教育心理学研究
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27 巻 , 3 号
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  • 中塚 みゆき
    27 巻 (1979) 3 号 p. 151-159
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    3つ山問題において, 大部分の7, 8歳児は, 人形を基準点にして対象の位置関係を表わす (人形からの基準系を構成する) ことができても, 位置関係の変換 (人形からの基準系を自己の地点で再構成する) ができないこと, が見出された (中塚, 1976, 1977)。
    本研究では, 人形からの対象の位置関係を表わせても位置関係の変換ができない子どもが, どのような位置関係の把握に関する認知水準に達したとき, 水準の相違によって, どのように位置関係の変換が異なるのか, を検討した。被験児は, 位置関係の変換ができないもの60名 (6: 9~8: 7) であり, 次の3群に分けられ, 実験教育が行われた。
    C群-統制のため, 人形からの対象の位置関係を表わすだけで, 訓練は1日だけであった。
    E2群-位置関係の変換を具体的な空間移動による水準だけで行うため, 訓練を2日間行った。
    E1群-位置関係の変換を, はじめ具体的な空間移動による水準で, 次に概念的な水準で行うため, 訓練を 5日間行った。
    その結果, E1群はE2群より, E2群がC群より, 3つ山問題とそれに類似した課題で, 位置関係の変換が促進された。
    以上のことから, 1) 具体的な空間移動によって, 2 つの基準系を関係づけ基準方向間の関係の変化を把握し, 人形からの基準系を再構成することだけでは, 位置関係の変換が不十分であった。2) 具体的な空間移動のあと, 基準方向間の関係の変化を言語的な変換ルールにして把握し, 人形からの基準系を再構成すると, 位置関係の変換が複雑な課題でも十分促進され, その効果が持続された。
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  • 秦野 悦子
    27 巻 (1979) 3 号 p. 160-168
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    3歳から6~7歳のいわゆる就学前後期の言語獲得途上における子どもについて, 提題助詞「は」, および主格助詞「が」の使用と文中での意味理解を, 模倣完成課題を用いて研究した。
    聴覚刺激として雑音挿入の不完全文 (18文) と, 操作を加えていない完全文 (10文) を用い, 課題解決の手掛りとして, 補助的に絵カード (9枚) を提示した。被験者に文の直後模倣再生を求めた。
    主な結果は次のようなものである。
    1, 「が」は「は」より早期に習得され, 「は」の正しい使用は就学後の子どもに認められる。
    2, 6才以上の子どもは, 旧情報や, 人の感情とか情緒が加わる判断の記述, また, 一般に固定した観念の描写の際に, 「は」使用を行う。
    3, 4才以上の子どもは, 新情報や, 現象の記述, また, 眼前描写の際に「が」使用を行う。
    4, 「は」「が」の習得水準として, 次のような段階が示唆される。
    水準1:課題文の意味をまったく理解しない段階, つまり, 無発話だったり, 課題文と無関係な発話をしたり, 課題文中の一部の要素を取り出して発話する段階である。
    水準2:完全文課題が与えられた場合「が」使用はできるが, その他の場合, 助詞欠如, 乱用をする段階である。
    水準3:完全文課題が与えられた場合, 「は」「が」の使用はできるが, 不完全文課題では, 助詞欠如, 乱用, をする段階である。
    水準4:2つの助詞を一貫した使い分け基準により使用できる段階である。またこれは, 成人の使い分け基準と一致している。
    5, 「名詞 (句)+は+名詞 (句)+が+述部」型文は子どもにとっても日常生活で習慣的に使われている型だと認められた。また, 旧情報を伝える時, 「名詞 (句)+は」の省略傾向は, 子どもにおいても認められた。
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  • 松村 暢隆
    27 巻 (1979) 3 号 p. 169-177
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 形式的課題における, 否定語の理解と生産の発達を調べることである。そのために, 類否定にかんして, 選択課題, 構成課題および言語化課題を行った。いくつかの教示 (下位項目) を組合せて, 被験者各人の否定および肯定の段階を定めた。また, 先行経験 (色・形分類または絵カードでの選択) の, 課題に及ぼす影響を見た。
    4~6才児54名を対象とした。選択課題は, 4枚の図形の中から「青い丸とちがうもの」や「青いものの中で丸とちがうもの」などを選択する。構成課題は, 色と形を分離した材料を用いて, 選択課題の下位項目に対応するものを構成する。言語化課題は, 指示されたものを, 選択課題の教示に対応する言葉で言語化する。
    その結果, 先行経験の影響はなかった。否定について, 選択課題と構成課題はほぼ同じ年齢で可能で, 1次元否定は4才ころ, 2次元否定は5才ころ, 部分補クラスは 5才ころ (構成課題では6才ころ) に可能になった。それに対して言語化課題は困難で, 5才ころ1次元否定ができ, 6才でもそこにとどまった。肯定については, 選択課題と構成課題では, 2次元肯定が4才からできた。言語化課題では, 1次元肯定は, 4才からできたが, 2 次元肯定は, 5, 6才ころにできた。肯定の段階は否定の段階より1年ほど先行していた。
    なお, 別の被験者で, 選択課題の材料の図形が, 4枚の場合と9枚の場合とを比較したところ, 難易に差はなかった。また, 選択課題の材料が, 図形の場合と絵カードの場合とを比較したところ, 肯定についてのみ絵カードの方が困難になった。絵カードの場合は属性によって困難さが異なり複雑になるであろう。
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  • 無藤 清子
    27 巻 (1979) 3 号 p. 178-187
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    自我同一性の問題について, 自我同一性地位という操作的概念を提出しているMarcia, J. E. の手法を検討した結果, 日本では以下の修正が必要であった。 (1) 面接内容の修正: 宗教の領域を廃止し, 代わりに価値観の領域を設置した。評定結果からみて, 自我同一性の達成にとっては, 職業と価値観が重要な意味をもつ領域であり, 政治の領域はあまり意味をもたない場合が多い。従って, 価値観の領域を設けたことによって, その個人の自我同一性の問題への解決の核心的部分に迫ることができたと考えられる。 (2) 評定方法の修正: (1)基準の評定; 危機を程度によって4段階評定する。傾倒は, 程度によっ評定するのを原則とするが, 傾倒が欠如しているものの評定については, 欠如の仕方の様相によって3つに分け, そのいずれかに評定する。そのうち, 傾倒しないことに傾倒していてあらゆることを可能なままにしておこうとしているものによって, 同一性拡散の新しい下位地位が示唆された。(2) 自我同一性地位の評定; 第1に, 政治の領域の早期完了については, 明確な能動的選択の時期を経ずに, ある見解を自分のものであると明言してそれに安住しているという点を評定のポイントとした。第2に, 領域毎の自我同一性地位には, 必要なものには副評定をつけることとした。これによって, 全体的同一地位が単純合計として決定しやすくなり, 評定の根拠がより明確になったという点で, 有意義である。
    これらの修正・改善に基づいて, 『自我同一性地位面接』とその評定のためのマニュアルを新たに作成したことによって, この枠組みの日本での適用を可能にした。
    さらに, 背景的情報や価値観の内容との対応から, この評定の妥当性が示唆された。
    以上述べたように, Marciaの操作的枠組みを用い, さらにそれを改善したことによって, 自我同一性の重要な問題にアプローチできた。即ち, 自我同一性の達成の程度一般というようなものではなく, 危機への対処の仕方そのものの分析を可能にしたといえよう。
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  • 今川 峰子
    27 巻 (1979) 3 号 p. 188-196
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 積み木の配置課題を通して三次元の方向知覚がどのように発達してくるのかを, 標準刺激の配置方法や提示方法を検討する中で明らかにしようとするものであった。このため幼稚園年少組, 年中組, 年長組, 小学1年生, 小学2年生, 小学3年生, 小学4年生の各24名, 合計168名の被験者を, 標準刺激の配置方法や提示方法の違いにより, 前方配置知覚群, 右方配置知覚群, 前方配置記憶群, 右方配置記憶群の4群に分け検査を行った。検査は積み木2個, 又は3個をそれぞれ上下方向, 左右方向, 前後方向に配置し, 標準刺激と同じものを作らせる構成課題12問, 同じ配置のカードを選ぶ選択課題12問をすべての群の被験者に対して, それぞれの実験手続に従って行った。この結果から次のことが明らかになった。
    1) 三次元の方向知覚の発達順序は, まず上下軸, 左右軸, 前後軸が分化し, ついで上下軸内の上と下, 左右軸内の右と左, 前後軸内の前と後がそれぞれ分化してくる。
    2) 上下軸, 左右軸, 前後軸の中では, 特に垂直上下方向が水平左右方向や水平前後方向より早くから分化し, 正確に認知される。誤りの分析を通じても, 上下方向は他の二方向軸とは混同されていない事が明らかになった。この傾向は構成課題, 選択課題ともに認められたが, 選択課題の方がより顕著であった。
    3) 標準刺激を右方向に提示すると, 左右方向の課題に対する正答率が低くなり, 誤りの頻度も多くなることが認められる。前後方向の課題に対する正答率は, 標準刺激を前方向に提示した場合でも右方向に提示した場合でも, 有意な差は認められなかった。しかし特に知覚条件下での誤りの方向を分析してみると, 標準刺激を前方向に提示した場合には, 前後に関しては対称的な誤り, いわゆる鏡像的誤りが出現し, 一右方向に提示すると左右に関する鏡像的な誤りが出現したのである。
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  • 速水 敏彦, 長谷川 孝
    27 巻 (1979) 3 号 p. 197-205
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究は次のような目的でなされた。(1) 中学生は, 努力, 能力, 先生, 運の4要因が各教科領域の学業成績をどの程度, 規定していると認知しているか,(2) 4つの因果帰着要因間の関係はWeinerの提唱するようなLocus of Controlと安定性の2次元構造をなしているか,(3) 因果帰着のあり方は自己評価や現実の学業成績を予測しうるか
    対象は中学2年生男子91名, 女子80名であり, 32の教科領域について因果帰着と自己評価を尋ねる質問紙LCA が実施された。
    その結果, 次のようなことが明らかにされた。(1) 数学, 英語, 国語はE要因が特に重視されているのに対し, 音楽, 体育, 美術のような芸能科目では, 相対的にA要因が重視されていた。また, 理科や社会ではT要因が比較的重視されていた。(2) 因果帰着要因間の関係については学業成績の場合, Weinerの2次元モデルは十分支持されなかった。E要因とL要因は最も分離しており, 特に安定性の次元については問題がある。(3) 因果帰着のさせ方は自己評価の予測要因になっていなかった。また, 実際の学業成績を予測する場合はE要因のみが有効であった。しかし, 因果帰着のあり方は, 自己評価と学業成績のズレと密接に関連していることが明らかにされた。
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  • 吉田 甫
    27 巻 (1979) 3 号 p. 206-214
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Three types of drill were proposed to test the effectiveness of individualization on drill practice. The division problems to be practiced in the experiment were sequenced according to difficulty level of problems (called problem's level) by predicted value estimated from equation 1. The subjects were divided into one of five ability levels by pretest. In a drill of branching type the drill broblems of the 1st day were matched in learner's ability level. During subsequent practice days problem's level assigned to him depended on his last result (FIG. 1). In a drill of mixedtype an ability level decided by pretest was appliedto learner throughout drill practice period. Half of the drill problems in this type were composed of problems which were coincident with learner's ability level. The remaining were formed from other problem's level (TABLE 2). In a fixed type learner was given the problems made from all problem's difficulty level (TABLE 3). After four drill practice days the posttest was performed.
    The main results were as fallows:
    1. In analysis of variance of TABLE 5, the difference of total score was unsignificant among three drill practice types. However, as can be seen in a significant drill practice tests interaction, there's obviously difference in gains from pretest to posttest: A fixed type is best with proportion correct of gains of 0.163 (number of correct answers, 4.88), a mixed type is next with 0.125 (number of correct answers, 3.64), and a branching type is lowest at 0.070 (number of correct answers, 2.10).
    2. Proportion correct was higher as the learner's ability level increased and probleml's difficulty level decreased in all drill practice types (TABLE 6, 7, 8).
    3. Gains from pretest to posttest depended on learner's ability level in both fixed and mixed type. Learner with higher ability obtained a little gains (ability 4 and 5). Learner with moderate ability showed the greatest gains (ability level 2 and 3). But learner of low ability reversely indicated the decrease especially in a fixed type from pretest to posttest. Such interaction was not found in a branching type.
    These results were distinctly opposed to the prediction that practice effect was higher. as drill practice was individualized to learner's ability. Then, it was suggested that individualization of drill practice resulted in restricting learner's potentiality because of missing the opportunity to challenge harder problems.
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  • 砂田 良一
    27 巻 (1979) 3 号 p. 215-220
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Eriksonの自我同一性という概念を実証的に定義し, それを用いて個体と家族, 市民社会, 国家の間の諸規範ずれが同一性混乱をひきおこすことを示すことが本研究の目的である。
    Eriksonの理論の中から, 時間的展望混乱, 自意識過剰, 役割固着, 労働麻痺, 同一性混乱, 両性的混乱, 権威混乱, 価値混乱という8つの部分症候を下位概念とする同一性混乱尺度を構成した。長島他 (1967) からの12 の形容詞対を用い, 「現在の私」, 「家族からみた私」, 「大学生活での周囲の人からみた私」, 「世間の人からみた私」「理想の私」, 「家族から望まれている私」, 「大学生活での周囲の人から望まれている私」, 「世間の人から望まれている私」という8つの自己像のを測定し, 諸自己像のずれを諸規範のずれとした。
    自己の規範と家族, 市民社会, 国家の規範の間のずれは同一性混乱をひきおこす1つの原因であることが示された。
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  • 山沢 清, 小牧 秀子
    27 巻 (1979) 3 号 p. 221-225
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, Рузская (1954) の知見をふまえ, 正常児と精薄児の図形弁別においてどのような教示が有効であるかを発達的に検討することであった。
    被験者は, 正常児群としてCA3・4歳CA5・6歳の48名, および精薄児群としてMA3・4歳, MA5・ 6歳, MA7・8歳の72名であった。正常児群と精薄児群との各年齢を3群に分け, 条件A群 (図形の本質的な定義と名称とを教示する), 条件B群 (図形の組織的な角の数え方の名称とを教示する), 条件C群 (特別な教示を与えない) の教示を別個に与えた後, 種々の三角形と四角形とを各被験者に弁別させた。
    その結果, 条件A群では, 正常児5・6歳児と精薄児 MA7・8歳児との図形弁別が各条件C群よりも十分正しく行われた。条件B群では, 正常児および精薄児のどの年齢段階でも, 図形弁別が各条件C群よりも正しく行われた。また, 正常児群の図形弁別は精薄児群のそれよりも正しく行われた。
    以上の結果により, 正常児と同様に精薄児も, 知覚行為の形成にとって, 探索活動の組織化が必要な段階から, ことばによる定式化のみで十分有効な段階へと発達するすじみちが明らかにされた。
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  • 27 巻 (1979) 3 号 p. 227-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 27 巻 (1979) 3 号 p. 227a-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Vol. 27 (1979) No. 2 p. 124
    修正箇所:その他 右側
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