てんかん患者の血清phenytoin (PHT), phenobarbital (PB), carbamazepine (CBZ), valproic acid (VPA) 濃度を螢光偏光イムノアッセイに基づくTDX (R) システムにより測定し, PHT, PB, CBZはHPLC法と, VPAについてはGLC法と比較した。TDXとHPLC, GLCによる測定値は4薬剤とも極めて高い正の相関を示し, 相関係数は, PHT: 0.99, PB: 0.99, CBZ: 0.98, VPA: 0.99であった。また, 既知濃度の標準血清試料を用いて調べた変動係数は, 4薬剤とも5%以下であり, TDXによる測定値は, HPLC, GLCによると同様に安定していた。TDXは, 試料の前処理, 抽出, 分離操作も不要であり, 臨床における抗てんかん薬血中濃度測定に有用と考えられた。
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