実験社会心理学研究
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39 巻 , 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
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  • 平井 美佳
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 103-113
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, いわゆる日本人論における「日本人らしさ」についてのステレオタイプを, 当の日本人はどのように捉えているのかを検討したものである。すなわち, 「日本人らしさ」のステレオタイプを「一般の日本人」については認めるにしても, 個々人に注目した場合には, それほどにはあてはまらないとするのではないかという仮説を検討した。まず, 代表的な日本人論の記述から2, 000項目を抽出し, これをもとに3ヵテゴリー45項目からなる「日本人らしさの尺度」を作成した。この尺度を用い, 大学生の男女226名に「一般の日本人」と「自分自身」の2評定対象についての評定を求めた。その結果, 「日本人らしさ」についての肯定度は「自分自身」についてよりも「一般の日本人」についてより高いという有意差が認められた。さらに, カテゴリー別には, 集団主義的傾向を記述したカテゴリーにおいて, 最も顕著な差が見出された。この結果に基づいて, 「一般の日本人」のレベルと個人のレベルの評定が異なる理由について考察した。
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  • 奥田 秀宇
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 114-120
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    態度の類似性が対人魅力におよぼす効果については, 被験者内計画の研究では重要性効果やセットサイズ効果が見られるが, 被験者間計画を用いた研究で両効果とも見られない。逆に, 非類似態度は対人魅力を低下させるが類似態度は魅力に何の効果も及ぼさないとする斥力仮説については, 被験者間計画の研究では支持されるが, 被験者内計画を用いた研究では支持されない傾向もある。このような一貫しない知見の一因は, 被験者間計画の方が被験者内計画よりも有意差が生じにくいという点にあると考えられる。本研究では, 態度の類似性が対人魅力に及ぼす効果に関して, 男女大学生それぞれ30名と18名による被験者内計画の実験1と, 男女大学生それぞれ315名と151名による被験者間計画の実験2を行った。その結果, セットサイズ効果は被験者内計画において, また斥力仮説は被験者間計画の場合にのみ支持されたが, 態度の重要性が類似性と魅力の関係に影響を及ぼすことは両実験において確認された。これらの結果から, 対人魅力も印象形成や意思決定過程と同様の心理的機構により説明可能であることが示唆された。
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  • 中村 佳子, 浦 光博
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 121-134
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    サポートの受け手にとって, 受容したサポートが期待した程ではないという事態はどのような影響を与えるであろうか。このことを縦断的研究により検討した。調査対象者は大学1年生 (364名) である。サポート源を父親, 母親, 入学以前から親しい学外の友人 (旧友) および入学後に親しくなった学内の友人とし, 入学直後にこれらのサポート源からのサポート入手の期待と, これらに対するサポート提供の規範意識をそれぞれ測定した。3ヶ月後に, サポート受容の程度を測定した。各調査時には心理的適応状態および自尊心も測定した。結果から, まず, 旧友のサポート提供に対する高い規範設定が明らかとなった。また, 両調査において同一のサポート源について回答したデータの分析結果は, ストレス経験の頻度が高い場合は, 旧友からのサポート受容が期待ほどではないことが適応および自尊心に悪影響をもたらし, 一方, ストレス経験の頻度が低い場合は, サポート受容が期待より多いことが適応および自尊心に悪影響をもたらすことを示した。これらの結果から, 期待と受容の不一致がもたらす影響についての考察がなされ, サポート受容の効果について新たな仮説が提案された。
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  • 木村 堅一
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 135-149
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 防護動機理論 (PMT) の立場から効果的な脅威アピールを構成する情報成分を解明することを目的とした。研究Iでは, 780名の大学生を対象に, 9種類の話題 (対処行動) 別にPMTの設定する認知要因および対処行動意思に関する各質問項目に4段階で回答を求めた。因子分析と重回帰分析からPMTが設定する7種類の脅威アピール成分の独立性と重要性を識別した結果, それらの成分は, 脅威の大きさ, 不適応反応に伴う報酬, 勧告された対処行動の効果性, 対処行動に関する自己効力, 対処行動に伴うコストといった5種類に整理・統合可能であると結論づけた。研究IIでは, その5種類の成分と説得効果の因果関係を検討した。女子大学生544名が, その5種類の情報を組み合せた32種類の説得メッセージのうち1種類を読んだ後, 従属変数に回答した。その結果, 脅威の大きさ, 反応効果性, および自己効力は説得効果を促進し, 報酬および反応コストは説得効果を抑制することが判明した。特に, 脅威の大きさ (深刻さ, 生起確率) と反応効果性が脅威アピールの中心的成分であることが示された。また, 脅威の大きさの説得効果は反応コストにより規定されることが明らかとなった。将来の課題として, PMTの説明力の向上, PMTにおける恐怖感情の機能の位置づけについて言及した。
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  • 遠藤 由美
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 150-167
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    自尊感情は心理学におけるもっとも重要な概念の一つでありながら, これまで自尊感情とは何かという議論はあまりおこなわれてこなかった。本稿では, これまで明示的に示されることがほとんどなかった自尊感情に関する従来の考え方を探り, 伝統的な「自己」が現実世界の社会的状況や人間関係性から切り離され過ぎていたという問題点を指摘した。次に, 最近提唱されつつある自尊感情への生態学的・対人的視点をとったアプローチを紹介し, これまで整合性のある説明を与えられなかった点について, 新たな観点から議論した。最後に, 今後の研究課題と意義を提唱した。
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  • 八ッ塚 一郎
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 168-171
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
  • 永田 素彦
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 172-187
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 阪神大震災で甚大な被害を受けた分譲マンションの復興過程について検討することを目的とした。具体的には, 41棟の被災分譲マンションを対象とした実態調査をもとに, 復興過程の動態を記述するドキュメンテーション技法を開発し, 分譲マンション復興過程の実態を明らかにした。すなわち, 分譲マンションの復興は, 法的には, 「客観的被害状況→復興方法の社会的選択」という因果のロジックに従って進捗するものと想定されている。しかし, ドキュメンテーション技法を用いて, 復興方法-建替か補修か-をめぐる住民間コンフリクトが顕在化したマンションの復興過程を分析した結果, 客観的被害状況が, 実は, 当事者たちによる社会的構成の産物であること, 言い換えれば, 分譲マンションの復興過程は, 法的ロジックとは異なるもう一つのロジック-復興方法の選好→客観的被害状況の社会的構成-に従っていることを見出した。このことが今後のマンション復興問題に対してもつ実践的インプリケーションを考察し, また, 本研究が開発したドキュメンテーション技法の意義を考察した。
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  • 渡邊 としえ
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 188-196
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    阪神・淡路大震災を契機にして, 地域防災の重要性が改めて認識されるようになった。それまでにも様々な地域防災活動は行われてきたが, 地域防災を直接の目的として掲げるような活動 「地域防災を唱える地域防災」 だけでは不十分であることが露呈した。本稿では, 被災地において, 震災を契機にして結成された非営利組織が既存の地域組織との連携によって展開している地域防災プログラム 「わが街再発見ワークショップ」 を事例にし, 従来の地域防災とは異なる枠組みによる 「地域防災とは言わない地域防災」 の実践を報告し, 集団力学的に考察を行った。
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  • 実吉 威
    39 巻 (1999 - 2000) 2 号 p. 197-203
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
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