教育心理学研究
Online ISSN : 2186-3075
Print ISSN : 0021-5015
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63 巻 , 1 号
教育心理学研究
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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原著
  • 外山 美樹
    63 巻 (2015) 1 号 p. 1-12
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     本研究の目的は, 熟考を“結果に対する熟考”と“計画に対する熟考”に分けて測定できる認知的方略尺度を新たに作成し, その信頼性と妥当性を検証することであった。研究1より, “失敗に対する予期・熟考”, “成功に対する熟考”, “計画に対する熟考”ならびに“過去のパフォーマンスの認知”の4つを下位尺度とする認知的方略尺度20項目が作成された。また, 研究2より, 認知的方略尺度の信頼性(内的一貫性と時間的安定性)と一部の妥当性が確認された。研究3より, 認知的方略尺度の下位尺度の組み合わせによって, 4つ(防衛的悲観主義群, 楽観主義群, 悲観主義群, メタ認知低群)の異なった認知的方略パターンが確認された。4つの群の存在ならびに各群における特徴は, 先行研究とほぼ同様であり, 本尺度を用いて4つの異なった認知的方略パターンを抽出することが可能になったと言える。
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  • 大橋 洸太郎, 豊田 秀樹, 池原 一哉
    63 巻 (2015) 1 号 p. 13-22
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     本研究では, 自由記述型の授業評価における知見の種類数の収集の程度を表す捕獲率の計算方法を提案した。計算には資源量推定法であるDeLury法を用い, ファントム変数法を用いた共分散構造分析のソフトウェアによる実行方法を紹介した。分析には私立大学の授業の授業評価に関する自由記述を, KJ法を用いてコーディング処理したデータを用いた。その結果, 推測される知見数の母数の80%以上の知見が収集済であることが明らかとなった。
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  • 田中 瑛津子
    63 巻 (2015) 1 号 p. 23-36
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     理科における種類の異なる興味を弁別可能な尺度を作成し, それぞれの興味の特徴について検討することを目的とし, 小学5年生から高校1年生まで1,998名を対象とした質問紙調査を行った。結果, 理科に対する興味は「自分で実験を実際にできるから」などの項目からなる「実験体験型興味」, 「実験の結果に驚くことがあるから」などの項目からなる「驚き発見型興味」, 「わかるようになった時うれしいから」などの項目からなる「達成感情型興味」, 「色々なことについて知ることができるから」などの項目からなる「知識獲得型興味」, 「自分で予測を立てられるから」などの項目からなる「思考活性型興味」, 「自分の生活とつながっているから」などの項目からなる「日常関連型興味」, 以上6つに分類されることが示された。また, 「思考活性型興味」や「日常関連型興味」は, 「意味理解方略」や「学習行動」と関連のある重要な種類の興味であるにもかかわらず, どの学年においても他の種類の興味に比べて低い, ということが示唆された。
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  • 柴田 玲子, 高橋 惠子
    63 巻 (2015) 1 号 p. 37-47
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     人間関係をソーシャル・ネットワークとしてとらえて, 小学生の人間関係についての母子の報告のズレを検討するとともに, 母子の報告のズレと子どもの適応との関連を検討した。研究協力者は小学2~6年生(女児が47%)とその母親337組である。子どもの人間関係は集団式絵画愛情の関係テストで測定することにし, 子どもとその母親から独立に回答を得て母子の報告のズレを検討した。子どもの適応は小学生版QOL尺度によった。その結果, (1) 母子ともに愛情の要求の対象とする重要な他者を複数種あげたが, 子どもより母親の方があげた種類が多かった, (2) 子どもが報告した以上に母親は子どもにとって母親が重要だとし, 特に, 生存や安心を支える中核的な心理的機能を果たしているであろうとした, (3) もっとも頻繁に挙げられた対象が誰であるかを指標にして親しい人間関係を類型化すると, 類型についても母子の報告のズレは大きく, 母親の58%が子どもは母親型であろうとしたが, 子どもは24%にすぎなかった, (4) 母子の報告のズレの大きさは子どものQOLの低さと関連した。これらの結果にもとづいて, 子どもの人間関係における母子のズレの意味について論じた。
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  • 平田 祐太朗
    63 巻 (2015) 1 号 p. 48-62
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     本研究は, 発達障害児童の保護者・教員間の協働を支えるスクールカウンセラー(以下, SCと略記)のアプローチについて明らかにすることを目的として行われた。17名のSCへ半構造化面接を行い, その中から得られた30の事例に関するインタビューデータを, グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析を行った。分析のステップは大きく4つに分かれ, その結果, 5つの仮説的知見とモデルを生成した。これらの仮説的知見・モデルに考察を加えたところ, SCのアプローチは多面的な見立てに基づく, 保護者・担任双方への関わりを通して,保護者と担任教師のつなぎを行い子どもの成長を一緒に考えることを目指していた。さらにその関わりは保護者・担任それぞれに対する関わりだけではなくそれらが相互に影響し合う包括的な関わりであった。また保護者への関わりは『保護者のニーズの汲み上げ』『保護者の後押し』『保護者の揺れへの寄り添い』の3つ, 担任への関わりは『担任のバックアップ』『他機関利用に関する担任への助言』の2つで構成されていた。保護者・担任間のつなぎはコミュニケーション, 子ども理解, 両者の想いの3つに整理された。また本研究の課題としてSCの語りから得られた限定的なモデルであるという点, さらに一般化の問題が挙げられた。
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  • 太田 礼穂, 茂呂 雄二
    63 巻 (2015) 1 号 p. 63-76
    公開日: 2015/08/22
    ジャーナル フリー
     子どもが大人との共同の中で, 相手が行った行為に関して「その行為を行ったのは自分だ」と誤って帰属する現象(自己への誤帰属)がある。この現象の生起は, 大人との共同を通じて起こる学習と共起関係にあると指摘されているが, どのようなやりとりを行ったときに自己への誤帰属が起こるかは明らかになっていない。そこで, 本研究では, 自己への誤帰属とやりとりの内容との関係を明らかにするために, 絵本を用いた共同読み活動を行う実験を設定し, 子どもと大人のやりとりにおける発話ならびに発話連鎖を分析した。分析1では, 発話の特徴と自己への誤帰属との関係について検討し, 子どもが独自の解釈を展開する発話「ファンタジーの展開」と「沈黙回数」が多いやりとりでは自己への誤帰属が生起しにくいことを明らかにした。また分析2では, 自己への誤帰属が起こりやすかったやりとりと起こりにくかったやりとりを抽出し, そこでの大人の働きかけの内容ならびに, その働きかけに対する子どもの応答について検討した。結果, 大人の働きかけが登場人物の気持ちに関するもので, それに対して子どもが具体的に応答していたとき, 自己への誤帰属が多くなることが分かった。
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エラータ
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