教育心理学研究
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9 巻 , 3 号
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  • 津守 真, 磯部 景子, 横山 峰子, 下坂 雅子, 仁科 弥生, 長塚 和弥
    9 巻 (1961) 3 号 p. 129-145,186
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    幼児のパーソナリティは, 親と子の力動的な相互関係の中で形成される。本研究は, 幼児のパーソナリティおよび母親の育児態度を諸種の方法によつて測定し, 親の育児態度と幼児のパーソナリティの発達との間にどのような力動的な関係があるかを考察した。被験者: 被験者は4, 5才の幼稚園児71名とその母親子どもの知能および家庭の社会経済状態は著しく高い。方法1.幼児のパーソナリティ特性をとらえるために次の方法を用いた。 [1] 自由場面における行動観察タイムサンプリングにより1名につき3分間20回, 計60分, 観察項目は, 攻撃, 優位, 非協力, 従属, 依存, 愛情, 活動量 (エネルギー) であり, 2名の観察者による一致度, および自己折半による信頼度は十分な信頼性を示しており, 教師の評価ともある程度一致している。 [2] 母親との面接により, 家庭における依存性と従順性とについて評価した。2.母親の育児態度をとらえるために次の方法を用いた。 [1] 面接法, 場面について略画図版を使用し, 面接後評価をした。評価項目は罰の厳しさと依存の受容度である。 [2] 質問紙, 母親の育児態度を測定するための質問紙を作成し, 肯定的否定的, 積極的受動的の2つの軸を考え, リッカート法によつて項目分析を行なつた。3.ドルプレイ20分2回ずつのドルプレイを実施し子どもの性差を考慮して, 男子実験者, 女子実験者を組み合わせた。記録のカテゴリーは, 攻撃, 否定的感情, 傍観, 操作, 依存, 愛情である。
    結果と考察
    I攻撃性の発達と親の態度について,.本研究から指摘される点は次の諸点である。
    1.親が子どもにフラストレーションを多く与える場合すなわち, 罰が厳しい場合, 子どもの攻撃的傾向は大となる。 (Table8)
    2.男児の場合, 罰が厳しくなくとも攻撃が大なるものがかなりみられる。 (Table14)
    3.女児の場合, 罰が厳しいと攻撃性は逆に小になるものが多くみられる。 (Table8)
    4.罰が厳しいために攻撃性が小になつているものは, ドルプレイの空想場面でより攻撃的でより活動的になる傾向がある。 (Table14)
    5.母親の罰が厳しいために, 家庭で攻撃性をあらわさない場合には, 幼稚園およびドルプレイにおける攻撃が大になる。 (Table15)
    6.攻撃性が大で, 従順性および愛情が大なる場合には親は厳格であつても受容的, 肯定的である。それに対して, 攻撃が大であつて, 従順性および愛情が小なる場合には親は厳格で否定的で受容度小である。 (Table22.23)
    7.母親は男児に対してより厳格である。 (Table7)
    8.攻撃は男児により大であり, 女児により小である。 (Table5.Table10)
    9.ドルプレイにおいて, 男性実験者が女性実験者よりも攻撃性をより多く誘発し, 第2試行における攻撃性の増大も男性実験者の場合により大である。 (Table10)
    以上の結果を総合して, 攻撃性の規定要因として次の諸要因をあげた。
    (1) 社会的要因攻撃は男性の役割として社会が許容する。 (2, 7, 8, 9)
    (2) フラストレーション・アグレッションの要因 (1, 6)
    (3) 同一化の要因攻撃者と同一化される場合, 攻撃は大となる。 (6, 8)(4) 攻撃不安の要因攻撃することに対して不安のある場合には攻
    撃は抑制される。 (3, 4, 5, 9)
    (5) 空想表出の要因現実場面で抑制された攻撃は空想場面で表出される。 (4, 5)
    II依存性の発達と親の態度について本研究から指摘される点は次の諸点である。
    1.家庭でも集団場面でも依存性が大なるものは母親が否定的なものが多く, 家庭で依存性が大であつても, 集団場面で依存性が小なるものは, 母親が受容的で肯定的なものが多い。 (Tabl17)
    2.男児は罰が大だと依存は小となり, 女児は罰が大だと依存は大である。受容度についても同様である。 (Table18)
    3.親が否定的で罰が大であるものの極端なものをとると依存性は小となり, 肯定的で罰が小の極端なものをとると依存は大となる。 (Table20)
    4.依存が大で攻撃性が大なるものは, 罰が厳しいものが多い。 (Table24)
    5.依存は女児に大である。 (Tabl)
    以上の結果を総合して, 依存性の規定要因として次の点をあげることができる。
    (1) 依存が許容され, 依存が強化されると依存は大となる。 (3)
    (2) 依存が拒否される場合, フラストレーションにより, 依存欲求は大となる。 (1, 2, 4)
    (3) 社会的要因として依存が承認される場合, 依存は大となる。 (5)
    III攻撃, 非協力, 優位, エネルギー, 従属, 愛情の諸行動変数の個人別プロファイルをつくつて検討した結果, 8行動類型に分けることができた。それぞれの行動類型と関係のある親の態度とあわせて要約すると次のとおりである。A1攻撃的で活発で, 優位に立ち, 従属度も大で愛情も大なもの-母親は子どもに対して肯定的で受身, 罰は厳しく受容度大である。 (Table22, Fig.2) A2攻撃的で活発で優位にあるが, 人の働きかけに対して従順に応じないことが多く, 愛情を示すことが少ない-母親は拒否的で, 罰が厳格で受容度小である。 (Table23, Fig.3) A3攻撃を示すが, 優位でなく, 従属的でなく, 愛情も示さない。依存は大である-母親は肯定的で積極的で厳格である。 (Table24, Fig.4) B1攻撃的でなく, 活発でなく, 従属的でなく, 愛情を示さず, 全般に動きが少ない-母親は否定的で, 積極的なものが多い。 (Table25, Fig.5) B2攻撃的でなく, 活発でないが, 従属的であり愛情深い-母親は肯定的受動的, 寛容で受容度大である。 (Table26, Fig.6)
    C1全体に平均的で, 表面的には顕著な特徴が認められない-母親の態度は受容度大である。 (Table27, Fig.7)
    C2全体に平均的だが優位でなく, 不活発である-母親は否定的積極的である。 (Table28, Fig.8)
    D形の上でどれにも入らないもの (Table29, Fig.9)
    以上の行動類型はドルプレイとも関連をもつことが示された。
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  • 中嶽 治麿
    9 巻 (1961) 3 号 p. 146-152,188
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    この研究は, 被教育者の学習の機構を, 近似的に, 教育作用 (S) と教育効果 (G) との関係を規定するもの, すなわち
    f (S) =G
    における関数fであると考え, この関数fの構造を解析的に究明していこうとするものである。
    今回は, 関数fに学習準備性の模型を導入し, これを解析的に検討することによつて,(4) 式のように, 学習準備点 (Rα) を定式化した。次に,(4) 式に基づいて,(8) 式の方法で, 具体的に学習準備点 (Rα) を抽出し, さらに (13) 式の方法で, 学習の準備性を解明しようとした。
    しかし,(8),(13) 式は, 一次元的な特性 (α) を基盤とした考察であるために, ひとつの大きな制約条件として, 尺度化可能性という問題が実際に操作面で取りあげられる。そのために, これを多次元に拡張した。 (18),(22) 式はその結果である。これによつて, ある程度, 客観的な観点から, 学習準備性の構造が解析できるものと考えられる。
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  • 東 正, 赤城 一博
    9 巻 (1961) 3 号 p. 153-159
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    最近, 精神薄弱児を対象とした, ワイグル・ゴールドシュタイン・シェーラー色彩形体分類検査適用の報告が出はじめたが, 本検査使用の難点のひとつに, 組織的な発達基準資料の不足がある。
    本研究は, 第1に, 普通児童に関する検査成績の発達基準作成のための準備資料の提出と, 第2に, 普通児と精薄児の成績の比較を行ない, 本検査を, 精薄児診断用の, テスト・バッテリーのひとつとして用いることの, 可能性の有無の手がかりを求めようと意図したものである。
    資料分析の結果, 次のようなことが明らかになつた。
    1) われわれは分析に先立ち, 本検査作業の完全な成功が, CA9才~10才程度であろうという作業仮説をたてたが, 検査の結果は, はるかにわれわれの推定が発達段階を下まわつており, むしろ, CA12才~13才におくことが妥当であろうという結論に達した。
    2) 形または色による分類の選択に関しては, 普通児群にあつては, 形体分類が圧倒的に優勢で, しかもこれらは, 一般に, 色反応, 形反応に関して述べられている発達的変化の傾向ときわめてよく一致している。
    3) Goldsteinによつて, 具体的思考の重要な指標とされた型作成の頻度は, 普通児群にあつては, 発達段階の上昇とともに減少し, CA12において消失している。
    4) 男女別の比較では, いずれの採点カテゴリー間においても, 差異を見出せなかつた。
    5) 精薄児群は, 正常児群に比べ, a) 正常解決や自発的転換の可能な者が少なく, b) 逆に, 型作成を伴なう, 者は精薄児群に多く, c) 正常児群では, 形体分類が優勢であるのに対し, 精薄児群ではむしろ逆の傾向がある等が, 過去の研究報告において, 精薄児群の検査成績の特性として指摘されていたが, われわれの結果もいちおう統計的な形で, これらの傾向を裏づけした。ただ色または形の好みに関しては, 本実験対象の精薄児群内においてはいずれが優勢ともいえないが, 正常児群との相対的比較においては, 明らかに有意の差を示している。
    以上が今回の実験で明らかになつた点であるが, 本研究は, まだ数多くの問題を残している。
    第1に, 発達基準資料としては被験者数の不足がある。各発達段階20名ずつの普通児童群の示した成績は, 発達的変化に伴なういくつかの傾向を明らかに示しているとはいえ, 各段階の示す数値は, 被験者の増大に伴ない変動する可能性が多分にある。
    第2は, 採点カテゴリーの問題である。今回は, 統計処理を前提とし, しかも主観的評定の介入をできるだけ避けるために, 8つのカテゴリーのみに操作をしぼつたが, いうまでもなく, 本検査の作業プロセスには, これ以上の採点方法の可能性を含んでいる。さらに, 実験IIIの統制実験で求めうる資料が, 特に異常傾向の診断に際しての豊富な手がかりを提供する点等を考慮すれば, 今後, より分析的な採点方法を考案する必要がある。
    第3に問題点として残されるのは, 検査成績の妥当性である。もちろん, Goldsteinによる理論づけがあるとしても, われわれのように, 本検査の使用領域を拡張した際, 必ずしも十分な解釈がくだせるわけではない。たとえば, われわれの資料は, 統計的な形では, 正常児群と精薄児群の成績の差異というものを量的に裏づけているのであるが, はたしてそこに見られる差異が何を意味するかという問題になるとたじろがざるを得ない。この問題は, 究極のねらいであるところの臨床診断に連なるわけであるから, 単に統計的な差異の裏づけの理由をもつて, ただちに精薄児診断用の有用なテストバッテリーのひとつとしての可能性を充分に保証することにはならないのである。
    その他, 指摘すべき問題点は数多くあるが, 今回の報告は, 本検査研究の第1段階としての位置を示すものである。
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  • 石黒 杉二
    9 巻 (1961) 3 号 p. 160-170
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 葛谷 隆正
    9 巻 (1961) 3 号 p. 171-180
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 9 巻 (1961) 3 号 p. 185-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 9 巻 (1961) 3 号 p. 185a-
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 9 巻 (1961) 3 号 p. 186
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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