実験社会心理学研究
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15 巻 , 2 号
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  • 境 忠宏
    15 巻 (1975) 2 号 p. 89-97
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    本研究では, 説得的コミュニケーションによる意見変化に伴う感情の変化は態度対象との関連性の高い条件でのみ見られ, またそれはコミュニケーション提示直後でよりも一定時間経過後での方が大であろうという予測を検討した. また, 意見・感情関係の推移や関連性条件と意見変化の難易, 持続性との関係をも検討した. 結果は次の通りである. (1) メッセージ提示により, 関連性高, 中, 低のどの条件でも有意な意見変化が生じた. 意見の平均変化量では条件間にほとんど差がなかったが, dis-crepancyを考慮した相対変化量では関連性中条件での変化が他の2条件よりも大きいという傾向が見られた. 変化した意見は, 関連性高条件では2日後には回復されたが, 中, 低条件では9日後にも維持されていた. (2) メッセージ受容による意見変化と斉合的な感情変化は, メッセージ提示直後に, 関連性高, 中条件にその傾向が見られるのみで, 2日後にはどの条件でも回復方向への有意な感情変化が示された. (3) 意見変化と感情変化が斉合的なものの比率では, メッセージ提示直後の関連性高条件のみが対照群よりも有意に大きい比率を示した. (4) 意見・感情関係は, 関連性高条件でのみメッセージ提示により斉合的関係が強まるという傾向が示された.
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  • 蘭 千壽, 狩野 素朗
    15 巻 (1975) 2 号 p. 98-107
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    本研究は対人認知場において, “事象” Xを含むPOX関係としてとらえられる事象系と, “人” Qを含むPOQ関係としてとらえられる対人系とにおいて, その対人認知機制の特質を均衡論的立場から比較考察した. 均衡の測定は快-不快の次元によって行なわれた.
    結果は次の通りであった.
    POX構造では, PXとOXとが同符号で同強度であるagreement構造がもっとも快に評定されるというagreement効果がみいだされた.
    一方, POQ構造では, Priceによるbalance, im-balance, nonbalanceの3分法, Rodriguesによるagreementの主張と異り, 本実験ではPO関係が+, -のいずれの場合においても, PQ, OQ関係符号がともに (++) のpositive agreement構造のとき, もっとも快に評定され, 両者がともに (--) のnegativeagreement構造においては (+-), (-+) のdisagree-ment構造よりむしろ不快に評定されるというpositiveagreement効果がみいだされた.
    このことは, POXとしてとらえられる事象系においては, 認知者Pと他者Oとが事象Xに対してもつ“態度の類似性, ”すなわち, agreement要因の規定性がより強く, これに対し, まさに “人” についての認知としての対人系, POQのときには, 単なる態度の類似性のみでなく, それが “好意的” 内容であるということのもつ意味の重要性, すなわち, positivity要因の規定性がより顕出してくると考察された.
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  • 白井 泰子
    15 巻 (1975) 2 号 p. 108-115
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, 自己の私的見解に反する説得行為 (attitude-discrepant persuasion) を行なうことによって生ずる態度変容の量に対して, 行為に対するコミットメントおよび説得行為の結果のフィードバックがどのような影響を及ぼしているかを検討することを目的としている.
    被験者は教養課程の心理学を受講している女子大学生50名で, “化粧品の有害性” を強調した説得的なスピーチをテープに吹き込むことを依頼された. 即興演技を必要とし同時に匿名性の保障のないhigh commitment条件においては, 説得的スピーチという意図に即して三人の聞き手から唱導方向へ意見を変えたというポジティブな反応がフィードバックされた場合 (PosFd) に最も大なる態度変容が生起した. しかしながらネガティブなフィードバックであった場合 (NegFd) とフィードバックが与えられない場合 (NoFd) との間には有意差は示されなかった. また, high commitment条件のNoFdとlow commitment条件である朗読条件 (TRc) および統制群の3群間の態度変容量にも有意な差は示されず, 予想したようなコミットメント効果は発現しなかった.
    以上の結果は, 私的見解に反する役割演技の際に用いられる論題の特性の吟味の必要性および, コミットメント効果の生起条件についての再検討の必要性を示唆するものであろう.
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  • 藤田 正
    15 巻 (1975) 2 号 p. 116-128
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, PM式監督類型によってEinstellungeffectに差異が見い出されるか, どうかを吟味しようとしたものである. 被験者は, 女子大学生111名であり, 実験条件として, PM式監督類型 (4類型) と不安水準 (2水準) が設定され, 4×2=8の実験群が構成された. Einstellung effectの測定にはLuchins, A.S. (1942) の “水がめ問題” を修正した課題を用いた.
    本研究において検討された仮説は, (1) P機能はEin-stellung effectを高め, M機能はEinstellung effectを低める. (2) 高不安群は低不安群よりも高いEin-stellung effectを示す. (3) M機能のEinstellung effectを低める効果は, 外的要因 (P行動), 内的要因 (高不安) によって, 緊張が高まっている時にのみ顕現化する, という3つの仮定から設定された. 仮説1 Einstellungeffectに関して, 監督類型の影響力は, P型>PM型, M型, pm型の順位になるであろう. 仮説2高不安群において, pm型<M型のEinstellung effectを示すだろう. 仮説3 pm型の監督者のもとの被験者では高不安群>低不安群のEinstellung effectを示すだろう. 見い出された結果は以下の通りであり, 仮説1に関しては, P型>PM型, M型という関係には有意差を見い出したが, P型とpm型の比較で, P型>pm型という仮説1を支持する結果は得られなかった. しかし, 低不安群に限定するならば, P型>pm型という有意差を見い出しており, 外的要因 (P機能) と内的要因 (高不安) の両者が加算されてより緊張を高めEinstellung effectを高めることはない, という新しい仮定が暗示された. 仮説2の高不安群においてM型はpm型よりも低いEinstellung effectを示すという仮説2を支持する結果が得られた. しかし, M型・低不安群がPM型・低不安群よりも高いEinstellung effectを示すという結果も見い出された. この結果は, 3つの仮定からは演繹できない. そこで, pm型・低不安群との比較, 実験後の感想が検討され, 低不安で, かつ弱いP機能 (外的にも, 内的にも緊張が高まっていない状態) のもとでは, M機能はむしろEinstellung effectを高めるのではないか, という解釈がなされた. つまり, Einstellung effectを高める2つのプロセスがあるのではないか, ということが示唆された. その1は課題志向的構え形成過程であり, その2は対人志向的構え形成過程である. 仮説3のpm型において高不安群が低不安群よりも高いEinstellungeffectを示すという仮説は支持されなかった. が, 解決時間の分析では仮説3の方向が支持された. なお, Einstellung effectと解決時間にはφ=. 417の有力な相関があった.
    以上の仮説と結果の検討から, Einstellung effectを低めるには, 緊張を高める要因 (P機能, 高不安) と緊張解消をする要因 (M機能) が併存していることが必要であることが示唆された. 上述の結果以外に “作業に対する面白さ” がリーダーのM機能と有意な相関 (r=. 494, p<. 01) があり, “作業に対する難しさ” の認知は解決時間と相関 (r=. 247, p<. 01) のあることが見い出された.
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  • 齊藤 勇
    15 巻 (1975) 2 号 p. 129-141
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    本研究は二人非ゼロ和ゲームの逐次選択方式によるゲーミングの研究を目的としている. 実験はプリゾナーズ・デレンマ・タイプのマトリックスを用い, 比較のための通常の同時選択方式と逐次選択方式により, 中学生を被験者としてゲームを20試行行なった. 逐次選択方式とは, 一試行が次のような経過をもつ. プレイヤー二人のうち一方が先行者として先に選択を決定し, それを後行者に知らせる. 後行プレイヤーは先行者の選択を確認してから自分の選択を決め, それを先行者に知らせて二人の利得が決定される. 本研究はこの逐次選択方式のゲーム結果, ゲーム行動の検討に加えて, さらにプレイヤーが選択決定する際の選択動機の分析をプレイヤーに直接問う形で調査し, ゲーム行動の動機的側面を明らかにすることを目指した.
    結果は次の点を明らかにしている. 逐次選択方式のゲーミングは共栄関係の実現率が高く, 特にインタラクションを重ねるとともに, 増加傾向を示すこと, 逆に共貧関係は減少傾向を示すこと, これは同時選択方式のゲーミングと比較すると, 対称的な傾向であること, またいわゆる協同解が, 同時選択方式に比較して高く, 試行を追って増加傾向を示すことなどである. これらの点にさらに動機的側面からのアプローチを加えて考えると, 逐次的なインタラクションはゲームを共栄関係実現の方向に促進させ, プレイヤーの協同的, 利他的動機を誘発させ, 利己的, 防衛的動機を抑える方向に働きかけ, 協同解選択率を高めさせるように作用していることが示唆される.
    選択動機に関しては, 同時選択におけるいわゆる協同解は, 協同的動機と利他的動機との二つの動機のいずれかから選択されることが多く, またいわゆる競争解は, 利己的動機と防衛的動機とのいずれかから選択されており, ともに一つの動機と結びつけるわけにはいかないことが明らかにされた. 他方, 逐次選択方式における先行条件の協同解は, 協同的動機から選択される率が高い. 先行条件の競争解は, 同時選択方式同様, 利己的動機と防衛的動機の二つが高率を示している. さて最も, 選択行動と動機とが一対一対応しているのは, 逐次選択方式の後行条件である. 先行者が競争解は利己的動機と防衛的動機とに分かれているが, 他の三条件においては, かなり高率で一対一対応する. 先行者が協同解のときの後行者の協同解は協同的動機から, 他方先行者が競争解のときの後行者の協同解は同じ協同解ではあるが, 利他的動機から, また先行者が協同解のときの後行者の競争解は利己的動機からという対応がかなり明確にされている.
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  • 黒川 正流
    15 巻 (1975) 2 号 p. 142-161
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    リーダーシップPM論において, リーダーの行動とその行動に対するフォロワーの認知の関係, およびP機能とM機能の交互作用を吟味し, 問題点を発見整理する目的で, 調査資料の再分析が行なわれた.
    産業企業体2社で実施されたPM調査結果を吟味したところ, つぎの事実を見出した.
    1. 部下の認知評定点の集団平均値に基づいて類型化された監督者のリーダーシップ・タイプと, 個々の部下成員が認知している監督者のタイプは, おおむね半数以下の部下成員についてしか一致しなかった. とくにP型あるいはM型に類型化される監督者の部下は, その監督者をP型あるいはM型と認知する者の率が低かった.
    2. リーダーシップ類型と成員のモラールとの関係を分析する場合, 監督者の類型単位でみるよりも, 成員個々の認知類型単位でみる方が, 類型間のモラール差がより明瞭に認められた.
    3. 個々の成員のリーダーシップ認知類型が同一類型であれば, その成員が所属する監督者の集団平均類型がモラールに影響する傾向が見出された. しかし, PM型の監督者をPM型と認知している成員と, pm型の監督者をPM型と認知している成員とを比較した場合, そのリーダーシップ認知評定点は前者が後者よりも有意に高かった. 他の類型の監督者についても同様の傾向が見出された. 個人の認知評定点を一定にコントロールした場合, 若干のモラール項目に対して監督者の集団平均点の効果がわずかながら見出された.
    4. 監督者に対する部下の認知評定点の分散が小さな集団は, 認知評定点の分散の大きな集団にくらべて, モラール平均点の高い集団がより多いという傾向が見出された.
    5. リーダーシップPM座標平面を想定して詳細にモラール得点の高さを検討したところ, P機能とM機能が共通してモラールにポジティヴな加算効果を示すのは, 座標平面上のPもMも高い領域においてであった. pmの領域におけるリーダーシップ得点の上昇にくらべて, PMの領域における同程度のリーダーシップ得点の上昇の方が, モラールに及ぼす効果は大であった. P機能は領域によってモラールに対しネガティヴな効果を及ぼすことが見出された.
    リーダーシップM機能は, リーダーシップP機能がポジティヴに機能するための必要条件であると考察された
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  • 三井 宏隆
    15 巻 (1975) 2 号 p. 162-167
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    Kelley & GrzelakのN人実験ゲーム事態を用いて, 個人利益 (競争反応) と共通利益 (協力反応) との葛藤状態に置かれた個人の行動を実験事態の理解度と関連づけて取り上げた.
    一連の実験目的は「間接的な相互依存状態に置かれた個々人は相互の立場の理解を通じて, 短期的には有利な個人利益を抑えて長期的な意味で自分をも含めた集団の共通利益を増大させるような行動をとるであろう」との仮説の検討であった.
    実験結果からは次の知見がえられた.
    (1) 個人利益が高く共通利益の低い事態 (HI-LC条件) では協力反応は少なく, 個人利益が低く共通利益の高い事態 (LI-HC条件) での協力反応の増加も僅かであった.
    (2) HI-LC条件での競争反応の増加は30試行の後半10試行に顕著であった.
    (3) 予め得点構造に関する情報を与えることはLI-HC条件での協力反応を増加させずに, HI-LC条件での競争反応を増加させた.
    (4) 実験後の質問調査から推測されるかぎりでは, 個々人のゲーム構造の理解は競争反応の選択が自分にとって有利であることを知りえた段階にとどまり, 自分をも含めた集団の共通利益と如何なる関係にあるかの把握までには至らなかったといえる.
    以上のように, 本実験では 「相互依存関係の理解を通じて協力反応数が増加する」 との仮説を支持する知見はえられなかった.
    その理由としては, (1) 被験者に課せられた葛藤状況が厳しい内容のものではなく, そのため協力反応の意味が十分に理解されなかったこと, (2) にのような状況での選択反応を一種の対人相互交渉過程とみなすならば (三井, 1974), 試行間隔が短いことは被験者相互の戦術を調整する時間的余裕を与えなかった点で実験事態への理解度の操作にマイナスの作用をしたと思われる, などが考えられる. これらの点については今後の課題として検討したいと思う.
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  • 坂巻 善生, 狩野 素朗
    15 巻 (1975) 2 号 p. 168-174
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
    コミュニケーション構造が, 集団成員によるリーダーシップ機能認知におよぼす効果について検討する実験を行なった.
    リーダーシップ行動は, 全被験者 (集団成員) に対して客観的に同一条件として与えられるように, あらかじめテープレコーダーに録音されたものが使用された. コミュニケーション構造としては, Wheel型とComcon型の2水準が設定され, 各水準は各々20名の被験者で構成された.
    実験結果は, リーダーシップの目標遂行機能 (P機能) の認知について, コミュニケーション構造要因の主効果 (P<. 10) が見いだされ, Com-con構造条件よりもWheel構造条件において, P機能認知得点が高かった. この結果から「集中的コミュニケーション構造は, 非集中的コミュニケーション構造よりも, リーダーシップの認知において, 目標遂行機能 (P機能) の強さを促進する」 という仮説説は支持されると考察された. 集団維持機能 (M機能) の認知については, 試行要因の主効果が有意 (P<. 01) であったが, コミュニケーション構造要因の効果は見いだされなかった.
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  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179c
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179d
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179a
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179f
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179g
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179e
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 15 巻 (1975) 2 号 p. 179b
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
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