教育心理学研究
Online ISSN : 2186-3075
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26 巻 , 3 号
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  • 織田 揮準
    26 巻 (1978) 3 号 p. 142-151
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    織田は, 評定尺度による判断過程を分析するために, 一連の知覚判断実験を行い, いくつかの法則を明らかにした (1975a, 1975b, 1976a, 1977)。本研究の目的は, これらの法則の質問紙調査における判断過程への適用の可能性を検討することである。この目的を達成するために, 7個の作業仮説がたてられ, 仮説検証のために3種類の質問紙調査が行われた。質問紙調査には「教育の中立性に関する態度 (10項目)」が共通項目として用いられ, 被調査者は1, 024名の大学生および短大生であった。
    調査結果の分析によって, 次の結論が得られた。
    1. 質問紙調査の判断事態は, 絶対判断事態というよりも, 相対判断ないしそれに類似した判断事態である。
    2. 評定尺度に含まれる正 (負) のカテゴリー数の増加に伴ない正 (負) の判断度数が増大することが確認された。従って, 正や負のカテゴリ―数は, 単に判断の精度に影響するのみでなく, 判断次元の心理的連続体上の正, 中性, および, 負の範囲決定に影響する重要な要因である。
    3. 織田 (1976a) は, 評定尺度にあてはめられた反応語は,(a) カテゴリー相互間の順序 (上位下位) 関係を規定する機能と,(b) 心理的連続体上におけるカテゴリーの位置づけをする機能をもつことを指摘するとともに, 知覚判断実験においては (a) の機能が強く働らくことを明らかにした。しかし, 本研究によって,(a) 機能は心理的連続体上のきわめて狭い範囲に分布する刺激群の判断事態において強く機能し, 心理的連続体上に広く分布する刺激の判断事態においては (b) 機能が強く機能することが確認された。
    4. 織田 (1977) で明らかにされた評定尺度の具備すべき 3条件 (表現的妥当性, 意味強度的妥当性, 系列的妥当性) が評定尺度構成上の重要な条件であること, および, 系列的妥当性に比べて表現的妥当性と意味強度的妥当性がより重要な要件であることが確認された。
    一連の評定尺度に関する研究成果をふまえて, 実際に質問紙を作成する上での評定尺度構成上の方針ないし注意事項を列挙すれば, 次の通りである。
    1. 尺度作成者は無論のこと被調査者においても相互に十分に意味分化した反応語 (主として程度量副詞) 群が, カテゴリー用語として使用されなければならない (意味強度的妥当性の確保)。
    2. カテゴリー用語の配列は, 反応語の内包する意味強度の順序 (心理的な意味順序) に従って配列 (反応語の系列的妥当性) されるとともに, 表現的一貫性 (表現的妥当性) が確保されなければならない。
    3. カテゴリー用語の選択に際して, カテゴリー間の心理的距離が等間隔になるように配慮すべきである。しかし, 等間隔にしようとそれほど神経質になる必要はない。
    4. 中性カテゴリー「どちらともいえない」の尺度内位置によって, 中性判断が影響を受ける。従って, 中性カテゴリーが尺度の中央にある対称尺度の使用が望ましい。
    5. 程度量副詞相互の意味分化水準を考慮に入れると, 対称尺度のカテゴリー数は最大限7段階, 最適カテゴリー数は5段階程度であろう。
    6. 質問紙調査においては, 反応語は単なるカテゴリー相互関係の順序関係規定因としてではなく, 判断次元に関する心理的連続体上での位置規定因として機能する。従って, 尺度の両端のカテゴリー用語の決定に際しては細心の注意が払われなければならない6たとえば, 「賛成一反対」次元の尺度構成にあたり, 末端カテゴリー用語として「非常に賛成 (反対) 」を用いるべきか「賛成 (反対) 」を用いるべきかに極めて重要な問題である。
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  • 南 憲治
    26 巻 (1978) 3 号 p. 152-161
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の第1の目的は, 幼児が新しい性役割行動をモデルの観察によって習得する際のモデルの効果について, モデルの示範行動 (視覚的手がかり) とモデルが発する言語的手がかりの2つの面から実験的に検討することであった。第2の目的は, 性役割の習得の程度に関してどのような性差がみられるかを明らかにすることにあった。被験児は, 幼稚園児で年長児群, 男児55名 (平均6才0か月), 女児55名 (5才11か月), 年少児群, 男児57名 (5才0か月), 女児37名 (5才0か月) からなる。実験群の幼児は, モデルが中性玩具で遊んだり, あるいは, 中性玩具に対して「男の玩具」, 「女の玩具」といった言語的手がかりを与えるのをVTRで観察した後, 中性玩具で自由に遊ばされ, その行動が観察された (5分間)。結果の分析は, モデルが玩具で遊んでいるのを観察するという視覚的手がかりとモデルが発する言語的手がかりが, 幼児の玩具遊びにどのように影響するかについてなされた。
    主な結果は, 次の通りである。
    (1) モデルの示範行動 (視覚的手がかり) に言語的手がかりがつけ加えられると, 新しい性役割行動を習得する上で効果が大きかった。特に, 言語的手がかりの重要性が示された。
    (2) 年少児より年長児の方が, 性役割行動を習得する上でモデルの観察効果が大きく, また, より分化した性役割行動を示す。
    (3) 表面的なレベルでは, 女児より男児の方がより分化した性役割行動を示すが, より内面化された性役割に関しては, 女児の方がより安定していることが示唆された。
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  • 塩田 勢津子
    26 巻 (1978) 3 号 p. 162-171
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 正反応が客観的に決定されている事態における自己強化の強化機能を明らかにすることであり, そのために実験I及びIIを実施した。
    実験Iにおいては, 無意味綴りの再認弁別課題を用いて, 予め正反応が外的 (客観的) に決定されている事態での自己強化の強化効果について, 検討を試みた。被験者は小学校6年生 (約80名)。課題は, 記憶刺激を1回のみ提示し, その後再認弁別刺激を提示して再認させるというものである。この再認弁別刺激は15項目 (記憶刺激を5項目含む) で, これを1試行とし, くり返し6試行行う。その際, 課題の困難度を, 記憶刺激数によって, 3水準 (5, 10, 15項目) に変化させた。
    条件群は, 再認弁別刺激の各項目に反応後a) そのつど, 自分の反応が正答であると思ったら, 自分で○印を解答用紙に記入する群 (正の自己強化SR+群), b) そのつど, 自分の反応が誤答であると思ったら, 自分で×印を解答用紙に記入する群 (負の自己強化SR-群), c) 上記のa), b) を合わせて行う群 (正・負の自己強化SR+-群) の3群を設定し, さらに統制群として, 単に反応のみを行う群を加え, 計4群の比較を行った。
    その結果は以下のとおりである。
    1) 正の自己強化を含む群 (a), c) 群) において, 正の自己強化を伴なう反応は, 次の試行においても同一反応となる割合が高く,“同一反応の出現頻度を高める”強化効果がみられた。
    2) 負の自己強化を含む群 (b), c) 群) においては,. 負の自己強化を伴なう反応が, 次の試行で変更される割合は低く,“反応を抑制し変更させる”効果はみられなかった。
    3) 統制群においても, 同一反応が出現する割合は比較的高かったが, 課題が困難になるにつれて, その割合は減少する傾向がみられた。
    実験IIにおいては, 実験1で扱った自己強化の機能について, さらに詳細な検討を試みた。また, 自己強化を overtに行わせることの有効性についても, 合わせて検討を加えた。ここではさらに, 自己強化をよりovertに行わせるだけではなく, その誘因水準を高めた場合の強化効果をも検討することとした。なお, 繁雑さを避けるために, 正の自己強化のみを扱った。
    被験者は小学校6年生 (60名)。課題は実験1と同種, の再認弁別課題を用い, 実験1よりやや困難なものとした。記憶刺激15項目, 再認弁別刺激10項量目 (うち記憶刺激3項目), 10試行の同一の再認弁別課題を行う。提示方法, 手続は実験Iと同様である。
    条件群は, 再認弁別刺激の各項目に反応後a) そのつど, 自分の反応が正答であると思ったら, ボタンを押してライトをつけ, さらにチップを1枚取る (自己強化・誘因水準高SR++群), b) そのつど, 自分の反応が正答であると思ったら, ボタンを押してライトをつける群 (自己強化・誘因水準低SR+群), さらに, c) 上記の自己強化の操作のない統制群, の3群である。
    主な結果は以下のようである。
    1) 自己強化群 (a), b) 群) では, 実験Iと同様に,“同一反応の出現頻度を高める”強化効果がみられた。
    2) 自己強化刺激数 (誘因水準) による自己強化の強化効果には差はみられなかった。
    3) 統制群との比較において, 自己強化をovertに行わせることの有効性が認められた。
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  • 中島 実
    26 巻 (1978) 3 号 p. 172-180
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    In the study of child's thinking in a “20 Questions” game, Mosher and Hornsby found out two typical strategies, constraint seeking (CS) and hypothetical scanning (HS). They attributed these strategic variations to representative ability differences, and assumed that CS required symbolic representation.
    On the other hand, this CS type strategy was the process of sequential classification, so that it could be considered to correspond to Piaget's additive classificatory operation. On this framework the socalled concrete period children must have a repertory of such a strategy, but there had been no evidence of that correspondence in the studies on the “20 Questions”.
    The present study was aimed at examining the problem of such correspondence by two cross-sectional studies.
    In Experiment 1, the usual “20 Questions” task was used with modified stimulus and procedure. The results showed that most of the 2nd or 3rd-grade children could exhibit CS (2nd graders=80%, 3rd graders=90%) as well as some of the 1st-grade or pre-school children (1st graders=45%, pre-school= 30%).
    This developmental tendency was similarly observed in Experiment 2 in which Ss were assigned “20 Questions” listening task.
    These findings show that the so-called concrete period children could employ CS type problem solving and such CS type strategy corresponded more to classificatory operation than to representative ability. Further, the developmental process of classificatory operation was discussed at length.
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  • 上杉 喬
    26 巻 (1978) 3 号 p. 181-185
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 新井 邦二郎
    26 巻 (1978) 3 号 p. 186-191
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 丸野 俊一
    26 巻 (1978) 3 号 p. 192-196
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 川上 清文
    26 巻 (1978) 3 号 p. 197-201
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 大野 佳香
    26 巻 (1978) 3 号 p. 202-205
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    子どもの記憶の発達において, 言語的手がかりを媒介的に利用することができない媒介欠如段階にあると考えられている3才児と5才児を用いて, 記憶における年齢差を検討してみた。そのために, 本研究では, 子どもが記憶しようとしている時に, 実験者が刺激の事例名とカテゴリー名を教示すやという方法を用いて, その言語ラベルの使用を促すことによって, 幼児の記憶が促進されるかどうかを検討した。
    その結果, 5才児は外からの援助によって明らかに媒介欠如段階は解消され, 再認成績は促進されたが, 3才児は外からの援助によっても解消されない段階にあることが明らかになった。このように, 再認記憶においても, 言語利用能力の発達が密接に関連していることが明らかである。
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  • 吉田 甫, 古橋 啓介
    26 巻 (1978) 3 号 p. 206-210
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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