教育心理学研究
検索
OR
閲覧
検索
25 巻 , 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 梅谷 忠勇, 生川 善雄, 堅田 明義
    25 巻 (1977) 4 号 p. 209-218
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本実験では, 従来用いられている弁別任意移行 (逆転移行;非逆転移行) 課題とは材質の異なる課題を新たに設定し, 経年的変化に伴なう移行の反応様式 (概念的移行;知覚的移行) の発達的変化に関して, 正常児と精薄児とを比較検討した。さらに, 概念的移行, 知覚的移行の反応様式をそれぞれ, 移行過程の弁別の手がかりを適切に言語化できる反応と言語化できない反応, 先行弁別の適切な手がかりに対する反応と不適切な手がかりに対する反応の2つに分けて検討した。
    その主な結果は, 以下の通りである。
    1. 正常児群, 精薄児群ともに, 年齢段階の推移に伴なって, 概念的移行の反応様式を選ぶ者の割合は増加し, 知覚的移行の反応様式を選ぶ者の割合は減少する。
    2. 両被験児群について比較すると, 正常児群はCA 5~6歳を過渡的年齢段階として, 概念的移行の反応様式を選ぶ者の割合が知覚的移行の反応様式を選ぶ者の割合よりも多くなる。これに対して, 精薄児群はMA7~8歳を過渡的年齢段階として, うえの現象が認められる。
    3. 知覚的移行の反応様式を選ぶ者の中で, 先行弁別の適切な手がかり (「大」または「小」) に反応する者の割合は年齢段階の推移に伴なって増加し, 先行弁別の不適切な手がかり (「赤」) に反応する者の割合は減少する傾向にあることがうかがわれる。また, 前者の反応が後者の反応の割合よりも多くなる年齢段階は, 正常児群C A5歳前後と推定され, 精薄児群MA6~7歳であることがみられる。
    4. さらに, 概念的移行の反応様式を選ぶ者の中で, 移行過程の弁別の手がかりを適切に言語化できる者の割合は, 年齢段階の推移に伴なって増加する。また, 精薄児群の言語化できる者の割合は, 同一年齢段階の正常児群のそれに比べ20~30%少ない。
    5. 各年齢段階の被験児群を, 知覚的移行者, 概念的転位移行者および概念的言語媒介移行者の3つの反応様式に分けて詳しく分析すると, 特に, 概念的言語媒介移行者の割合では精薄児群ば正常児群に比べ少ない傾向にある。両被験児群の年齢段階の推移に伴なう変化を比較すると, 正常児群はCA7~8歳段階において, 概念的言語媒介移行者の割合が50%を上回り, CA10歳段階で 100%に達する。これに対して, 精薄児群はMA10~11 歳段階で40%強程度であることが認められる。
    以上の結果から, 精薄児における弁別学習の手がかり機制の発達的変化は正常児とよく類似した経過を示すといえるが, 精薄児は正常児に比べMA2~3歳程度遅れることがうかがわれる。
    抄録全体を表示
  • 落合 幸子
    25 巻 (1977) 4 号 p. 219-230
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    子どもの思考のゆきずまりを打開し, 視点の変換を促すための教師の発問の効果を中学生と大学生を対象に発達的に検討した。進化は何故起ったかという問題において, ゆさぶられる最初の視点は用不用説である。視点変換発問は, 「用不用説は誤りである」という単純否定発問, 「獲得形質は遺伝しない」という否定情報発問, 「突然変異によって進化する」という他の視点発問の3 種類である。
    大学生を対象とした実験では, 用不用説の確信度を変えるために用不用説を具体例をあげて説明するか否かの効果を検討している。視点変換発問の効果は, 否定される最初の視点の確信度によって変わると予想されたからである。
    結果は次の通りである。
    1視点変換発問の受けとめ方単純否定発問は, がっかりした, びっくりしたといった感情的反応をひきおこす。否定情報発問は, 最初の視点の正しさを支持する者と最初の視点を否定する情報を支持する者に2分する働きをもつ。他の視点発問は, 後からだされた他の視点のみについての関心をひきおこす。2つの視点の比較・対立を促すためには, そのための発問が必要である。具体例の有無による視点変換発問の受けとめ方の違いは, 〈単純否定発問群〉のみにみられた。
    2生徒の側からの質問の数と内容
    中学生, 大学生とも〈単純否定発問群〉がもっとも質問がでない。他の2群は年齢によって効果が異なり, 中学生では〈否定情報発問群〉のほうが質問が多くでて, 大学生では〈他の視点発問群〉のほうが質問がでている。
    大学生では, 発問の種類と具体例の有無の条件間に交互作用の傾向があり, 〈単純否定発問群〉のみ具体例無群のほうが質問がでており, 他の2群は具体例有群のほうが質問がでている。〈単純否定発問群〉の具体例無群に質問が多いのは, 正しい説に関する質問と, 用不用説' が正しいのではないかという質問が多いためである。
    3もっとも興味のある事柄
    〈単純否定発問群〉に年齢差がみられた。中学生ではこの発問によって正しい説への関心が高まり, 大学生では用不用説を否定する証拠に対する関心が高まる。
    4葛藤低減情報の把持
    用不用説の誤りの個所について差がみられ, 〈他の視点発問群〉がもっとも成績が悪い。〈単純否定発問群〉の具体例無群は具体例有群よりも正しい説に関する成績が良かった。
    抄録全体を表示
  • 森 和夫, 手塚 太郎
    25 巻 (1977) 4 号 p. 231-241
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    従来の工業的技能に関する因子分析的研究の手続における問題点を検討し, 機械加工の技能遂行能力を因子論的に解明することを目的とする。被験者は職業訓練校機械科 (旋盤専攻) 訓練生 (2年生) 366名とした。テスト変数として技術的知識領域34, 技能領域11, 適性領域 9の54変数を設定し, 訓練修了時に実施した。得られた結果を解析I, IIによって検討する。
    解析I:結果の相関行列から因子分析し, 更にWPG 法と再配置法の併用によってクラスター分析を行い, 能力の階層構造を求める。
    解析II:作業段取り2変数を技術的知識領域, 技能領域のそれぞれに加えた場合と加えない場合の因子分析結果の構造的差違を検討する。更に両グループ間の正準相関分析によって, 介在する内在的因子の確認を行う。
    この結果, 次の諸点が見出された。
    1. 機械科訓練生の能力因子は技術理論因子, 作業管理因子, 知覚運動因子, 総合的製品加工因子, 面仕上げ因子で, 従来, 抽出されていた技術的知識と技能の両者に負荷する因子は見出されない。本研究において見出されたユニークな因子は作業管理因子と総合的製品加工因子である。また, 知覚運動因子は, 適性領域以外の変数とは独立した単一の因子として抽出された。
    2. 技術的知識の構造は「基礎的・原理的内容」と作業に関連した「実践的内容」とに分化していることが明らかになった。
    3. 知覚運動クラスターに測定技能が属し, 特に書記的知覚と性質の近い能力であるととが判明した。
    4. 作業段取りに関する能力が技術的知識と実技能力との間に介在し, 両方に帰属性をもつ能力として位置づけられることが立証された。
    抄録全体を表示
  • 柏木 恵子, 東 洋
    25 巻 (1977) 4 号 p. 242-253
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    1, 本研究は, 日米の母親を対象に行った面接調査の中から質問紙法, カード分類法, により, 就学前教育に関する諸意見及び母親の子どもに対する発達期待等を測定し, 比較検討した結果の報告である。
    2, 調査内容は
    (1) 就学前教育に関する意見として, ☆何が重要か, ☆発達期待の高さと内容,
    (2) 子どもの発達・教育に関する母親の役割に関して, ☆母親の教育参与 (責任) の認識, ☆学業成績の規定因 (親の規定性) についての認識, である。
    3, 次の諸点が見出された。
    a. 就学前教育として, 日本の母親は表現・言語・知的面を, 米国の母親は自立・社会の面を, それぞれ他方の母親より重視している。またこの意見には日米双方で階層差が認められた。しかしその相関パターンは異なり, 就学前教育の課題に関する認識が, 日米間で異なることが示唆された。
    b, 子どもへの発達期待の全般的水準については, 日米間に差がみられないが, 領域別にみると, 日米の発達期待の内容的特徴が明らかになった。日本では情緒的成熟と自立・米国では言語による主張と社会的スキルで, それぞれ他方より有意に高く (早期に) 発達を期待している。また日本の母親間では階層差あり, 高学歴の群でそれが高い。
    c, 母親の教育責任の認識は, 全般的には差異はないが, 領域により日米差がみられる。日本の母親の中では高階層ほど母親の教育参与を大きく認識しており, さきの発達期待の高さとともに, この階層の母親における子どもへの教育的Pressが推論され, この群の子どもの知的発達への影響が示唆された。
    d, 子どもの知的達成に対する母親の規定性は, 米国の母親において著しく大きく考えられている。これに比べて, 日本の母親では, 素質や運などの評価がより大きいことが特徴的であった。またこの意見と, 母親の教育参与の認識との間には, 相関的な対応がみられた。
    抄録全体を表示
  • 平川 忠敏, 中沢 潤
    25 巻 (1977) 4 号 p. 254-257
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 観察学習の成立における課題の複雑性の程度と代理性強化の有無が弁別移行学習課題を用いて検討された。被験者は小学2年生96名 (男女各48名) であり, モデルは訓練を受けた女子大生であった。
    主な結果は次の通りであった。
    (1) 課題が容易であればVRの有無にかかわらず学習成立者が多くなり, 課題が複雑になると学習成立者は少なかった。
    (2) ST, CTともにVR群, NVR群のIDS者に差はなく, VRの効果性は一応否定されたが, CTのVR群に EDS者が多く出現した。
    (3) 課題が複雑になるとMOの適切手がかりを抽出しにくいことが内省報告からもみられた。これらの結果からVRの効果性は一応否定されたが, CTのVR群でEDS者がIDS者とほぼ同じく出現したことに関して, VRの情報機能および新しいテスト事態への動機づけ機能の課題解決に果たす役割が論じられた。
    付記
    本研究に対して終始暖かいご指導を戴いた広島大学教育学部幼児心理学講座, 祐宗省三助教授に厚くお礼申しあげます。また実験に心よくご協力下さいました広島市立段原小学校の教師・児童の皆様, およびモデルの女子学生諸氏にお礼申しあげます。
    抄録全体を表示
  • 鈴村 健治
    25 巻 (1977) 4 号 p. 258-262
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    食物強化も, 言語強化も最重度精薄児には有効ではあるが, 言語強化よりは食物強化の強化値が高いことが明らかにされた。条件が適していれば個体差を比較的考慮しないで利用できる特徴があり, 最重度精薄児には適した強化といえる。しかし課題や強化法に敏感であり不安定さがみられる。一方言語強化は, その効果を個体に依存する率が高く, 特定の個体にとっては適しているがその割合は低い。しかし課題や強化法によって影響されることが少ないので安定性があり, 利用しやすい強化であるといえよう。
    抄録全体を表示
  • 25 巻 (1977) 4 号 p. 282-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 25 巻 (1977) 4 号 p. 282a-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top