日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
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ISSN-L : 1349-8290
29 巻, 4 号
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  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 29 巻 4 号 p. Cover11-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 29 巻 4 号 p. Cover12-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 29 巻 4 号 p. App17-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 清水 康敬, 岩田 裕美, 榎本 聡
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 447-454
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    学校教育の場においてインターネットによる調べ学習が行われている.そのためにはWeb検索システムが便利である.しかし,児童生徒が用語をキーワードとしてインターネットで情報検索する場合,正確な漢字を入力しなければ検索できない.ところが,児童生徒が学習していない漢字もあるため,適切な情報を検索できない.そこで,本研究では,「かな」や「漢字かな混じり」で入力しても該当する漢字に変換して検索してくれる用語変換機能を持つ検索支援システムを開発した.このシステムによれば,「かな」や「漢字かな混じり」を入力しても,「漢字」を入力した場合と同じ検索結果になる.さらに漢字を1字あるいは2字間違えて入力しても,システムが類似な学習用語を選んで表示してくれる.したがって,漢字を完全に習得していない児童生徒でも適切な検索をすることができるようになった.
  • 塚本 榮一, 小坂 和子, 赤堀 侃司
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 455-462
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    本研究は,学習者の描いたコンピュータのイメージ図を教授者の授業目標に基づいて分類し,成績別にイメージの変化を調べることによって,担当する大学の情報教育の授業を評価・改善する情報を得ようとしたものである.イメージ図は学年の初期と中期に収集され,収集された図は授業目標を基準に4つのカテゴリに分類され,機械群・人間群・関係群・分類不可群と命名された.学習者を学年末試験の成績によって上位・中位・下位の3群に分け,成績別に各カテゴリのイメージ図の数を初期と中期について調査したところ,成績上位群と中位群の学習者によって描かれたイメージ図は変化が少ないが,成績下位群によって描かれたイメージ図は統計的に有意に変化し,機械群のカテゴリが減少し分類不可群が増加していることが明らかになった.本研究の結果,成績下位群のイメージが授業目標から離れていることが示唆され,成績下位群に対する授業改善の必要性が示された.
  • 星野 敦子, 牟田 博光
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 463-473
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    受講生による授業の段階評価に基づいて,大学の授業における諸要因の相互作用と授業満足度の因果関係に関する分析を行った.教員側の要因としての「教授努力」と「コミュニケーション」,学生側の要因としての「学生の努力」および授業のアウトプットとしての「理解度」を要因となる潜在変数とし,これらが「満足度」に対してどのように影響を及ぼしているのかを「相互作用モデル」を用いて検証した.さらに受講生の授業に対する積極的動機の有無によりその違いをみるために多母集団同時分析を行った.分析の結果,「積極的動機有り群」では「教授努力」の直接効果が最も大きいが,「積極的動機無し群」では「教授努力」と「コミュニケーション」が同程度の効果を示し,「理解度」だけでなく「学生の努力」にも作用して「満足度」に影響を与えていることが明らかとなった.
  • 大島 直樹, 瀧本 浩一, 室谷 心, 増山 和子, 浜本 義彦
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 475-482
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    筆者らは,物理学実験における学習指導の最適化を図るために,実験の物理的な原理やデータ分析などの知識体系の概念構造の分析を行った.さらに,分析した概念構造を基にして,学習の階層構造に対応するコンセプトマトリクスを作成した.このコンセプトマトリクスに基づいてWeb学習教材を設計することにより,Web学習教材のリンク構造と学習の階層構造との融合を容易に図ることができた.本論文では,インストラクショナルデザイン手法などの概念構造分析を応用したコンセプトマトリクスの作成と,そのコンセプトマトリクスに基づいて物理学実験用のWeb学習教材を設計した結果について報告する.
  • 生田目 康子
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 483-490
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    近年,eラーニングで支援される授業が増加している.従来から進行中の教育活動の問題点を中間的に把握し,適時にその解決策をフィードバックするための手法として形成的評価が行われてきた.形成的評価の典型的な具体例として,各学習単元を対象にした形成的テストによる学習成果の把握とその問題点の改善などが報告されている.このような形成的テストは,紙と鉛筆の客観式のテストで行われてきたが,多くの時間と手間を要することが課題であった.eラーニングのWBTで行う形成的テストの利点は,紙と鉛筆の方法と比べテストの実施方法の柔軟性・効率性とアクセス履歴の閲覧などに優れている.本報告では,多肢選択式の形成的テストにWBTを活用することによって,学生の当て推量の回答検出に有効であるとともに,アクセス履歴の分析の結果,学習項目に対応した理解の過程の識別に効果的であることを示す.さらに,学生の個別指導や授業改善のための形成的評価を効果的に補完できることが明らかになった.
  • 伊藤 清美, 柳沢 昌義, 赤堀 侃司
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 491-500
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    eラーニングやコンピュータを使う授業などでは,Web教材を使った学習が使われている.しかし,それらの教材は主に学習者のディスプレイ上に表示されるため,教科書や印刷教材のように自由に書き込みを行うことができない.本研究では,学習者が印刷された教材に書き込むのと同様にWeb教材に書き込めるシステム,WebMemoを実現した.学習者はWeb教材にメモ・蛍光ペン・図などを自由に書き込み・保存・閲覧することができる.Webページに描画されたデータはシステム内のデータベースに保存され,次回参照時にも表示される.大学生を被験者とし,実際の授業で3種類の評価実験を行った.その結果,紙と同様にWeb教材に直接書込むことの有用性が評価され,Webへ書き込んだ内容を見直すことによる学習効果があることが明らかになった.また,紙への書き込みと比較した結果,直線,囲みなどといったインタフェースの改良の必要性が示された.
  • 佐藤 弘毅, 赤堀 侃司
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 501-513
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    一斉授業において伝統的に用いられている黒板を,コンピュータやネットワークに接続したものが電子化黒板である.双方向的な授業への活用が期待されるが,この特徴を活かした研究は少ない.本研究では,効果的な電子化黒板の活用を目指し,利点の1つである受講者の視線集中の効果に着目する.その効果として,受講者の存在感の向上を取り上げ,電子化黒板を用いた学習活動情報の共有が受講者の情意面に与える影響について検証する.そのために,電子化黒板の有無,教師役の有無,個人/共同による学習の3要因を変えた実験的な一斉授業を行った.分散分析の結果,電子化黒板がある授業において存在感が高いことが示された.次に,電子化黒板を用いた授業において,存在感を高めた要因と効果を調べるために,共分散構造分析とビデオ分析による検討を試みた.結果,電子化黒板への視線集中が存在感を高め,そのことが情意面を支援した可能性が示唆された.
  • 藤野 良孝, 井上 康生, 吉川 政夫, 仁科 エミ, 山田 恒夫
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 515-525
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    体育・スポーツ学習に有効なスポーツオノマトペの電子辞典を開発するため,先行研究で得たスポーツオノマトペデータベースをもとに電子辞典を試作し,従来の冊子型辞典と使用比較を行い学習に与える効果の分析を行った.その結果,電子辞典の方が冊子型辞典よりも総合的に肯定的な評価であった.しかしながら,両者の機能ではオノマトペの表現する微妙な動作内容を支援しきれない問題が明らかとなった.そこで本研究は,その問題を解明すべく辞典に実装する構成要素(音声・動画)の設計を行った.設計した構成要素は,知覚の観点よりオノマトペの持つ動作感覚の印象を再生できることを確かめた.さらに,行動科学の視点から捉えた実践動作学習では,両者とも再生された動作感覚に近似する実測値を示し,それらの効果に対する主観評価からも有用な結果が示唆された.形成的評価によって,体育・スポーツ学習に効果的なオノマトペ辞典のプロトタイプを完成することができた.得られた結果は総じて,電子辞典の高度化により運動学習が改善されるとの知見を裏づけるものであった.
  • 岩崎 公弥子, 縣 秀彦, 安田 孝美
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 527-534
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    近年,市民の「理科離れ」に対して,科学館や研究施設では科学への興味・関心を高めるための教育プログラムやシステム導入を試みている.本研究では,見学に着目し,事前学習のためのWebシステムをPublic Understanding of Research(PUR)に基づき,設計,開発,評価した.本システムの特徴は,ビデオクリップを通じて,研究者が研究を語り,問いかけることによって,学習者の「興味・関心」を喚起し,学習課題の「発見」を支援する点である.更に,個別にワークシートの作成を行い,見学時の課題「解決」を支援する仕組みを導入した.国立天文台とともに実証実験を行い,研究を語ることによる効果(PUR),ならびに,ワークシート作成を含めた見学の事前学習支援が,見学時に極めて重要であり,科学への学習意欲を向上させることが明らかになった.
  • 三宅 元子
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 535-542
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    本研究は,高等学校に平成15年度から必履修教科として設置された普通教科「情報」の指導において重要な意味を持つ,情報倫理教育のあり方を探る基礎的な研究として,中学・高校・大学生を対象に行った実態調査の分析結果である.情報倫理に関する中学生から大学生の幅広い年齢層にわたる調査を通して,性別,校種別,授業受講の有無別で倫理知識と倫理意識について分析し考察した.調査結果について因子分析と分散分析を行い,因子の構造と因子を構成する内因構造について明らかにした.そして,中学・高校・大学生の情報倫理意識構造をふまえた高等学校の普通教科「情報」における情報倫理教育のあり方について提言した.
  • 加藤 由樹, 赤堀 侃司
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 543-557
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    本研究は,電子メールを使ったコミュニケーションにおける感情面に及ぼす,コミュニケーションの相手の立場の影響に注目した.目上,匿名,同僚,友人の4つの立場を設定し,調査と実験を行った.調査では,相手の立場によって,その相手へ電子メールを書くときに気を付ける点にどのような差異があるのかを,35名の被験者に質問紙で調査した.結果,友人や同僚へ電子メールを書くときは親密さや親しみを示すことで,目上や匿名へ書くときは誠実さを示すことで,相手の感情面に配慮しようとすることが示された.その後の実験では,4つの立場から送られた電子メールを予め準備し,24名の被験者に提示した.被験者はそれらの電子メールを読んだ後,それぞれに返信メールを作成した.提示した電子メールを読んだときの感情面及び返信メールの内容を分析した結果,相手の感情の解釈や読んだときに生じる感情,返信メールの内容や書き方に,相手の立場による影響が見られた.
  • 白沢 勉, 赤倉 貴子
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 559-566
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    今日,中小製造業では,教育にあてる時間的余裕が無いという問題を抱えている.本研究では,中小製造業におけるe-Learning Systemの開発とその評価を得ることを目的として,特定の企業でシステムの6ヶ月間の試用を行い,そして他企業に対してe-Learning Systemへの期待に関するアンケート調査を実施した.システムの利用前後でテストを行ったところ,テストの増加得点と本システムの利用回数との間に関連があると認められた.また,アンケート調査の結果,システムは従業員規模25〜49人の企業で期待されており,さらに,教育が不十分である「単一高技能型」「多品種少量生産型」企業での活用が考えられた.
  • 山本 裕子, 浅田 匡, 野嶋 栄一郎
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 567-575
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    本研究は,教員の仕事の時間量と内容を調査し,教員の属性別に分析することにより,教員組織から捉えることのできる学校組織の運営上の課題を明らかにすることを目的とした.ある単位制高校において教員7名を対象とし,2週間にわたり各教員に仕事の時間帯と内容の記入をワークシートに求めた.それに加え,インタビューを行い,ワークシートの記述内容を補いながら,教員の学校業務に関する認識を捉えた.分析の結果,教員の属性の相違(一般科目担当/専門科目担当教員)によって仕事内容に違いがあるとともに,学校組織運営上の課題に対する認識の差異が明らかとなった.これは調査高校において,専門学科という枠により教員の仕事が規定されている可能性を示唆している.これらをもとに,学校組織運営上の課題を図として示し,課題と学校組織を構成する様々な要素との連関を検討することによって,課題改善のための基礎的資料とした.
  • 生田 淳一, 丸野 俊一
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 577-586
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    教育実践の場では,児童が授業中に質問を効果的に利用できないことへの関心が高まっている.ここでは,質問生成活動の認知プロセスを想定し「疑問感の生起」「質問生成」「質問表出」の3つの段階に注目するというDILLON (1988, 1998), VAN DER MEIJ (1998)の視点を援用し,児童が質問生成の段階でつまずいているという実態を明らかにした.さらに,質問作りを中心にした指導(生田・丸野1999)における児童の授業中の質問生成活動の変化を分析した.その結果,児童の授業中の質問生成活動についての自己評価と,実際の授業での「質問生成活動の有無」や「疑問感の生起の程度」において肯定的な変化があったことを示した.このことから認知プロセスを考慮し各段階に働きかけるような指導を行うことで,授業中の児童の質問生成活動を改善できることが示唆された.
  • 内垣戸 貴之, 中橋 雄, 浅井 和行, 久保田 賢一
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 587-596
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    日本教育工学会において,研究方法論に関する議論が活発に行われている.その中でも特に,教室内でのコミュニケーションなど,研究対象に対する深い理解が必要な場合において,質的研究法の価値が認められつつある.本論文では,教育工学における質的研究の重要性について確認しながら,質的研究を論文としてまとめる上で重要な研究の妥当性と一般化の適用範囲の示し方について,いくつかの観点を提案する.そして,具体的にそれらが日本教育工学会論文誌の研究論文において,どのような形で示されているか分析し,質的研究論文のまとめ方について考察する.
  • 藤澤 和子, 清田 公保, 中山 典子
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 597-606
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    文字の使用が困難な知的障害児に対して,文字の代わりに視覚シンボルを用いる実用的な電子メールシステムの開発を目指す.知的障害児が電子メールの機能を自らの意志で利用できるシステムを開発するために,学校における教師や学習者の実践的な機能評価を基に,児童らに有効な機能の追加と改訂を行った.本研究では,このようなシステムの開発の過程を記述することと同様の開発研究を行う際に役立つ知見を抽出し,整理することを主な目的とする.学習過程の事例結果から,シンボルを媒体とした電子メールの送受信が,知的障害児に情報交換の楽しさを与え,遠隔地間のコミュニケーション支援システムとして利用できる可能性があることが示唆された.また,本システムは,シンボルで文章を作成する学習に有効であり,児童の発達段階に合わせた多様な教育目標を実現する利用方法が可能であることを見出した.
  • 加藤 尚吾, 赤堀 侃司
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 607-615
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    不登校児童生徒を対象にした,電子メディアを用いた個別カウンセリングおよびグループカウンセリングにおいて,参加児童生徒の自己開示に関する分析を行った.本研究では,個別カウンセリングに電子メール,グループカウンセリングに電子掲示板をそれぞれ適用した.電子メールカウンセリングは約1年間実施し,不登校状態の改善の大きかった児童生徒と小さかった児童生徒がカウンセラーへ送信した電子メール文中に含まれる自己開示の量を比較した.その結果,改善が大きかった児童生徒の送信メール文中には,改善が小さかった児童生徒に比べ自己開示が多く含まれていた.また,3回行った電子掲示板を用いたグループカウンセリングを分析した結果では,グループカウンセリングで設定したテーマに関係する投稿において,テーマとは関係のない投稿に比べ自己開示を含む投稿が多くを占めていた.
  • 田村 俊之, 小室 一比古
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 617-625
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    小中学校等の学校現場においては,指導の参考にするために,課題の遂行状況や授業への取り組みなどを机間指導しながら評価している.その記録であるが,ほとんどの教師が,筆記用具を用い名簿等に記入し,授業終了後に処理のために再びコンピュータに入力し直している.この手順は効率的とは言えない.小中学校にも絶対評価が導入され,多様な評価資料から総括・評定することや,評価結果を指導にフィードバックする「指導と評価の一体化」が求められている.限られた時間で多様な評価資料を得るためには,評価の記録方法に工夫や改善が必要となる.筆者はこの点に注目し,バーコードを入力手段として用い,評点を授業中,直接コンピュータに記録する効率的な方法を考案した.今般,この方法をベースに,情報端末の1つである『ハンディーターミナル』を活用し,時間や場所にとらわれない評価記録及び今までの履歴を活用した指導を可能にする評価記録システムを開発したので報告する.これにより,記録(入力)の効率化のみならず,評価の履歴を指導に生かすことも可能になった.
  • 森田 健宏
    原稿種別: 本文
    2006 年 29 巻 4 号 p. 627-635
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
    幼稚園3歳児のうち,パソコン利用未経験児を対象に,マウス,ペンタブレットによる円模写課題を行い,クレヨンによる円模写とともに操作内容を比較検討した.その結果,まず,カーソルを始点へ同定させる所要時間については,マウスがペンタブレットやクレヨンよりも多く要することがわかった.また,円模写の軌跡の分析からは,マウスの場合,始点から140°の間でブレ幅が大きくなるのに対し,ペンタブレットの場合,180°〜280°でプレ幅が大きくなるというように異なる部分での操作の困難性が確認された.さらに,円模写に要する時間については,ペンタブレット,マウス共にクレヨンよりも多く要することがわかった.この結果より,幼児のパソコン利用導入期に操作を困難と感じさせてしまういくつかの具体的な可能性が示唆され,操作を習熟するまでのストレスや,操作の指導が行われる場合はその方法について留意する必要があると考えられる.
  • 原稿種別: 目次
    2006 年 29 巻 4 号 p. 637-639
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    2006 年 29 巻 4 号 p. 640-643
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 29 巻 4 号 p. App18-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 29 巻 4 号 p. App19-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 29 巻 4 号 p. App20-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    2006 年 29 巻 4 号 p. App21-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 29 巻 4 号 p. Cover13-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    2006 年 29 巻 4 号 p. Cover14-
    発行日: 2006/03/20
    公開日: 2016/08/02
    ジャーナル フリー
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