実験社会心理学研究
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28 巻 , 1 号
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  • 田尾 雅夫
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 1-9
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    管理監督者の組織行動は, 技術要因と境界関係の複合的な影響を受けながら, 彼らの行動を変容させるとの仮説の検証を, 地方自治体の課長と係長を対象に試みた。その結果, 係長についていくつかの有意な交互作用効果が検出され, 技術要因と境界関係からの複合的な影響が彼らの行動を変化させていることが明らかにされた。オープンな集団では, 専門化とともに仕事を促進するような, 標準化とともに目標を強調するような行動は抑制される傾向がみられた。また, 標準化とともに支持的な行動がみられた。より一般的な仮説として表現すれば, 組織が状況に対してオープンになるほど, 監督者の行動は人間関係に向けては促進されるが, 仕事に対しては抑制される傾向にあると考えられる。
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  • 松原 敏浩
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 11-20
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は参加的リーダーシップとモラールの関係に及ぼす権威主義的性格の仲介効果 (仮説1), 権威主義的性格と職務多様性の組み合わせによる仲介効果 (仮説2), 道具的リーダーシップとモラールの関係におよぼす成長欲求と職務内容の多様性 (仮説3), 支持的リーダーシップ行動とモラールの関係におよぼす成長欲求と多様性の仲介効果 (仮説4) を検討した。対象は, 機械関連メーカーの従業員120名, 地方公共団体の職員158名であった。
    得られた結果は次のようなものであった。
    1. 権威主義的性格の強い部下は, 権威主義的性格の弱い部下に比べて参加的リーダーシップとモラールの相関が低かった。
    2. 権威主義的性格の部下であっても職務の内容が多様性に富む場合には参加的リーダーシップとモラールの相関は高く, 多様性に欠ける場合には低い。
    3. 成長欲求が高い部下で, かつ職務の多様性の高い場合には, B組織では道具的リーダーシップとモラールの間に高い相関が得られたが, A組織ではそうした傾向はみられず仮説3は支持されなかった。
    4. 成長欲求が高い部下で, かつ職務の多様性の高い場合には, B組織では支持的リーダーシップとモラールのあいだに低い相関が得られたが, A組織ではそうした結果は得られなかった。従って仮説4もA組織では支持されなかった。結果についての討論がなされた。
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  • 広瀬 幸雄, 奥田 達也
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 21-33
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 社会的ジレンマ事態における集団間関係の研究法として, ゲームシミュレーションとしてのSIMSOCを導入することである。SIMSOCは6ゲーム実施した。それぞれのゲームでは, 約40名の大学生が4地域に配置された。4地域のうち2つの豊かな地域は主要な資源を支配し, 残りの2つの貧しい地域はわずかの資源のみを保有した。通貨交換可能条件の3ゲームでは, ゲーム終了時に各プレーヤーは自己の獲得した通貨を価値をもつ品物と交換できる。通貨交換不可条件の3ゲームでは交換はできない。
    主要な結果は次の通りである。SIMSOCにおける地域間関係の展開は4つの段階にわかれた。各段階における地域間関係の主要な問題は, 各地域の組織化, 集団間対立と生計不足の解消, 公共財の供給, そして地域資産の蓄積あるいは地域間対立のエスカレートであった。
    通貨交換可能条件では, 資産蓄積の個人目標が重視され, 地域の自己利益志向の行動が促進され, 地域資産の蓄積競争が盛んになった。通貨交換不可条件は, 権力獲得がより重視され, 地域の競争的攻撃的行動が促進され, 地域間対立がエスカレートして, 社会は崩壊した。
    公共財の供給としての協同的行動では, 通貨交換可能条件と不可条件間で差異がみられなかった。また, 豊かな地域と貧しい地域は公共財供給において公平な負担をしていた。公共財の供給についての結果は, その行動が社会においてリーダーシップをとるための手段としておこなわれたことを示唆していた。
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  • 矢守 克也, 三隅 二不二
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 35-46
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, 平常事態におけるリーダーのリーダーシップ行動が, 平常事態における部下の作業の作業量 (「平常事態パフォーマ ンス」) に及ぼす効果と, 緊急異常事態発生時における部下の異常に対する対処行動 (「異常事態対処行動」) に及ぼす効果を実験的に検討したものである。
    「平常事態パフォーマンス」とは, リーダーがフォロワーに遂行を命じた作業の作業量であり, 従来の研究では主としてこの「平常事態パフォーマンス」に及ぼすリーダーシップの効果が検討されてきた。一方, 「異常事態対処行動」とは, 各集団成員がリーダーから直接与えられた作業とは直接的な関連をもたないが, 集団全体の効果性に対してはネガティブな影響を及ぼしかねないような突発的な異常事態に対するフォロワーの対処行動のことである。
    リーダーシップは三隅 (1984) のPM論に基づいて検討した。ただし, 従来の研究では微細に検討されていなかった行動形態として, 個々の集団成員に対してのみではなく, 集団全体に対する影響過程によって, 集団目標達成と集団の維持という集団の機能的要件を促進する新しいリーダーシップ行動類型-P2型 (集団目標達成強調型), M2型 (集団凝集性強調型), PM2型 (両者を兼ね備えた型) -を導入し, 個人志向型のP1型 (個人目標達成強調型), M1型 (個人的配慮・緊張緩和型), PM1型 (両者を兼ね備えた型), pm型 (両者とも弱い型) とともにその効果性を比較検討した。
    被験者, サクラ, リーダーから成る3人集団を実験的に構成し, 「平常事態パフォーマンス」の測度として, 被験者に与えた単純作業における作業量を設定し, 「異常事態対処行動」の測度として, 被験者の共同作業者を装ったサクラが作業に用いるコンピューターが異常を示すアラーム音を発するという緊急異常事態において, 被験者がとる対処行動を設定した。
    実験の結果, PM2型が「平常事態パフォーマンス」, 「異常事態対処行動」両者に対して最も効果的であり, PM1型がそれに次いだ。また, P1型は「平常事態パフォーマンス」に対してのみ, M2型は「異常事態対処行動」に対してのみ効果的であること, pm型は両方に対して効果性が相対的に最も低いことが見いだされた。さらに, 「異常事態対処行動」の効果性と強く関連する要因として, 集団目標達成に対する動機づけの程度 (「集団へのコミットメント」), 「平常時の作業に対する無理な圧力感」が見いだされ, 「集団へのコミットメント」が高いほど対処行動が効果的となること, 「無理な圧力感」が高いほど対処行動の効果性が劣る傾向が認められた。これらの結果は以下のように考察された。
    まず, PM2型が, 両従属変数に対する効果性が最も高かったのは, 集団目標と集団凝集性を強調することによってフォロワーの「集団へのコミットメント」を高めたことによると考察された。また, P1型が, 「平常事態パフォーマンス」に対してのみ効果的であったことは, P1型で高かった「無理な圧力感」が平常時の作業における短期的な作業量の増大には有効に作用したものの, 柔軟性・適応性が要求される「異常事態対処行動」にはネガティヴに作用したためと考察された。
    また, 平常時のリーダーシップは同じ平常事態におけるフォロワーの作業の作業量に対してだけでなく, 緊急異常事態におけるフォロワーの対処行動にも影響を及ぼすことが明らかとなり, このことは事故・災害を未然に防止するという点からも意義をもつものと考察された。
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  • 吉山 尚裕
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 47-54
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, 第一に少数者行動の一貫性が, 多数者に生起する少数者への同調行動の内面化に及ぼす効果を時系列的に検討し, 第二に多数者の少数者に対する属性認知 (自信と能力) の成立過程について吟味した。
    被験者は男子大学生80名。5人集団が構成され10試行群と20試行群の2条件に割りあてられた。実験集団の1人はサクラ (少数者) であった。集団状況において, 被験者はスクリーン上に70cmの長さの線分を3.3m離れた位置から実際に構成するように教示された。そのとき, サクラは一貫して逸脱した長さ (85cm) を呈示した。試行終了後, 被験者は個人状況において線分を構成した。
    結果は次の通りである。
    1. 多数者は少数者側への同調行動を生起させたが, 時間経過に伴う内面化の進行は見いだされなかった。
    2. 多数者は少数者に対して自らよりも“能力”を低く, “自信”を高く認知した。
    3. 多数者の少数者に対する“自信”認知は, “能力”認知に比べ敏感ではなく, その成立に時間を必要とした。
    4. また, 多数者は少数者との行動のズレが大きい場合に, 少数者の“自信”を自らよりも高く認知した。
    少数者の行動一貫性および少数者と多数者の行動のズレは, 多数者の少数者に対する“自信”認知成立の決定因であると結論された。また, 実験結果から今後検討すべきいくつかの間題が討論された。
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  • 濱 保久, 篠塚 寛美, 戸田 正直
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 55-64
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, (1) 対人交渉場面における発話動機 (説得動機および配慮動機) と発話パターンの関連を明らかにすることと, (2) 対話における相互作用過程を, 発話者の発話戦略 (攻撃型か防衛型) が返答者の戦略選択におよぼす効果という観点から明らかにすることである。
    交渉場面には, 2人の友人が一緒に旅行するための交通手段 (JRか飛行機) を話し合いで決めるという場面を設定した。一方の交渉者の発話を実験者が提示し, それに対する返答を被験者に記述させ, 同時に2種の発話動機の強さを7段階で評定させた。実験者が提示する発話には, 攻撃的戦略のものと防衛的戦略のものの2種類を準備し, 被験者を半数ずつ配した。
    被験者の返答のコーディングは, 以下の5項目に従って行なった。(1) 説明的発話の有無, (2) 相手発話フォローの有無, (3) 発話戦略 (攻撃, 防衛), (4) 個人的事情の発露の有無, (5) 価値転換戦略の有無
    分析の結果, 説得動機は個人的事情の発露の回避と説明的発話に関係しており, また一方, 配慮動機は相手発話のフォローと発話戦略とに関係していることが確認された。また, 攻撃的発話は防衛的発話によって返答される傾向が認められたが, 本研究で用いた発話内容を考慮し「弱い攻撃的発話は, 防衛的返答を誘発する傾向がある。」という仮説を導出した。
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  • 西田 公昭
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 65-71
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 所信の形成や変化の機制の解明にアプローチする第一歩として, 「知識」と分類される依存性の低い所信の形成および変化の機制を明らかにすることであった。仮説は, 与えられる情報にともなう現実性の高低が所信の固執や変化に影響を与えるであろうという立場で実験をおこなった。
    所信の変化に対してx2検定の結果から, 現実性は最初の情報においては効果をもたず, 最初の情報とは矛盾する不一致情報において促進させる効果をもつことが示された。また所信に対する確信度の変化では, 分散分析の結果から最初の情報と不一致情報のいずれからも現実性の主効果が有意であった。これらのことより, 現実性は所信の形成や変化に影響を及ぼすことが示された。加えて現実性は形成と変化とでは影響の与え方が異なることを考察した。このような本実験の結果から所信の形成および変化の機制を考えてみると, 次のようになろう。人は所信の現実性を吟味する認知機能を有している。これまでと矛盾のない一致した情報, あるいはまったくこれまでと関連のない情報を認知したならば, その機能とはあまり関係なく記憶され所信となる。しかし, その所信と矛盾する情報を認知すると, これまでの所信にともなう現実性の高さと比較され, 新たな所信がこれまでの所信に代わって形成されるか, あるいは今までのまま保持されるかの判断がなされるのである。しかし, 本実験では極めて依存性の低い単語の記憶を所信の形成の課題として扱った。よってこのように考えることができるのは, 所信の保持において, あまり価値観には依存しないものについてのみであり, 依存性の高い所信の場合は, たとえ認知された不一致情報の現実性が高くとも, 所信が変化するかどうかは問題である。
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  • 三井 宏隆
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 73-79
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 末永 俊郎
    28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 81-82
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 28 巻 (1988 - 1989) 1 号 p. 94
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
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