻 (1974) 1 号 p. 50-54
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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