教育心理学研究
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51 巻 , 2 号
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  • 三島 浩路
    51 巻 (2003) 2 号 p. 121-129
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究は, 学級内における児童の呼ばれ方と, 学級内における児童の相対的な強さやインフォーマル集団との関係について検討したものである。学級内における児童の相対的な強さと呼ばれ方との関係を分析した結果, 男子児童の場合には, 「くん付け」で呼ばれる児童の方が, 他の呼び方で呼ばれる児童に比べて学級内における相対的な強さが一般的に強いという結果が得られた。また, 女子児童の場合には, 「ちゃん付け」や「あだ名」で呼ばれる児童に比べて, 「さん付け」で呼ばれる児童の方が, 学級内における相対的な強さが一般的に弱いという結果が得られた。次にインフォーマル集団内での児童の呼ばれ方と, 集団外の児童からの呼ばれ方について分析した。その結果, 男子児童に比べて女子児童の方が, 集団内での呼ばれ方と集団外からの呼ばれ方が異なる児童が多いという結果が得られた。さらに, インフォーマル集団の内外で呼ばれ方が異なる児童について, 呼ばれ方がどのように異なるのかを分析した。その結果, 女子児童の場合には, 集団外の児童からの呼ばれ方がより丁寧であるという結果が得られたが, 男子児童の場合には, インフォーマル集団内外からの呼ばれ方にこうしたちがいはみられなかった。
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  • 村山 航
    51 巻 (2003) 2 号 p. 130-140
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    これまでの研究において, 学習方略使用と有効性の認知との関係に関し, 一貫した結果が得られていない。本研究では, その非一貫性を解消するため, 従来単一のものとして扱われていた学習方略の有効性の認知を, 短期的な有効性の認知 (目前のテストなどに対する有効性の認知) と, 長期的な有効性の認知 (長期的な学習に対する有効性の認知) の2つに分け, 学習者の方略使用に与える影響を比較検討した。また, その結果の学校間変動や達成目標という個人差変数の調整効果も併せて検討した。中学生・高校生12校1138人に, 予備調査によって作成した歴史の学習方略質問紙に対して回答してもらい, 階層線形モデルなどによる分析を行った。結果, 短期的な有効性の認知は方略使用に対し直接の効果を持つが, 長期的な有効性の認知は, 短期的な有効性の認知を媒介した間接的な効果しか持たないことが明らかになり, 学習方略の有効性の認知を分けて概念化することの有用性が示された。有意な学校間変動は見られなかった。また, 達成目標による調整効果はみられなかった。
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  • 野崎 秀正
    51 巻 (2003) 2 号 p. 141-153
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    独力では解決できない課題を解くために他者に助言を求める行為は, 生徒の学習過程において重要な学習方略にあたり, 学業的援助要請と呼ばれる。本研究では, 学業的援助要請への認知傾向である態度を媒介要因としたRyan & Pintrich (1997) の「動機づけ-態度-要請行動」モデルについて, 彼らのモデルで想定されていた能力感への脅威以外の抑制態度を解明し, さらに要請形態の区別を行うことによりモデルを精緻化した。また, 友人と教師という要請対象者別にモデルを構築し, これらを比較検討した。その結果, 熟達目標の高さは, 無効感を媒介して, 適応的要請に影響していた。一方, 遂行目標, 学業コンピテンスは, 能力感への脅威を媒介して, 依存的要請や要請回避に影響していた。しかし, 遂行目標に関しては, 自律性を媒介することにより適応的要請を促進するという側面があることも明らかになった。対教師群と対友人群のモデルでは, 特にコンピテンスの認知の影響に違いがみられた。
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  • 岩木 信喜, 吉田 朋子, 中村 英子
    51 巻 (2003) 2 号 p. 154-164
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 幼児の知的リアリズム描画に関する理論を検討することである。視点係留説 (Ingram, 1985) に基づくと, 幼児が対象の部分的に遮蔽された面から描き始めると, そこが正面となるように視点を係留する結果, そこから見える他の遮蔽部位も描画することになる。その場合, 知的リアリズム描画は, 可視面から描き始めた場合よりも現われやすいと予想される。一方, 対象の典型的見え (Freeman, 1980) や既知情報を他者に伝える傾向 (情報伝達説, 例えば田口, 2001) は視点の影響を受けるとは仮定されていないので, 知的リアリズム描画の生起比率はどこから描き始めても同程度になるはずである。そこで, 幼児を部分的に遮蔽された面から描く遮蔽面条件 (18名, 平均5歳8ヶ月) と可視面条件 (19名, 平均5歳8ヶ月) に割り当てた。実験の結果, 知的リアリズム描画の生起比率は遮蔽面条件の方が有意に大きく, 視点係留説の有効性が示唆された。
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  • 高木 亮, 田中 宏二
    51 巻 (2003) 2 号 p. 165-174
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究は公立小・中学校教師の職業ストレッサーにはどのようなものがあり, どのようにストレス反応を規定するのかを検討することを目的とする。欧米の先行研究における職業ストレッサーの体系的な分類を参考に我が国の教師に見合った職業ストレッサーに関する質問項目群を設定した。これにストレス反応としてバーンアウト尺度を加えた調査を小中学校教師710名を対象に実施し検討を行った。その結果, 「職務自体のストレッサー」が直接バーンアウトを規定していることと, 「職場環境のストレッサー」は「職務自体のストレッサー」を通して間接的にバーンアウトを規定していることが明らかにされた。また, 「個人的ストレッサー」については相関分析で検討を行った。
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  • 一二三 朋子
    51 巻 (2003) 2 号 p. 175-186
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 接触場面で留学生が行っている意識的配慮の調整を特定すること, そして意識的配慮の調整の学習が, 滞在期間, 日本人の友人関係, エスニシティに関する経験, 日本人との交流意図, 日本語の学習動機, 言語学習に関する信念のそれぞれの要因によりどのような影響を受けるかを因果モデルにより検討することである. 日本の大学で学ぶ372名のアジア系留学生に対して質問紙調査を行い因子分析を行った結果, 4つの意識的配慮が特定された. そのうち3つの配慮は日本人に対するときに活性化されることが明らかになった. また, パス解析の結果, 日本人との友人関係やエスニシティに関する肯定的な経験により交流意図が高められ, その高められた交流意図が非言語的要素の学習を重視する信念を強め, さらに, 意識的配慮の学習を促進するという関連が明らかになった. 逆に, 日本人に対して抑制される意識的配慮は, 友人関係やエスニシティに関する経験の影響を直接受けて変動することが示された. これらの知見から, 日本人側の受け入れ態勢の改善の必要性及びそのための教育の重要性が示唆された.
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  • 金田 茂裕
    51 巻 (2003) 2 号 p. 187-194
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 小学生の算数における場合分け能力を調べることを目的として, 小学生338名を対象に答えが複数ある文章題を3条件: 普通条件 (複数の答えについて特別な教示を与えない), 教示条件 (複数の答えの存在を示唆する教示を与える), 提示条件 (複数の答えを提示する) で解いてもらった。さらに, 場合分け能力の個人差に関連する要因を調べるために, 算数テストを実施した。その結果, 小学生にとって, 複数の答えを考えることは, 普通条件, 教示条件, 提示条件の順で難しいことが明らかになった。また, 個人差について, 算数テストの得点が高い小学生の方が, 複数の答えを考えることができる傾向がみられた。
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  • 山森 光陽
    51 巻 (2003) 2 号 p. 195-204
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 中学校英語科の観点別評価における関心・意欲・態度の評価について, 下位観点ごとに, どれだけの項目数を用意すれば信頼性のある評価になるのかを, 多変量一般化可能性理論を用いて検討した。具体的には, 2学期に行われた関心・意欲・態度の評価について, 一般化可能性研究と決定研究を行い, その結果を3学期の評価に反映させ, 評価の改善を行った。この理論を用いたのは, 関心, 意欲, 態度の下位観点ごとに必要な項目数を検討できるためであった。その結果, 2学期の評価に対する決定研究の結果通りの信頼性を, 3学期の評価において得ることが出来ず, 項目数を増やすことが信頼性の高い評価に直接つながるとはいえないことが示唆された。従って, 関心・意欲・態度の評価において, より信頼性の高い評価を行うには, 評価の回数を増やすことよりも, より吟味して評価項目を設定することの方が重要であることが提案された。
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  • 宇留田 麗, 高野 明
    51 巻 (2003) 2 号 p. 205-217
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    大学という教育コミュニティのニーズに応えられる心理実践活動を実現するために, 修学面での援助を重視する新しいタイプの学生相談システムのモデルや, システム作りの方法論が求められている。本研究は, 筆者らが取り組んできた学生相談システム作りの実践活動を, 新しいタイプの相談システム作りのひとつの事例として取り上げ, そこから得られた知見から, 学生相談システム作りにおいて参照できるようなモデルを構成することを目的とする。実践的フィールドワークという方法によって, システム作りの過程を記述・分析した。そして, 実践活動の中で, 心理相談と大学教育のコラボレーション (協働) によってシステム作りが進展していくことを発見し,「コラボレーションによるシステム作りの循環的プロセスモデル」を構成した。このモデルでは,(1) サービスの評価とニーズの把握,(2) 新システム・新サービスの計画,(3) 新システム・新サービスの実施, という3つの過程を循環的に繰り返し, 各過程において, 異なる専門分野の相談員・教職員・学生・他の学生サービス機関等との間でコラボレーションが行われることによって, システム作りが進展していくことが示された。
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  • 清河 幸子, 犬塚 美輪
    51 巻 (2003) 2 号 p. 218-229
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究は, 中学2年生男児1名に対して行われた説明文読解の個別学習指導の事例において,「相互説明」という指導枠組みを提案し, その有効性および適用可能性について検討したものである。この相互説明という指導枠組みにおいては,「課題遂行役」「モニター役」「評価役」の3つの役割が設けられる。そして, 本来1人の読み手の中で行われる内的な活動を, 課題に直接的に関わる「対象レベル」の活動と, その活動を評価・吟味する「メタレベル」の活動に分け, それぞれを「課題遂行役」と「モニター役」に分担させる。各役割にある2名がやりとりをする中で, それぞれの活動が表す内的な処理について理解するとともに, やりとりの中で生じてくるメタ認知的モニタリングの働きについて理解することを目的としている。本研究で示した指導実践では, 指導者の1名と学習者が役割を交替しながらやりとりし, 別の指導者が「評価役」としてやりとり全体の客観的な評価とフィードバックを行った。指導の結果, より要点に注目し, 構造に目を向けられるようになるという点において, 読解のパフォーマンスが向上したことが, 学習者の要約の分析から示された。
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  • 家近 早苗, 石隈 利紀
    51 巻 (2003) 2 号 p. 230-238
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 中学校における心理教育的援助サービスのコーディネーションを行う恒常的な組織の機能を明らかにすることであった。生徒の「問題行動」 (例:授業のエスケープ, 教師に対する暴言) が頻発する状況にあったA中学校では, 校内の組織である教育相談部会を拡大して, コーディネーション委員会を設けた。そこに, 教育事務所に勤務するスクールカウンセラーが参加して, 問題状況の改善を進めてきた。A中学校のコーディネーション委員会の実践を検討する中で, コーディネーション委員会はその機能として (1) コンサルテーションおよび相互コンサルテーション機能,(2) 学年, 学校レベルの連絡・調整機能,(3) 個別のチーム援助の促進機能,(4) マネジメントの促進機能を持つものであることが示唆された。
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  • 51 巻 (2003) 2 号 p. 249-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 51 巻 (2003) 2 号 p. 366-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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