筆者らは, NakSunと呼んでいる知識マップ付きWeb掲示板システムを用いて, 協同学習に関する研究を行ってきた.その中では, 知識マップが効果的であることが示された.そして, これに形成的評価に基づくフィードバックを結び付けることで更に改善が行われた.このことは, 学習者の意欲の増進と議論の促進を意図している.具体的には, エキスパートが携帯電話を用いて学習者のノートを評価すると, その得点が知識マップのノードの大きさに反映されるようにした.実践として, 小学生がパソコンクラブの時間に2回, 中学生が数学科の時間に3回, 協同学習を行った.結果的に, 形成的評価後は, 小学校で, 1ノートあたりの文字数と重要なノート数が増加し, 中学校では, 評価者に高く評価されたノートへの頻繁な参照が認められた.更に, 各実践において学習者の動機付けが促進された.なお, 本研究は実践的研究として位置づけられ, その方法論を議論する中で研究が進められた.
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