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原稿種別: 表紙
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
Cover15-
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
Toc3-
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
Toc4-
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
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伊藤 崇達
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
1-4
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,親による動機づけ支援に関して青年期の子どもがどのようなニーズと評価をしており,両者のズレによって自律的動機づけに違いがみられるのか,また,どのような支援ニーズが切実であるかについて検討を試みた.全体としてみると,母親と父親のいずれの支援もニーズに対して評価が上回っていた.また,「関与」よりも「温かさ」,これらよりも「自律性支援」が重要であることが示された.両者のズレに関しては母親も父親も「自律性支援」と「温かさ」においてニーズを満たしていない「-」群で自律的動機づけが低いということが明らかとなった.加えて,父親の「自律性支援」が特に切実なニーズとなっていることが示された.
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野中 陽一朗, 沼 昂佑, 井上 弥
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
5-8
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,教育実習内容を非言語的行動スキル向上評定に基づき探索的に分類を行った.主な結果は,以下の4点であった.教育実習で実施されている18種類の内容が非言語的行動スキル向上という観点から5つに分類されることが明らかにされた.非言語的行動スキル向上に寄与するクラスターと寄与しないクラスターが示された.指導教員が行う授業の参観は,教職志望学生自身の授業実施と同様の影響を非言語的行動スキル向上に及ぼすことが示された.非言語的行動スキルの中でも机間巡視は,実際の授業を踏まえた教育実習内容を加味する必要性が示された.以上の結果を踏まえ,今後の非言語的行動スキル向上のトレーニングに対する考察を行った.
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富崎 おり江
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
9-12
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
名古屋大学法科大学院では効率的で質を維持した教育を行うため,ICTを活用した法学教育を取り入れることにした.法学教育支援システムの導入を決定した際に,大多数の教員や学生が行う標準的な使い方やそのためのガイドラインなしには組織単位での利用は望めないと予想した.本稿では法学教育支援システムを法科大学院という組織レベルで導入するため,(1)システムの運用ポリシーを決める,(2)利用者へのアナウンスを徹底する,(3)利用環境を整える,という3つのポイントを提案する.導入への取り組みの中で浮上した検討事項および実際に導入したシラバスシステム,講義収録システム,法的知識理解度確認システムの利用状況について示す.
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向後 千春, 石川 奈保子
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
13-16
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
大学の通信教育課程における導入教育として,スタディスキルの内容をオンデマンド化し,提供した.スタディスキルは,情報スキル,大学での学び方,文献検索,レポートの書き方,プレゼンテーションといった内容を扱い,10〜20分の長さのコンテンツ6本が,A4判63ページのテキストとともに提供された.この科目の受講は任意で単位とは無関係であった.2週間ごとに1単元が提示され,ホームワークという名前で課題も出された.提出された課題に対しては担当教員がフィードバックを行った.その結果,新入生の視聴割合は49.9%であった.科目内容の役立ち度については,5段階評定で4.21〜4.62の評価を得た.この評価結果から,スタディスキル科目の内容が有用なものとして認知されていることが示唆された.
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姫野 完治
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
17-20
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,小学校,中学校,高等学校の教師を対象として,校内授業研究及び事後検討会に関する質問紙調査を行うことから,校内授業研究や事後検討会に対する教師の参加意識や取り入れるべき内容等を検討した.その結果,全校種の教師に共通して,研究授業が自分の教科や学年と異なる場合に消極的になりがちであること,教師の学びにとって研究性が重要であること,建設的に意見しやすい雰囲気作りと授業観察の視点の設定が重要であること等を明らかにした.
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前田 康裕, 武田 裕二, 益子 典文
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
21-24
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
児童生徒の情報活用能力を高めるためには,教員自身が情報教育への認識を高めることができる研修が必要である.そこで,そのプログラムを開発するために,研修生に「研修そのものを新聞記事にする」という課題を設定し,研修前後の認識を振り返るという研修を実施し,その有効性を検証した.その結果,研修生の「積極性」「文章の学び」「表現の工夫」「事実の正確な理解」「集団の考えの発展」等の点では効果が認められた.課題としては「情報の分析・評価・論述」「課題に対する構想・評価」という点が明らかになった.
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稲垣 達朗, 廣瀬 英子
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
25-28
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では効果的な学習ゲームを制作するための研究を参考に統計学学習ゲームを制作し,学習効果,楽しさ(やる気,リラックス),参加性について,2つの学習方法の比較を行った.その結果,ゲーム群とゲームの内容を紙媒体にした資料群の学習による前後の効果が共にみられた.ゲームと資料における楽しさの中のやる気と参加性ではゲーム群においてゲームを普段から行う人の方が行わない人より高いやる気,高い参加性を示した.楽しさの中のリラックスではゲーム群と資料群に有意な差はみられなかった.ゲームを教育に用いる場合は,ゲームを好む学生に勉強方法の一つとしてゲームを選択させることでやる気や参加性を高めるきっかけとなるだろう.
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木原 俊行
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
29-32
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
小学校の教師を対象として,授業の設計・実施・評価に関わるレジリエンス等に関する質問紙調査を実施した,因子分析等を施して,これが,「同僚との関係性」「ムード」「イメージ」「チャレンジ」という4つの要素で構成されるものであること,その他の授業力量とは異なる性格を有していることを確認した.それらの結果を踏まえて,授業レジリエンスの構造を三角形の外接円モデルとして表現した.また,授業レジリエンスを高めるための授業研究の方法論を論じた.
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池田 耕二, 吉田 正樹
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
33-36
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,医療や介護施設で患者の障害構造を評価する実習,いわゆる評価実習を行った実習生10名と患者に理学療法治療プログラムを総合実践する実習,いわゆる総合実習を行った実習生17名から実習理想因子,実習負荷軽減因子,不安軽減因子の内面3因子を抽出し,それらと睡眠,自宅勉強時間,自己目標達成度の経時的変化を調査した.その結果,実習期間を通して,内面3因子では評価,総合実習ともに実習理想因子は維持され実習負荷軽減因子と不安軽減因子は増加する傾向にあること,睡眠と自宅勉強時間では評価実習は自宅勉強時間が多く総合実習は睡眠時間が多い傾向にあること,自己目標達成度では評価,総合実習ともに増加する傾向にあることが明らかとなった.
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田島 貴裕
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
37-40
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
通信制大学の大学規模(学生数)を規定する要因について,最小二乗法により実証分析を行った.その結果,試験会場,スクーリング会場,取得可能な教員免許の種類の多さは,各通信制大学における大学規模へ影響を与えることが示された.また,eラーニング実施の影響は小さく,初年度学費の影響はほとんどなかった.分析時の問題としては,通信制大学に関する公表データが統一されておらず,欠損値が多い点があげられる.
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堀田 博史, 森田 健宏, 松河 秀哉, 松山 由美子, 村上 涼, 吉崎 弘一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
41-44
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
保育のカリキュラムに組み入れられたメディア活用を整理して,効果的なメディア活用に導くために,「事例収集」,「類型化および5領域との対応」,「有識者からのアドバイス」をもとにガイドラインを開発した.また開発したガイドラインを評価することで,幼稚園や保育所のメディア活用では,どのような保育のねらいと幼児の活動が受け入れられやすいのかを明らかにした.評価の結果,メディア活用では,「気持ちの共有・表現」,「協同・コミュニケーションを取り入れた」,および「遊びを広げる」,「課題解決」,「振り返りの活動」が取り組みやすいことが明らかになった.また,ガイドラインの印象が「ここからはじめればいいんだ」と理解できる程度によって,活動事例の取り組みやすさがある程度左右されることもわかった.
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島田 英昭, 寺尾 厚志, 鈴木 俊太郎, 田中 敏
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
45-48
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
携帯読書端末の普及が急速に進んでいるが,端末としての適切なインターフェースについて模索されている段階である.従来の紙媒体と比較した携帯読書端末の特徴として,文字の拡大縮小機能がある.本研究は,Apple社iPadを用いて,実験心理学的方法により,文字サイズを操作し,読みやすさ・わかりやすさと拡大縮小機能の利用の様子を評価した.その結果,文字サイズが約4mm程度の場合,読みやすく,わかりやすいと評価された.また,文字サイズが約2mmを下回る場合,拡大縮小機能やそれに伴うスクロールの使用頻度が増加することを媒介し,読みやすさ・わかりやすさが損なわれることが明らかになった.
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内田 君子, 大矢 芳彦
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
49-52
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
大学の情報教育において,ペアによる課題解決時に生起する問題点を検討する目的で,情報基礎演習科目受講者約280名を対象に,15分間の文書処理検定試験問題に準拠した実技試験を個人とペアで2回行った.その結果,双方ともペア試験成績が個人試験成績を下回った(EP(-))ペアは全体の約21%認められた.これらのペアは,発話量が相対的に少なく,ペア内の基礎学力差が大きいことや,ペアよりも単独解決を支持するなどの特徴が見られた.また,問題別のペア効果値(EPQ値)から判断すると,正答率が低い試験においてペア効果が時系列的に下降傾向を示すことも明らかとなった.
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山田 政寛, 橋 洋平, 香川 文恵, 岡部 幸祐
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
53-56
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,図書館内に設置された協調学習空間の,学習者の学習の情意面に対する効果について検討を行った.協調学習空間内で学習していた利用者に対し,質問紙で協調学習空間内にある什器類,図書館内の文献利用のしやすさ等が学習者にもたらす効果と満足度について回答を求めた.その結果,可動性の高い机や小型のホワイトボードの有効性と図書館内の文献利用がしやすいことなどが高い値を示した.続いて各項目間で相関分析を行ったところ,協調学習空間内に設置された什器類のもたらす効果,図書館内の文献利用のしやすさ,協調学習空間内における学習の有効性の間に弱から中程度の有意な正の相関が確認された.
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我妻 優美, 中原 淳
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
57-60
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究の目的は,高等教育における協調学習を取り入れた授業において,学習者の学習観の変容に影響を与える協調学習経験の特徴を明らかにすることである.協調学習を取り入れた大学授業の単一事例を対象に質問紙調査と観察調査を行った.分析では,学習観が変容した学習者を同定し,その学習者に特徴的な経験を明らかにした.その結果,《メタ視点に立つ経験》と概念化可能な,3つの特徴的な協調学習経験が存在することが明らかになった.
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川場 隆, 土屋 健, 小柳 恵一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
61-64
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
ウェブシラバスは比較的コストの高いシステムであり,それが普及が進まない一因となっている.多くの機関が利用できるオープンな汎用型システムがあれば有用であるが,ウェブシラバスは大学固有のスキーマに依存するため完全な汎用型システムはこれまで存在していない.そこで本研究では,ウェブシラバスを公開している467の高等教育機関のシラバスを収集・分析し,それに基づき,ほとんどの機関に導入可能な汎用型のウェブシラバスシステムを開発した.提案システムはシラバス項目を自由に設計でき,そのすべての項目を検索対象にできる.また,他の学部や大学のシステムを横断検索する機能や学生への履修決定支援機能などを持つ.
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森下 孟, 新村 正明
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
65-68
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,複数の遠隔授業担当教員の視点から遠隔授業実施に対する評価分析を行うため,担当教員らにアンケート調査を実施し,その回答をテキストマイニング分析した.担当教員らは配布資料の見直しや授業の双方向性の実現を目指し授業を工夫した中で,新しい教育手法を経験し,自らの授業を省察できたことを良かった点として評価していた.一方,遠隔会場の様子を把握するための機器改善,専門技術職員のモニタリングを通した機器操作の遠隔支援の継続が求められた.また担当教員らは教示道具に注意を払い,遠隔受講生に"見られている"という印象を与え,授業時間を気にしつつ学生の発言に配慮していたことが明らかになった.
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堀田 龍也, 高橋 純, 大垣 厚志, 丸山 圭介, 鈴木 広則
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
69-72
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
小学生を対象としたキーボード入力学習システム「キーボー島アドベンチャー」は,2003年9月に全国の小学生に無料で公開されて以来,全国の小学校の約21.5%で利用されてきた.本研究では,特に2009年度および2010年度の利用状況の分析結果について報告する.この2年間は,小学校でキーボード入力学習を必須とした新学習指導要領への移行措置期間中にあたる.分析の結果,次の点が明らかになった。1)登録児童数は2009年度と2010年度に大幅に増加し,特に3年生の登録が増加した,2)月別・時間帯別の検定数は2008年度と大きな変化は見られず,学年による傾向の差も見られなかった,3)2010年度の各級の通過率は2008年度と比べてやや下がっており,特に困難級においてその傾向が顕著であった.
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高橋 純, スミス デイブ, 野中 陽一, 堀田 龍也
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
73-76
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
英国において,日常的にICTを活用している小学校教員の国語と算数の授業過程におけるICT活用の目的・頻度・タイミングを調査した.その結果,1)教員のICT活用の目的は,一般的な授業過程における目的と類似し,2)一授業におけるICT活用の回数は3,5回,一回のICT活用の時間の平均は9.6分であり,3)授業の前半の15分と,後半の5分は,70%を超えた授業でICT活用が行われ,4)授業過程の前半ではPCが,後半にはVisualizer(実物投影機)がIWB(電子黒板)と組み合わされて活用されることが多い等が明らかとなった.
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中山 実, 六浦 光一, 山本 洋雄
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
77-80
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
ICTを活用した学習環境の条件で,学習活動の改善方法を検討するために,同期集合型学習環境と非同期分散型学習環境で学生が記録するノートを分析評価した.その結果,同期集合型学習環境での優れたノート記録の割合は,非同期分散型学習環境の場合よりも有意に高い割合であった.また,ノート評価のテスト得点への影響を調べたところ,非同期分散型学習環境における学習内容の週テストでは,ノート評価の順に平均得点が高く,有意な差が確認された.さらに,ノートの評価値と学習成績との関係を調べた結果,レポートや最終試験の得点と有意な相関関係が得られ,ノート記録が学習成果に関連することを確認した.
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森田 裕介, 藤島 宏彰, 瀬戸崎 典夫, 岩崎 勤
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
81-84
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,文部科学省検定済教科書上に,講師映像と天体3DCGを重畳表示する天体学習用ARテキストを開発し,講師映像の有無の観点から教材の有用性を検討することを目的とした.大学生を対象に評価を行った結果,講師映像を提示することによって学習者は講師を身近に感じ,興味や意欲が高くなる可能性が示唆された.また,ARテキストは,講師映像の有無に関わらずオンデマンド授業や家庭学習に有用であることが示唆された.
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米谷 雄介, 古田 壮宏, 赤倉 貴子
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
85-88
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,教室講義を録画したビデオ教材を復習に利用できるブレンディッドラーニング環境において,学生が視聴したい映像部分に効率的にアクセスするための学習支援方法を提案した.学生が携帯端末を利用して,教室講義時に復習したいと思った箇所をブックマークすることにより,復習の際に映像の当該箇所を効率的に参照することを可能にする.ブックマークに復習したいと思う理由を表すタグが表示されていれば,その箇所を視聴するかどうかの判断の目安として利用できる.本研究では試験的にタグを登録できるe-Learning Systemを作成し,学生を対象に実験を行った.その結果,復習の目安として有用な複数のタグが明らかとなった.
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西尾 三津子, 久保田 賢一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
89-92
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究では,ボリビアにおける授業研究の実践を通してみられた教師の意識変容について考察することを目的とした.教育の質の向上が求められるボリビアでは,従来の教員研修に加えて教師による教室レベルの改革として授業研究が実施された.その結果,教師の意識や態度に変容がみられ,そこには教授能力向上への意欲,子どもの活動を重視した授業への志向,新たな同僚関係の構築という三つの要因が作用していると解釈できた.これらの要因は輻輳することでボリビアの教師文化に新たな規範をもたらし,授業研究の効果を実感した教師が自らの授業の転換を図ることで,教育上の課題の解決に貢献する可能性があるということが分かった.
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西村 和貴, 下村 勉, 須曽野 仁志
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
93-96
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
小学校外国語活動では,児童に興味・関心を持たせ,外国語の音声に慣れ親しませる活動を行うことは大切なことである.そこで,本研究では,児童になじみの深い外来語のカタカナ表記に注目し,児童による外来語の音声データベース構築を通じての英語学習活動の実践を試行した.その結果,児童はALTの助けを得て,カタカナ語をもとに英文を作成し外来語音声データベースを構築することができた.また,英語活動が楽しいと答える児童が増え,英語の音に対する関心が高まった.
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岡本 雅子, 藤岡 健史, 喜多 一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
97-100
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
筆者らは,高等学校を対象として,プログラミング教育と問題解決学習(PBL)を有機的に融合したカリキュラムを開発し,2003年から実践を続けてきた.ここでは,生徒自身がテーマを設定し,それに取り組むPBLを行っている.しかしながら,毎年,適切なテーマ設定ができずモチベーションが低下してしまう生徒が見受けられ,改善の必要性が示されていた.そこで本研究では,問題解決の過程を例示することを意図したエージェントベースシミュレーションのプログラミング教材を開発した.授業実践の結果,開発した教材は,モデル化とシミュレーションの意味を体験的に理解させるのに有効であることが示唆された.
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田川 麻央
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
101-104
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
第二言語として日本語を学ぶ中級学習者を対象に,要点の関係を示す要点関係図の作成(以下図作成活動と記す)が文章理解に及ぼす効果を検討した.協力者は文章を読みながら図作成活動を行う図作成群と統制群に割り当てられた.読解後に,自由筆記再生課題と正誤判断課題を行った.その結果,正誤判断課題による要点理解では2群の差はみられなかったが,自由筆記再生課題で図作成群が統制群より要点を有意に多く再生し,全体の再生も多かった.また図作成群が統制群より多く推論情報を生成していた.以上より,図作成活動は,要点探索に着目し,推論によって情報を補いながら多くの情報を関連付けた理解を促進させることが示唆された.
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瀬戸崎 典夫, 加藤 拓, 寺師 航, 岩崎 勤, 森田 裕介
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
105-108
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究は,美術教育における彫像鑑賞を具体的事例として,AR教材を用いた能動的操作の有用性について検討することを目的とした.大学生を対象に評価した結果,スクエアマーカーおよびキューブマーカーを用いた能動的操作によって,彫像鑑賞に対する積極性や集中力,学習意欲が高まる反面,プロフィールへの関心が低下することが示された.
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今満 亨崇, 松村 敦, 宇陀 則彦
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
109-112
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究は,集団に対する読み聞かせ(お話会)のための絵本選択支援を目的とする.そのために,読み聞かせ時の子どもの様子を活用することの検討を行った.具体的にはまず,子どもの様子をお話会の記録から収集し,現在出版されている絵本リストと組み合わせることで,子どもの様子付き絵本リストを作成した.次に,被験者にお話会を想定した絵本選択を行ってもらい,子どもの様子がどのように参考にされるのかを見た.その結果,子どもの様子は絵本の内容と同程度に参考にされ,絵本選択支援に有効であることが分かった.さらに,絵本選択時に参考にする情報の傾向を記録することで,個人にあった絵本選択となる可能性が示された.
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土屋 衛治郎, 白水 始
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
113-116
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
大学教育では学習内容を結び付けて良質な領域知識を形成することが求められるが,履修した複数の授業を関連付ける支援は特になされていない.本研究では,大学生が授業をいかに関連付けるかを調査し,教員のモデルを提示する支援を行った.授業をノードとしてその間にリンクを張る概念地図によって関連付けのパタンを調査した結果,「同系統の授業をグループ化」もしくは「他の授業を媒介にグループを結びつける」表面的な関連付けが全体の6割を占めた.そこで,教員に関連付けを行わせ,結果を概念地図として学生に提示したところ,学生は自発的に自分たちの概念地図と対比し,関連性について再考し,高度な関連付けを見出す結果が得られた.
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三島 知剛, 野中 陽一朗, 明賀 裕紀
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
117-120
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究の目的は,教職志望学生の学部4年間での学びたい学習内容の変容過程を検討することであった.そのため,学生44名を対象に,4年間の各時期において学び続けたいと感じていた程度を回想法により調査した.その結果,(1)ほとんどの学習内容は1,2年から3年の実習前にかけて得点が上昇し,安定するパターンと,実習直後に再度上昇するパターンに分類できること,(2)「子どもとの相互理解を通した信頼関係の築き方」は唯一1年から2年で上昇すること,(3)「教員の役割や職務内容」「保護者対応」に関しては,各段階で常に上昇すること,(4)どの学習内容も時系列上で得点が低くなることはないこと,の4点が主に示唆された.
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中里 真一, 久保田 善彦, 長谷川 春生
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
121-124
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
道徳との関連を踏まえた,ネットいじめに関する情報モラル単元を開発し,実践を行った.開発した単元は,既存のDVD教材をベースとし,児童の実態や発達段階に合わせた資料とし,2時間構成の内容とした.対象児童の実態を複数の尺度を用いた質問紙により調査した結果,熟慮性-衝動性や,人間関係,ネットワークコミュニケーション能力などの多くの項目で,ケータイあり群はケータイなし群よりも高い値を示した.また,実践後には,ケータイあり群はネットワークコミュニケーション能力尺度の発信力が有意に向上し,ケータイなし群は熟慮性-衝動性が有意に向上するなど,群により向上する項目に違いがみられた.
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時任 隼平, 久保田 賢一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
125-128
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
フリー
本研究は,教員養成課程の大学生が参加する高等学校におけるティーチングアシスタントの事例に着目し,そこでの経験がもたらす教師の授業力量形成への影響とその要因を考察する.ティーチングアシスタント経験のある教科「情報」の教師を対象に,新任時代の授業とティーチングアシスタント時代の学びの関係性を「教師の授業力量」と「他者との関わり」の視点から分析した結果,授業についての「信念」の形成と「教材内容・教授方法の知識」の習得が確認できた.また,その要因として,「指導教師-学生のインフォーマルな関係」,「チームとしての一体感」や,「TA活動の仕組み」が明らかになった.
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新開 純子, 宮地 功
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
129-132
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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アルゴリズム教育において,アルゴリズムの原理を理解することも重要であるが,その原理をプログラムとして実現することも重要である.そこで,ソートアルゴリズムを題材にして,アルゴリズムの原理を理解し,さらにプログラム化するためのアルゴリズム構築能力を育成するために,手作業による体験的なアルゴリズム教育を実践した.実践後のアンケート等の調査より,アルゴリズムを作成するカが有意に向上することがわかった.
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難波 道弘
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
133-136
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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教師不在型e-learningシステムにおける理解度診断機構として本研究では連想記憶セルラニューラルネットワーク(CNN)を採用している.既報では従来型の2値出力関数を用いて設計していたため,表現できる理解度状態の数が少ないことが問題点であった.本論文では3値に拡張した出力関数を用いて連想記憶CNNを設計することにより,正解率・解答時間,および難易度を診断情報に加えることにより,14種類の理解度パターンと5種類のクラスタを定義し,実験をもとにその有用性を評価した.
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中村 潤, 大澤 幸生
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
137-140
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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言葉の力を借りながら,美術教育に大切な創造力を伸ばすにあたってのシナリオ創出を支援する学習環境を考案した.Webベースのシステムを用い,独特のルールによる仕組みで構成した.既存の美術作品を言語表現することによって,作品構想に向けた生成過程を分析することが可能である.実際,美術の専門家による実験を行った結果,与えられた絵画作品を表現する幾つかの言葉を再構成することにより,当初想定されなかったシナリオが創出された.この背景には,尊敬などの抽象表現の言葉が,新たな文脈への転換を促進させている可能性が示唆された.本学習環境は,美術のテーマ構想にあたり,シナリオ創出の支援の一つのあり方を示した.
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古田 貴久, 奥木 芳明
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
141-144
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
ジャーナル
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近年,学習指導の一環として,児童に自分自身の理解度や達成度を評価させることが推奨されている.しかしながら,児童による自己評価にどの程度の妥当性があるかを定量的に検討した例はほとんど見られない.本研究では,自己評価にはどの程度の妥当性を客観テストとの相関と定義し,妥当性を下げる要因を検討した.小学校3,4,6年生に対して実施した,算数の単元別達成度の自己評価と,それぞれの単元におけるテストの観点別得点(客観評価)の相関係数は,-0.3から.7と広範囲に分布した.相関係数が低い項目では天井効果が発生していた.妥当性の高い自己評価を実施するためには,自己評価の選択肢を吟味することと,各評価段階の規準を児童と共有することが有効と考えられる.
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佐藤 克美, 海賀 孝明, 渡部 信一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
145-148
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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神楽継承用教材として立体視CGにどれほど効果があるかを明らかにするため,フレームシーケンシャル方式の3D眼鏡を採用したプロジェクタ用およびパララックスバリア方式を採用した裸眼立体視モニター用の2方式の立体視CGを評価した.予備調査として高校生に立体視CGを視聴してもらったところ,3D眼鏡をかけた立体視の方がよいとの回答が多く,没入感やリアリティーの高さが教育に役立つと考えれた.また神楽の師匠と弟子たちに調査をしたところ全員が裸眼立体視がよいと答えた.明るく,はっきりしていることがその理由だった.立体視CGは複雑で理解が難しいものに対して学習者の理解を助ける役目が期待されていると思われた.
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森田 英嗣, 松本 寿一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
149-152
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本研究では,松本・森田(2006)の開発したWCを活用し,一つの授業ビデオに,それに対するベテラン教員のコメントを同期させて検討する学習環境を構築した.対象授業ビデオは三角形の求積方法を編み出させ,公式の概念的理解を引き出すねらいをもち,ベテラン教員のコメントもそれを強化するものであった.22名の教育学部生に,この環境下で当該授業の検討をさせ,その前後で作成した指導案の変化を検討した.その結果,ベテラン教員のコメントに沿った方向で学生の指導案に変化がみられ,コメントからの学びが観察された.最後に,養成段階の学生がベテラン教員の実践的知識から学ぶ新しい方法としての可能性が示唆された.
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吉田 博, 戸川 聡, 金西 計英
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
153-156
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本研究では,学生の授業外学習の時間に注目して,学生が学習を行う要因について調査する.調査の対象は徳島大学で,2009年度後期に実施されたグラフ理論に関する工学部の専門科目である.対象となる授業を受講している学生に対し,毎回の授業終了後に1週間を振り返ってもらい,授業外学習の内容,時間,学習を行うきっかけになった出来事についての記述を依頼した.これらのデータを分析することで,授業の構造のうち,次の5つの要素について,学生が授業外学習を行う動機との関連性を見出すことができた,5つの要素は(1)授業内容のレベル,(2)課題,(3)教材・資料,(4)学生同士の関係構築,(5)学生が主体的に取り組む授業設計である.
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小川 修史, 掛川 淳一, 森広 浩一郎
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
157-160
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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自閉症者に対して指導する際,児童生徒の表面化した行動を観察し,行動の要因を分析する能力が求められているが,経験の浅い教師が行動要因を分析することは容易ではない.そこで,(1)動画中で問題行動を起こしている自閉症者の意思を推測させ,それを吹き出し型の動画アノテーションで表現させることで行動要因について意識させる,(2)他者や熟達者の吹き出し型動画アノテーションを比較参照させ,自身の推測の適否について検討を行わせる,その上でケース会議に望ませることで適切な行動要因の分析が可能になると考えた.実践的検討の結果,行動要因に対する意識付けおよび行動要因に基づいた気づき獲得における可能性が示唆された.
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森 裕生, 末本 哲雄, 山下 茂, 尾澤 重知
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
161-164
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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ブレンディッドラーニングの効果的な導入でeラーニングの受講生の交流が促進され,学習の促進が期待される.本研究では,受講生間の交流促進のために,大学間連携授業にブレンディッドラーニングを導入し,対面授業で所属や受講形式の異なる受講生を交流させる学生交流型授業を実施した.その結果,授業として高い満足度を得たことが示唆され,その要因の1つに学生交流型授業が挙げられることが分かった.また,学生交流型授業により受講生間の交流が促進されたことが明らかになった.
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中原 久志, 上之園 哲也, 森山 潤
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
165-168
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本研究の目的は,プレゼンテーションソフトを活用した拡大提示教材に対する教師の教材評価の視点が教材制作経験によってどのように形成されるかを明らかにすることである.小中高校の現職教員52名と教職経験を持たない大学院生51名,計103名を対象とした調査の結果,拡大提示教材に対する教材評価因子として「授業構成との整合性」,「視覚的効果の有効性」の2因子が抽出された.現職教員を対象に,教材制作実習及びマイクロティーチングを実施したところ,両因子共に事前事後間で有意な平均値の伸びが認められ,特に「授業構成との整合性」の伸びが顕著であった.これらの結果から,実践的な教材制作の経験が授業構成から見た教材評価の視点形成に有効であることが示唆された.
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小島 一生, 村松 浩幸, 室岡 聡也, 小松 裕貴
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
169-172
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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中学生にネットトラブルに関して保護者への相談を意識させるために,ゴールベースシナリオ(GBS)理論に基づいたシナリオゲーム教材を開発することを目的とした.教材は,主人公を女子中学生とし,母親と関わりながら「不当な請求」,「個人情報」,「著作権」,「掲示板トラブル」の各内容に関する情報を収集し,その対応法を選択する構成とした.開発は,Flashによるゲーム制作ツールでおこなった.1年生64名を対象にした授業実践での評価から,1)中学校の授業で使用可能なこと,2)シナリオゲーム型や親子の設定により,本実践の範囲内において保護者への相談の意識が一定程度向上したこと,が確認できた.
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今野 貴之, 岸 磨貴子, 久保田 賢一
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
173-176
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本稿の目的は,「ICTを活用した教育システム」の開発と評価を拡張的学習理論の枠組みから捉え,ディシプリンを超えた知識生産のプロセスを考察することである.事例として,翻訳機能(言語グリッド)が実装された協働学習用ツール「多言語NOTA」の開発を取り上げる.多言語NOTAに関わる3つの機関を対象とし,参与観察およびインタビューを通してデータを収集し考察した.その結果,それぞれの活動システムの主体は「翻訳精度が低い多言語NOTAを活用した異文化コミュニケーションの実践」という対象3に向かいながら,自らの活動システムの対象1を見直し,発展していくというプロセスを示すことができた.
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長谷川 春生, 久保田 善彦
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
177-180
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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チャット体験を基にした情報モラル学習を,話題が合う者同士のグループと無作為グループで実践した.児童は授業開始時のチャット体験での気付きを共有し,ネットコミュニケーションの留意点をグループで話し合い,授業終了時に再度チャットを行った.授業開始時のチャット体験は,両グループとも問題のある発話が多く,特に無作為グループは,相手を意識した発話ができず,意味不明の発話が多かった.授業終了時には,両グループとも問題のある発話は減少した.留意点を考える活動では,無作為グループは態度面に関する留意点が少なかった.意味不明の発話が多く,ネットコミュニケーションの内容が判別しにくかったためと考える.
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水落 芳明, 松風 幸恵, 竹内 智光, 桐生 徹, 神崎 弘範
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
181-184
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本研究では,小学校音楽における鑑賞の学習において,Windows Movie Makerを活用することによって楽曲の構造を示し,学習者が個別に楽曲を繰り返し鑑賞する教育実践とその評価を行った.その結果,学習者が楽曲の構造を意識して意欲的に鑑賞できるようになることが明らかとなった.
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小林 秀明, 木下 裕介, 瀬戸崎 典夫, 森田 裕介
原稿種別: 本文
2011 年 35 巻 Suppl. 号 p.
185-188
発行日: 2011/12/20
公開日: 2016/08/08
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本研究は,教育現場で自然に触れる機会や観察・実験などの体験が減少していることから,小学校理科「土地のつくりと変化」の学習として,3D仮想空間を利用した野外観察実習教材を制作した.制作した教材は,教育現場で教員や学習者が能動的に使用することを想定し,被験者に体験させた.質問紙調査により,教材としての有用性,自己理解度,インタフェース,意欲・関心の4つの観点かを検討を行った.その結果,教材としての有用性が示唆され,興味・関心なども高かったと考えられる.インタラクティブ性による自己理解度の向上も示唆された.
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